「ギャングエイジ」の版間の差分

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ちょっと判りにくい部分を補足・補正。脚注の書式を一部変更、英語版ウィキペディア参照は手付かず。他、記述表現上の問題から{{誰2}}を1件導入。
古い本ですが引用をつけました。指摘にもとずき補足・削除しました。田中熊次郎(1957)は依田の本に書いてあったものです。
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'''ギャングエイジ(gang age)'''とは、[[児童の発達]]に現れる特徴の一つである。児童が教師や保護者より友達を大切にし始める時期のことである。継続的な友人関係を作れるようになるのを背景に、教師から集団の形で自立し、仲間だけで行動する。
 
「[[ギャング]]」とは、チームやユニット、仲間を意味する語句である<ref>[http://www.jsanet.or.jp/seminar/text/seminar_069.html 日本船主協会:海運資料室:海運雑学ゼミナール 69 「ギャング」の意味は海と陸とでこんなにちがう]</ref>。古来、出発(to go)や旅行(journey)を示す言葉であり、そこから港湾労働者のチームを示す言葉となった<ref>http://en.wikipedia.org/wiki/Gang</ref>。日本でも心理学以外ではこの意味で使用されている。例えば、自動車輸送船への自動車を積み込みを専門に行う作業において、そのドライバーや作業員はギャングという単位で呼ばれている<ref>[http://www.jasnaoe.or.jp/mecc/fushigi/report/report021.html 日本船舶海洋工学会 海洋教育推進委員会 - 海の不思議箱港で働く/「ギャング」たち]</ref>。したがって、ギャングエイジ(gang age)を直訳・意訳すれば、「仲間時代」あるいは「大人からの旅立ち時代」となる。かつては「徒党時代」と訳されていたが、現在では一般に徒党という言葉自体が使われなくなっている{{誰2|date=2015年3月|title=単純に翻訳の問題なのか、専門分野における用語の扱いが変化したのか、現代語として一般的に「徒党」という語句の使用頻度が下がったのか、いずれの場合に当てはまるのかが不明瞭。}}。  
 
本来は、[[マフィア]]や[[ストリートギャング]]など犯罪者集団を指す単語ではないものの、<!--日本では-->仲間(gang)を悪者(gangster)と混同する場合がある。この混同により、ギャングエイジを悪い行動と捉えたり、青年期の非行グループに見られる排他的集団と誤解される場合もある。
依田新(1974)は、その特徴を「8歳以後においては、児童だけの集団(ギャング)が発達し、[[ピアジェ]]によって明らかにされたように,自発的協働と同意との相互性に基づく相互的義務(すべてのものに対する同じ権利と罰)を属性とする平等な公平が支配する児童集団において自主的に規則が制定され、自立的に遵守されてゆく」と述べている<ref> 依田新,1974,社会性及び情緒の発達,ⅴ-4.道徳性の発達, 児童心理学ハンドブック, 金子書房, 初版1959,15版,p.355,1974 </ref>。また、田中熊次郎は、ギャング遊びとして、チャンバラやめんこ、木のぼりをあげている。<ref>依田新,1974,社会性及び情緒の発達,ⅴ-3.興味の発達段階, 児童心理学ハンドブック, 金子書房, 初版1959,15版,p.326-332,1974 </ref>
 
このように本来は、[[マフィア]]や[[ストリートギャング]]など犯罪者集団を指す単語ではないものの、<!--日本では-->仲間(gang)を悪者(gangster)と混同する場合がある。この混同により、ギャングエイジを悪い行動と捉えたり、青年期の非行グループに見られる排他的集団と誤解される場合もある。
 
[[就学]]前から小学校低学年までの[[友人]]関係は、機会的で継続性がない。たまたま遊び場に居合わせれば友人であり、そこを離れれば友人関係は消滅する。しかし、小学校中学年になれば、仲間が継続的になり、学級全体で自立や挑戦を始める。保護者との約束よりも仲間との約束を重視するようになる。限度がわからないため、悪のりや悪ふざけになることがある。高学年になると趣味の多様化や性別などにより、集団は小さくなる。また、排他性や教師への反抗も生じる。