「マスドライバー」の版間の差分

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マスドライバーとは宇宙に大量の物資を輸送するために考案された物で、端的に言えば「コンテナを積んだ巨大な砲弾を打ち上げるための[[大砲]]」のような物である。このいささか乱暴にも聞こえるアイデアの原型は、[[1865年]]に[[ジュール・ヴェルヌ]]の発表した、『[[月世界旅行|地球から月へ]]』(日本では『月世界旅行』という作品名で知られている)という作品の中で登場した270mもの砲身を持つ[[コロンビヤード砲]]である。
 
2010年代初頭における現在は、技術的に[[ロケット]]噴射によって衛星軌道にまで上がることや、更にはもっとも近い天体である月に人を送り、[[無人探査機]]を太陽系内の他惑星に送ることが可能である。しかしこの衛星軌道へのロケットによる打ち上げでは、キログラム当たり数千ドル(たとえば[[スペースシャトル]]で約8,800ドル/kg程度)という莫大な費用が掛かるため、宇宙空間への物資輸送はコスト面で足踏み状態にあるのが現状である。これをもっと安価に…と考えられた結果、発案されたのがマスドライバーである。
 
現在考えられているものの動力には、弾体の通過に合わせて巨大な砲身に数段階に別けて高圧ガスや炸薬を注入して加速する方法('''[[多薬室砲]]'''など)や'''[[ライトガスガン]]'''、[[電磁石]]の反発力で段階的に加速・射出するためにコイル(ソレノイド)の中を弾を通過させるもの('''[[コイルガン]]'''など)、更には二本のレール間に高電位をかけ[[導体|伝導体]]で出来た弾体か導体を後方に貼り付けた弾体をレール間に挟んで、弾体そのものか弾体の後方に発生した[[プラズマ]]にかかる[[ローレンツ力]]による反発で弾体を加速・射出する'''[[レールガン]]'''等がある。また射出用コンテナの代わりにロケットを砲身に突っ込んで、ロケットを外部から加速して打ち上げる複合的な案もあり、ロケットの燃料節約や積載量の拡大が期待されている。