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{{要改訳}}
'''超実数'''(ちょうじっすう、{{lang-en-short|
: <math>1 + 1 + \cdots + 1
の形に書ける如何なる数よりも大きい元を含む。そのような数は無限大であり、その逆数は無限小である。{{en|"hyper-real"}}
超実数は
無限小
超実数の応用、特に解析学における諸問題への
:<math>f'(x) = {\rm st}\left( \frac{f(x+\Delta x)-f(x)}{\Delta x} \right)</math>
になる。
ただし、{{math|Δ''x''}} は無限小超実数で、{{math|st(・)}} とは有限超実数から実数への関数で、「有限超実数にそれに無限に近いただ一つの実数への関数」という'''{{仮リンク|標準部
== 移行原理 ==
超実数の体系のアイデアは、実数の集合 {{math|'''R'''}} を拡張し、代数の基
この
実数の集合や関数、関係は、全く同じ[[一階述語論理|一階]]の性質をもつその自然な超実数への拡張を持つ。量化の制限に従うこの種類の論理的文は、[[一階述語論理]]における主張について述べられる。
しかしながら、
: <math> 1<\omega, \quad 1+1<\omega, \quad 1+1+1<\omega, \quad 1+1+1+1<\omega, \ldots. </math>
しかし、{{math|'''R'''}} にはそのような元は存在しない。これは、{{mvar|ω}} が存在しないことは一階論理の主張では表現することができないから、起こりうるのである。
== 解析での使用 ==
=== 代数関数
実数でない量の非正式な概念は、2 つの文脈にそって歴史的に[[微積分学]]において現れる。1 つは {{mvar|dx}} のような無限小として、もう 1 つは[[広義積分]]の[[極限]]において使われる {{math|∞}} という記号として現れる。
トランスファープリンシプルの例として「いかなるゼロでない数についても {{math|2''x'' ≠ ''x''}}」という主張は実数にとって真であり、超実数についても真であるためには、この形式ではトランスファープリンシプルが要求される。
これは、超実数の体系においてすべての無限大量に対して {{math|∞}} のような総称的な記号を使うことが不可能である、ということを示している。無限大量は“大きさが”他の無限大量と異なっているし、無限小量も他の無限小量と異なる。▼
▲これは、超実数の体系においてすべての無限大量に対して {{math|∞}} のような総称的な記号を使うことが不可能である、ということを示している。
同様にして、ゼロで割るという主張に対してトランスファープリンシプルを適用すれば、{{math|1/0 {{=}} ∞}} ということを無思慮に使うのは正当ではないことがわかる。それに対応する計算の厳密なものは、{{mvar|ε}} が無限小であるとき、{{math|1/''ε''}} は 無限大量 であるということである。
いかなる有限超実数 {{mvar|x}} に対して、その標準部分 {{math|st(''x'')}} は、無限小の違いしかない唯一の実数と定義される。関数 {{math|''y''(''x'')}} の[[導関数]]は {{math|{{sfrac|''dy''|''dx''}}}} ではなく、{{math|{{sfrac|''dy''|''dx''}}}} の標準部分として定義される。
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導関数の定義において標準部分を使用することは、無限小量の平方を無視するという伝統的な慣習の厳密な代替である。上記の式の三行目以降、ニュートンから19世紀にわたっての典型的な方法は単に {{math|''dx''<sup>2</sup>}} の項を無視するというものであった。
ゼロでない実数の平方はゼロでないという主張にトランスファープリンシプルを適用することで、超実数の体系では、{{mvar|dx}} がゼロでないことがわかるから、{{math|''dx''<sup>2</sup> ≠ 0}} である。
しかし、{{math|''dx''<sup>2</sup>}} という量は、{{mvar|dx}} に比べ'''
== 性質 ==
超実数の全体 {{math|*'''R'''}} は
定冠詞 {{en|the}} を付けて "{{en|the hyperreal numbers}}" と呼ぶことは、言及される大抵の文脈において一意な順序体が存在しないという点で、幾ばくか誤解を招くことになる。しかし、
超実数体である
▲しかし、[[:en:Vladimir Kanovei|Vladimir Kanovei]]と[[:en:Saharon Shelah|Shelah]]<ref name="kanovei2003">{{Citation | last1=Kanovei|first1=Vladimir| last2=Shelah|first2=Saharon| title=A definable nonstandard model of the reals| url=http://shelah.logic.at/files/825.pdf| journal=Journal of Symbolic Logic|volume=69|year=2004| pages=159–164 | doi=10.2178/jsl/1080938834}}</ref>の2003年の論文において、[[:en:definable|definable]], countably saturated [[:en:elementary extension|elementary extension]] of reals というものを示した。これは、{{en|the hyperreal number}} というタイトルは(一意的な順序体であるという意味で)ふさわしいものであった。さらに、すべての実数列の空間からの超冪による構成により得られた体は、連続体仮説を仮定すれば、同型を除いて一意に定まる。
▲超実数体であることの状態は実数 {{math|'''R'''}} を真に含む{{仮リンク|実閉体|en|Real closed field}}のそれより、強いものである。Dales や [[:en:W. Hugh Woodin|Woodin]].<ref>{{Citation | last1=Woodin | first1=W. H. | last2=Dales | first2=H. G. | title=Super-real fields: totally ordered fields with additional structure | publisher=Clarendon Press | location=Oxford | isbn=978-0-19-853991-9 | year=1996}}</ref>の意味での、[[:en:superreal field|superreal field]] の状態もまた、それより強い。
== 発展 ==
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== 関連項目 ==
* [[超準解析]]
*
* [[モデル理論]]
* [[コンパクト性定理]]
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{{デフォルトソート:ち
[[Category:数学に関する記事]]
[[Category:数学基礎論]]
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