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戦術用途での偵察衛星の利用とは、小さな単位の戦闘部隊が斥候隊を出す代わりに偵察衛星の画像データをほぼリアルタイムに入手して、個々の戦闘現場での作戦立案に使用する計画(グローバル・インフォメーション・グリッド計画、GIG)のことである。この計画に[[ロッキード・マーティン]]、[[ボーイング]]、[[マイクロソフト]]などの米国を代表する企業群が共同企業体を設立している。この計画では偵察衛星の撮影情報を、米軍司令部だけでなく前線基地や[[戦闘機]]、[[戦車]]、そして前線の[[兵士]]の一人ひとりにまで専用端末でリアルタイムに届けるというものである。
 
[[日本]]はIGS([[情報収集衛星]])として、光学衛星とレーダ衛星の2機を一組とした二組(計4機)の体制を目指して[[2003年]]3月に衛星の打ち上げを開始した。2003年11月の[[H-IIAロケット6号機]]の打ち上げ失敗により光学2号機とレーダ2号機の計2機を喪失し、二組(計4機)体制の構築は先送りされた。[[2007年]][[2月24日]]の[[H-IIA]]ロケット12号機の打ち上げによりレーダ2号機(再命名)の軌道投入に成功し、念願の二組(4機)体制が整ったかと思われたが、本格運用が始まる前にレーダ1号機が故障して二組(4機)体制の完成には至らなかった。[[2013年]][[1月27日]]にレーダ4号機の打ち上げに成功し、10年遅れで念願の二組(4機)体制が完成した。[[2015年]][[2月1日]]に故障に備えてレーダ予備機を投入し、レーダ衛星は事実上3機体制となった。2015年23月までの910回の打ち上げで、光学衛星45機、レーダ衛星5機、光学実証衛星2機の軌道投入に成功し、光学衛星1機とレーダ衛星1機の軌道投入に失敗している。
 
==軌道と寿命==