「判断力批判」の版間の差分

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天賦の才能である天才は、芸術に対して規則を与える。天才の作品は範型的であり流派をもつ。美的芸術は、言語的・造形的・感覚遊戯的に区分される。最高のものは詩芸術であり、悟性を実現するものとしての想像力の自由な遊戯である。
 
美的技術である趣味判断は、術にとって欠くことができない条件として最も重要であり、ゆえに、いかなる天才といえども趣味判断を服属させることはできない。もしも趣味判断と天才の2つの特性が対立する場合に、どちらかが犠牲にならざるを得ないのならば、その犠牲はむしろ天才の側において生じざるを得ない。恣意的な概念作用よりも、術の内実的な美的技術すなわち趣味が決定的に優先されるのである。
 
自然目的の概念は、構成に適した物質を適所に組み入れる。有機物においては何ものも無駄でない。また例えば一本の木は種族あるいは個体として自己を生産する。自然の所産においての目的の原理は、自然の特殊な法則を探究するための発見的原理である。全自然の理念は、原因はつねに目的論的に判断されねばならないという課題を課すものである。