「桜美かつし」の版間の差分

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なるべくシンプルで、さわやかさ(少女漫画的ともとれる)を意識したラブストーリーを好むのか、監督する作品では、原作ストーリーの改変(男女の恋愛劇を強く押し出す等)や、キャラクターの性格の細部の変更などが、多く見られる。
 
インタビューのなかで桜美は「いわゆる「萌え」や、残酷な描写はあまり好かない」「自分には、アニメは良いものだという幻想がある」と語っており、なるべく純粋な雰囲気の作品作りを目指しているようである。『[[真月譚 月姫]]』『[[あさっての方向。]]』などでも、原作にあるダークさや、残酷な描写を極力押さえて、なるべくさわやかな物語と、余韻のあるラストを描いた。
 
長く[[絵コンテ]]や原画を担当し、その上、構図やキャラクターの仕草にこだわるためか、彼の絵コンテを見た作品の原作者や、ファンブックのインタビュワーによれば、いずれも指示などが細部まで細かく書かれていたという。その他、[[鈴村健一]]、[[藤村歩]]など、彼の監督作に出演した声優、スタッフの多くは、「(登場人物の心情や状況を)台詞ではなく、絵で表現することが多い」と、それぞれの作品のインタビューの中で語っている。
 
他にも桜美は作品中に必ず「仕掛け」を用意すると語っている。『[[ガンパレード・マーチ 〜新たなる行軍歌〜|ガンパレード・マーチ]]』第一話において、速水厚志と芝村舞が出会う歩道橋のシーンで、舞は上の段、速水は下の段に位置していて、速水が舞を見上げる形となっている。これは出会った当初における二人の関係を表現したもので、この歩道橋は劇中幾度か登場し、最終回のEDで、この歩道橋を上がってきた速水が、橋の丁度中央で舞と顔を見合わせるシーンは、二人の関係がようやく対等になったことを表現したのだという。同じように『真月譚 月姫』でも、主人公の遠野志貴が困難に直面した時には、決まって同じ坂を上っていくシーンが挿入される。
このように、象徴的な場所や小道具を登場させ、登場人物達の関係性や境遇を強調するという表現を好んでいるようだが、視聴者にもスタッフにもなかなか気づいてもらえないらしく、それに対し「わかる人だけ、ニヤッとしてくれれば良いんです」と語っている。
 
影響を受けた作品は、「これまで見てきた作品全て」だという。