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Kokugan (会話 | 投稿記録)
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rv,cl
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|画像キャプション = [[新江ノ島水族館]]にて
|省略 = 条鰭綱
|目 = [[カサゴ目]] [[:w:Scorpaeniformes{{Sname||Scorpaeniformes]]}}
|亜目 = [[アイナメ亜目]] [[:w:Hexagrammoidei{{Sname|Hexagrammoidei]]|Hexagrammidae}}
|科 = [[アイナメホッケ亜科]] [[:w:Hexagrammidae{{Sname|Hexagrammidae]]|Pleurogramminae}}
|亜科 = [[ホッケ亜科]] [[:w:Pleurogramminae{{Sname|Pleurogramminae]]|Pleurogrammus}}
| = [['''ホッケ属]] ''[[:w:Pleurogrammus' {{snamei|Pleurogrammus]]P. azonus}}
|学名 = '''ホッケ''' ''{{sname|snamei|Pleurogrammus azonus|P. azonus}}''<br />Jordan & Metz, [[1913年|1913]]
|学名 = ''{{sname||Pleurogrammus azonus}}''<br />Jordan & Metz, [[1913年|1913]]
|英名 = [[:en:Okhotsk atka mackerel|Okhotsk atka mackerel]],</br>Arabesque greenling
}}
'''ホッケ'''([[画像:魚偏に花.png]]、「𩸽」Unicode: U+29E3D、''{{sname|snamei|Pleurogrammus azonus}}'')とは、[[カサゴ目]][[アイナメ科]]ホッケ亜科に属する冷水性の[[魚類|魚]]。成長に従って、'''アオボッケ'''、'''ロウソクボッケ'''、'''マボッケ'''、'''ネボッケ'''と呼び名が変わる。地方名には、タラバホッケ、チュウホッケ、ドモシジュウ、ホッキ、ボッケアなどがある。
 
== 分類と近縁種 ==
'''[[ホッケ亜科]]''' {{sname||Pleurogramminae}} は'''[[ホッケ属]]''' ''{{snamesnamei||Pleurogrammus}}'' 1属のみ。ホッケ属にはを含み、'''ホッケ''' ''P. azonus'' と'''キタノホッケ''' ''P. monopterygius'' の2種が含まれ属する。
 
;'''[[キタノホッケ]]''' ''{{snamesnamei||Pleurogrammus monopterygius}}'' (Pallas, [[1810年|1810]])
:体長40cm 程度。英名は、[[w:Atka mackerel|Atka mackerel]]。<br />通称は[[シマホッケ]]<ref name="jfa">{{Cite web|url=http://www.jfa.maff.go.jp/j/kakou/hyouzi/pdf/beppyou1.pdf|title=魚介類の名称表示等について(別表1)|publisher=水産庁|accessdate=2013-05-29}}</ref>。マホッケよりも水深の深い海域を好む。
 
== 分布 ==
日本付近では[[茨城県]]、[[対馬海峡]]以北、[[黄海]]、ロシア[[沿海地方]]、[[オホーツク海]]、[[南樺太]]沿岸。東北から北海道周辺に分布する個体は分布域や産卵時期の違いから、4つの系群に分けられている
東北から北海道周辺に分布する個体は分布域や産卵時期の違いから、4つの系群に分けられている。
* 沿海州系群 - ユーラシア大陸東岸の沿海州沿岸に分布。
* 羅臼-太平洋系群 - 襟裳岬西岸から南部千島、羅臼沿岸にかけて分布。
* 道南-本州系群 - 道南日本海から道南太平洋および本州沿岸にかけて分布。
* 北部日本海-オホーツク系群 - オホーツク海から道北日本海にかけて分布。
 
== 生態 ==
[[成魚]]の生息水深は、100m前後の大陸棚で、産卵期の春秋では浅くなる。[[産卵期]]婚姻色が現れ9月から2月で婚姻色が現れる。水深20m以浅の岩の間に卵を産み、孵化するまでオスが餌を食べずに保護をする。産卵は16℃程度で開始され至適水温は13℃前後、8℃程度で終了するとされている。なお、緯度と産卵期のずれの関係は水温差が要因とされているが、十分な研究はされていない。
 
主な餌は底生生物、他魚類の卵<ref>{{PDFlink|[http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyoko_gyozyo/g_thema/pdf/sub40b.pdf 主要対象生物の発育段階の生態的知見の収集・整理] 社団法人全国豊かな海づくり推進協会}}</ref>、海底に沈降する[[プランクトン]]で、北海道の日本海沿岸周辺([[奥尻島]]など)においては初夏から春の間にかけて、海面近くで群れになって上向きで泳ぐことにより(「'''ホッケ柱'''」)渦巻きを発生させ、海面のプランクトンを引き込んで捕食する<ref>[http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/research/news/2012/20120220.html 魚群が作る水中竜巻-渦形成によるホッケ魚群の摂餌戦略] 東京大学大気海洋研究所 2012年2月20日</ref>。この現象は[[2009年]][[9月5日]]放送の[[ワンダー×ワンダー]]「驚異の海 ホッケの柱」において取り上げられた。
 
== 形態 ==
成魚の全長60cm 。[[側線]]が5本あり、体にはっきりしない黒色横帯がある。幼魚は海の浅いところに住み、体色は青緑色をしているが、成長につれて海底付近に住むようになり、体色は[[褐色]]を帯びる。このため、ほかの[[硬骨魚類]]に見られる[[鰾|浮き袋]]を欠くのが特徴(同様に底生性の[[ヒラメ]]なども、浮き袋は小さい)。
成長の度合いは海域によって差があり、道北系ホッケでは、満2歳で体長26-28cm、満3歳で28-32cm、満4歳で31-34cmに成長する。一方太平洋海域ホッケでは道北系より成長が早く、満2歳で体長27-32cm、満3歳で29-34cm、満4歳で33-36cm。
 
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鮮度低下が早いため、開いて[[干物]]などにするのが一般的である。鮮度のいいものは[[フライ (料理) |フライ]]にしたり、[[煮付け]]<ref>麻生太郎の首相時に答弁で「(麻生が行った料理店には)存在しない料理」として野党からその発言を揶揄されたが、料理としては普通に存在する。</ref>にされたりと酒肴としても活用される。しかし、冷蔵や物流が発達した1980年代以降では、そういったイメージも薄まり、全国の一般家庭に並ぶ普通の食材となっている。また、普及の背景には北海道が発祥の[[居酒屋]]チェーン「[[つぼ八]]」が、80年代に本種の干物をメニューに採用したことがヒットし、全国の居酒屋・定食屋に定着した。
 
[[旋尾線虫]]( ''Crassicauda giliakiana'' )<ref>杉山広、森嶋康之、荒川京子、木白俊哉、川中正憲.旋尾線虫をめぐる新しい展開.寄生虫分類形態談話会報,25, 4-7 (2007)</ref><ref>杉山広 [http://dx.doi.org/10.5803/jsfm.27.1 食品媒介寄生虫による食中毒] 日本食品微生物学会雑誌 Vol.27 (2010) No.1 P1-7</ref>や[[アニサキス]]<ref>[http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/journal/2011/pdf/01-01.pdf わが国におけるアニサキス症とアニサキス属幼線虫] 東京都健康安全研究センター</ref>などが寄生しているため一般的に生食は行われないが、ごく新鮮な物を-15度以下で24時間以上冷凍して刺身にすることもある。味は他の白身魚とあまり変わらず歯ごたえがあって美味だという
 
== 出典 ==
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== 外部リンク ==
* [http://www.fishexp.hro.or.jp/exp/wakkanai/04sakana/04-02hokke/04-02-01main/04-02hokke.htm ホッケ](稚内水産試験場)
 
 
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