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[[日本]]に分布するカダヤシは、[[1913年]]にアメリカから、また[[1916年]]に[[台湾]]経由で持ちこまれた。その後東京から徳島へ移植され、さらに徳島から日本全国へ移植された。[[1970年代]]に急速に分布を広げ、[[2000年]]頃には[[福島県]]以南の各地で分布が確認されている<ref name="外来生物事典">{{Cite book|和書|editor=DECO 編|others=池田清彦 監修|year=2006|title=外来生物事典|publisher=東京書籍|pages=P138|isbn=4-487-80118-4}}</ref>。
 
日本における近年のメダカ減少の原因の一つにも挙げられている。汚染に強く、都市や市街地周辺ではいつの間にやら水域のメダカがカダヤシに置き換わっていたということもあるが、一般にはカダヤシという種の存在さえあまり知られておらず、置き換わっていると気づかれないことが多い。<br>なお、[[沖縄県]]ではさらに汚染の進んだところを[[グッピー]]が占める。
日本における近年のメダカ減少の原因の一つにも挙げられている。
汚染に強く、都市や市街地周辺ではいつの間にやら水域のメダカがカダヤシに置き換わっていたということもあるが、一般にはカダヤシという種の存在さえあまり知られておらず、置き換わっていると気づかれないことが多い。<br>
なお、[[沖縄県]]ではさらに汚染の進んだところを[[グッピー]]が占める。
 
しかしながらカダヤシが移入した水域であっても、必ずしもメダカを駆逐するわけではなく、依然としてメダカが優位種として占める場所も多い。また必ず両者が食性や遊泳力の違いなどから、棲み分けることも珍くない。メダカが汚染に弱いのは卵の段階であり、成魚においては両者と汚染への耐性は大差がない。加えてカダヤシは5℃以下の低温に弱いため、水温保てない場所では越冬できずに全滅してしまう。メダカを駆逐するの好む植物質の餌や流水、産卵に必要な水草などが減少し、メダカが生息しづらくなった環境に結果としてカダヤシが生き残っただけと言うわけではないこともままある<br>
両者は食性や遊泳力の違いなどから、棲み分けることも珍しくなく、また、メダカが汚染に弱いのは卵の段階であり、成魚においては両者とも汚染への耐性は大差がない。加えてカダヤシは5℃以下の低温に弱いため、水温が保てない場所では越冬できずに全滅してしまう。<br>
メダカの好む植物質の餌や流水、産卵に必要な水草などが減少し、メダカが生息しづらくなった環境に結果としてカダヤシが生き残っただけと言うこともままある。<br>
 
日本以外でも在来の小型[[淡水魚]]がカダヤシに駆逐され、[[絶滅]]が危惧されるほどに減少する事態が発生している。オーストラリアやニュージーランドでは、殺魚剤による駆除が実施されている<ref name="Bkng"/>。
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[[2006年]][[2月]]には[[特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律|外来生物法]][[施行令]]により、[[特定外来生物]]として指定された。これにより日本国内での、特定外来生物としての輸入、販売、頒布、譲渡、飼養が制限を受け、放つことが禁止され、最高三年の懲役、または三百万円の罰金刑の対象となっている。
 
2009年現在、本種は[[国際自然保護連合]](IUCN)が選定した'''[[世界の侵略的外来種ワースト100]]'''<ref>[http://www.iucn.jp/protection/species/worst100.html IUCN日本委員会「世界の外来侵入種ワースト100」]</ref>および[[日本生態学会]]が選定した'''[[日本の侵略的外来種ワースト100]]'''<ref>[http://www003.upp.so-net.ne.jp/consecol/alien_web/japan_worst_list.html 日本生態学会「日本の侵略的外来種ワースト100」]</ref>の双方に選定されている。
 
== 脚注 ==