「近江鉄道LE10形気動車」の版間の差分

[[富士重工業]]が開発した[[LE-Car|LE-CarII]]の12m級二軸車で、同社が製造する[[バス (交通機関)|バス]]の車体、および[[UDトラックス|日産ディーゼル（現:UDトラックス）]]製のバス用エンジンを流用し、コストを抑えたものである。同様の工法で1984年に製造された[[名古屋鉄道]][[名鉄キハ30形気動車|キハ10形]]などと車内仕様は同じであるが、エンジンの出力は大型バス用の220psでを搭載し、中型バス用のエンジンを使用した名鉄キハ10形の180psより出力が高い。またエンジン直結式の冷房装置を搭載していたので同社初の冷房車となった。

[[1986年]]に、閑散線区の[[近江鉄道本線|本線]][[貴生川駅]] - [[八日市駅]]間で使用を開始した。しかしが、ラッシュ時の旅客収容能力が低いため早々に2両編成での運用になり、コスト削減という名目は薄れてしまった。また、バスの構造を応用した軽量車体ゆえに老朽化が予想よりも速く進行した事が問題となり、結局[[1996年]]に運用から外され<ref>当時の近江鉄道はレールバス導入に関して設備投資を行い、日野駅に給油機能を備えた車庫を新設したが、結果的に10年で使用目的を失ってしまった。</ref>、その後は車籍を保持したまま彦根工場内に留置されていたが、[[2004年]][[7月1日]]付けで全車が[[廃車 (鉄道)|廃車]]された。その後11・12と14・15は解体処分となり、13のみが解体を逃免れ、て彦根車庫に留置されていた。彦根駅構内に[[近江鉄道ミュージアム]]が開業してからは同施設で保存、・展示されていたが、やはり老朽化はいかんともしがたく、2012年に解体された。