「集団就職」の版間の差分

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=== 日本 ===
{{see also|就職活動#中学生の就職活動|学歴差別}}
高校への全入運動が定着し、低学力・非行・貧困・不登校・病弱・障害など特殊な事情で高校進学が困難な場合を除いてほとんどの中学生が高校へ進学し、高校への進学率が90%を超えたことで「高校も(事実上の)義務教育」と化するようになった。それに加え[[1985年]](昭和60年)に[[プラザ合意]]があった[[バブル時代]]以降は[[円高]]に伴い[[製造業]]が生産拠点を次々と海外に移転させるようになり、中卒者向けの仕事はますます減少した。さらに、平成初期までは[[理容師]]や[[美容師]]に「中卒」でもなることはできたが、現在では中卒で美容師・理容師になることはできなくなり、専門学校卒か高校を卒業して美容学校に入学する方法に変更されたほか、パートやアルバイトなどの[[非正規雇用]]ですら高卒以上の学歴を課す企業もあり、中卒者にとっての就職はハードルが高くなった。[[大学全入時代]]も到来し、大学の進学率も[[2009年]](平成21年)には50%を超え、現在の日本では高学歴化が進行し、中卒者は[[社会的少数者]]となった。
 
一方で、[[調理師]]や伝統工芸、[[鳶職]]などの[[職人]]、[[相撲]]の[[力士]]、[[競馬]]の[[騎手]]、[[伝統芸能]]の役者などは現在でも実力主義が根付いており、個人の技量や意欲に依存されやすいため若年者の起用が優遇され、高い学力を要求されないことから現在でも中卒後に仕事を始める人もいる。[[トヨタ自動車]]に中卒後に採用される[[トヨタ工業学園]]([[認定職業訓練]]を実施する[[職業能力開発校]])をはじめとする[[企業内学校]]の社員兼生徒や、[[自衛隊]]に中卒後に採用される[[陸上自衛隊少年工科学校]]([[陸上自衛隊生徒]])など、満15歳の中学校卒業後に就職するものもいて、これらの労働者はかつての「金の卵」と同じような雇用形態である。