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[[1588年]]に[[イングランド]]で生まれたホッブズは、[[1651年]]に『[[リヴァイアサン (ホッブズ)|リヴァイアサン]]』を出版し、[[社会契約]]に基づいた[[国家]]の理論を確立した。本書『ベヒーモス』は『リヴァイアサン』の続編と位置づけることができる著作であり、前作で海獣[[レヴィアタン]](リヴァイアサン)に喩えられた国家との対比として、別の国家の在り方を陸の巨獣であるベヒーモスに例えている。
 
『リヴァイアサン』では、[[社会契約]]によって形成される「理想的」な[[国家]]([[コモンウェルス]])体制が海の怪物[[リヴァイアサン]]になぞらえられた<ref>『リヴァイアサン』17章</ref>。これとは対照的に『ベヒーモス』では、上記の題名からも分かるように、[[オリバー・クロムウェル]]率いる[[鉄騎隊]]・{{仮リンク|新型軍|en|New Model Army}}を主力とする議会軍が王党派を打ち破り、時の国王[[チャールズ1世 (イングランド王)|チャールズ1世]]の処刑や[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]の追放にまで踏み切った[[清教徒革命]]・[[イングランド内戦]]や、その下における[[長期議会]](Long Parliament)、ひいては1660年まで続いた残部議会および[[イングランド共和国|共和政時代]]という、現実の(少なくともホッブズにとっては)あまり望ましくない混乱・逸脱的国家体制・状況が、陸の怪物[[ベヒモス]]に例えられている。
 
==構成==