削除された内容 追加された内容
111.86.193.247 (会話) による ID:55990106 の版を取り消し
海ボチャン (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
1行目:
'''MZ-2500'''(エムゼットにせんごひゃく)とは、[[シャープ]]の[[MZ (コンピュータ)|MZ]]シリーズに属する[[1985年]]に発売された8ビット[[パーソナルコンピュータ]]である。ニックネームは、「'''スーパーMZ'''」(Super MZ)。[[MZ-2000]]/[[MZ-2200|2200]]の後継機であると同時に、[[MZ-80#MZ-80B|MZ-80B]]系の直系後継機である。前の世代に当たる、MZ-2000から、実に3年振りのリニューアルにふさわしい大幅な機能の追加と、高速化が行われた機種ではあるが、既に市場は固定されつつあり、そのシェアを覆すには至らなかった。独自アーキテクチャを持つ8ビットMZシリーズ全体の最終機種でもあり、[[MC6809|6809]]系の[[FM-7#FM77AV|FM77AV]]や、[[ベーシックマスター#S1|MB-S1]]と並び、最強の8ビット機と称されることがある機種の一つ。雑誌等では不死鳥(フェニックス)とも呼ばれた。後継機は、互換モードと新規開発の16ビットモードを持つ[[MZ-2861]]。開発コードはLEYで回路図等に表記が見られる。
 
==概要==
*[[MZ (コンピュータ)#クリーン設計|クリーン設計]]
39 ⟶ 40行目:
*:時代的に「パソコン通信」ではあるものの、シリアルポートの標準装備、並びに、専用モデムフォンが発売され、ターミナルソフトが標準で添付されている。
*:専用機器の組み合わせにより、内蔵データレコーダを留守番電話に利用することが可能になっていた。
 
==ハードウェア==
*大幅な機能の追加が行われた本機では、旧機種のサポートは、モードスイッチによって行われる。<ref>詳細設定を行う場合は、特定のキーを押しながらIPLを起動させることで、RS-232Cボーレート、起動ドライブ、内蔵と外付FDD交換、特殊ボードからの起動を指定する</ref>
58 ⟶ 60行目:
更に廉価版として下記の機種が発売されている。後継機であるMZ-2861のデザインはこの機種のものを踏襲した。
*MZ-2520 MZ-2521の仕様から、データレコーダ、旧機種の互換モードの削除。標準価格159,800円。
 
===仕様===
*[[CPU]]:[[Z80|Z80B]] 6MHz/4MHz<ref>互換モードでは4MHzで動作するが、Z若しくはXキーを押しながらIPLボタンを押すこと、旧機種各のモードが6MHzで起動する。</ref>
70 ⟶ 73行目:
**辞書ROM 256KB(オプション) - [[ワードプロセッサ|ワープロ]]専用機 [[書院 (ワープロ)|書院]]と同様の仮名漢字変換用辞書を内蔵。
**パレットボード装着時(オプション)4096色中16色表示可能。
 
*音源:[[ヤマハ|YAMAHA]] [[YM2203]] 1基内蔵。([[FM音源]]3ch+[[Programmable Sound Generator|SSG音源]]3ch、各8オクターブ+ノイズ1Ch)
*:BEEPも存在するが、Z80によって直接制御する必要があるため、併用は困難である。また、オプションのボイスボードにより、音声も発声可能。
89 ⟶ 91行目:
**本体:Model30(MZ-2521) 8.6kg
**キーボード:1.4kg
 
*表示能力
**テキスト
105 ⟶ 106行目:
**:320×200(256色)2画面に加え、仕様外の
**:320×400(256色)1画面
 
===搭載[[インタフェース (情報技術)|インタフェース]]===
*[[プリンター]]:[[セントロニクス]]規格[[準拠]]SHARP仕様25ピン[[D-Sub]]コネクタ×1ポート。
147 ⟶ 149行目:
***Xキー:MZ-80Bモード (モードスイッチはMZ-2500の位置)
***Zキー:MZ-2000モード (モードスイッチはMZ-2500の位置)
 
==ソフトウェア==
発売前に、メーカーへのソフトウェア作成依頼を行っていたため、従来機のように発売直後にソフトウェアが無いということは無かった。また、メモリマッピングによる移植性の高さは他機種からの移植を促しはしたものの、固有の機能、性能を生かして作られたものは少なく、ベタ移植となることが多い傾向にあった。ソフトウェアが無ければ自分で作るという傾向にあったMZシリーズにしては、市販ソフトウェアは比較的多くそろった方であるが、既に市場で多くのシェアを獲得していたシリーズに対して状況を覆すには至らず、発売されるソフトウェアは減っていった。主に固有の機能を利用した実装がされている物を記載するが、これ以外にも同シリーズにしては多くのソフトウェアが開発、発売された。下記以外にも[[任天堂]]のソフトウェアを[[ハドソン]](現・[[コナミデジタルエンタテインメント]])が、[[ナムコ]](現・[[バンダイナムコゲームス]])のソフトウェアを[[電波新聞社]]([[マイコンソフト]])が幾つか移植している。
 
===添付ソフトウェア===
*BASIC M25/S25
163 ⟶ 167行目:
:簡易通信ソフトウェア。
:シリアルポートのターミナルがパソコン通信の利用をにらみ、標準で添付されていた。
 
===システムソフトウェア===
*P-[[CP/M]](MZ-6Z001)
:日本国内では珍しい、Personal CP/Mの移植版。
*[[MSX-DOS]]
:Multiplanを動作させるための、DOS。単体では販売されず、MS-DOSフォーマットのファイルが読み書きできるが、MSXの同名OSのサブセット。
178 ⟶ 183行目:
:メモリブロック単位での管理が行われ、EMMが実装されている場合はそこへスワップすることも可能であり、併用することで見かけ上最大1MiBの領域を管理可能。
:コマンドシェルは、[[UNIX系]]の流れを汲むものが採用された。
 
===ゲームソフトウェア===
*[[ゼビウス]]
205 ⟶ 211行目:
:Oh!MZに掲載。MZ-700のゲームを「アルゴ機能」へ移植したもの。
:アトリビュートが文字、背景で別指定できないため、PCGの定義によって同じ画面を構成している。若干発色には違いがある。
 
===同人===
有志による無償での市販ソフトウェアの移植や、[[ディスクマガジン]]などの活動もあった。
 
*[[イースIII|Ys3]]
:ユーザによる、PC-88版のエミュレーション。
228 ⟶ 234行目:
:後期にはテキストVRAMとタイリングパターンを利用し、3Dレースゲームや大きなキャラクタが動作する2人用の格闘ゲーム等も発表された。
:主宰者はSEGAのAM2研で今でもゲームプログラマとして活躍している。
 
==周辺機器==
主に、純正品を下記に記す。ジョイスティックポートはアタリ社仕様のものであり、マウスは、X1や、X68000と互換性のあるインターフェイスを搭載しているため、それらの仕様を持つハードウェアについても、使用可能である。シリアルポートについても、RS-232C準拠であるため、一般的なシリアル接続のモデムなども使用可能である。
301 ⟶ 308行目:
{{Computer-stub}}
{{デフォルトソート:えむせつと2500}}
 
[[Category:シャープのパーソナルコンピュータ]]