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== 歴史 ==
[[市民社会]]における'''世論'''の起源は、[[17世紀]]の[[イギリス]]に求められる。17世紀の半ば、[[清教徒革命]]から[[イングランド王政復古|王政復古]]の時期にかけて[[ロンドン]]などで社交場としての[[コーヒー・ハウス]]が何軒も開店した。コーヒー・ハウスは、封建的な身分の枠を超えて、自由な言論が交わされる場として、また[[噂]]や[[新聞]]を通じた[[情報]]収集の場として、世論形成に重要な役割を果たしたとされている。
 
フランスでは[[カフェ]]や[[サロン]]が、同様に自由な言論の場となった。当時のフランスは[[絶対王政]]下にあったが、こうしたカフェやサロンといった空間にまでは、なかなか王権の統制が及ばなかった。当時、[[王権神授説]]に立脚した絶対王政を批判したフランスの[[啓蒙思想]]家たちは、国家[[権力]]の源を神意以外のものに見出そうとしていた。そうした中、[[社会契約説]]に基づき、自由かつ平等な[[市民]]が主体となり構成する[[政府]]、[[国家]]という考えを提示するのである。そして、そうした政府、国家を支える論拠となるのが世論であった。