「アメリカン・ピット・ブル・テリア」の版間の差分

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'''アメリカン・ピット・ブル・テリア'''({{Lang-en|American Pit Bull Terrier}})とは[[アメリカ合衆国]]で改良された[[闘犬]]用の[[犬種]]である。通称は'''ピットブル'''等で、アメリカン・ブル・テリア、スタッフォードシャー・テリアなどとも呼ばれる。噛む力が強く、攻撃的な性格で、人間を死亡させることもあるため、複数の国で輸入や飼育が禁止されている。
 
== 歴史 ==
[[ファイル:2009-04-21 APBT pup on deck.jpg|thumb|レッドノーズの子犬]]
[[ファイル:American Pitbull 001.jpg|サムネイル|右|成犬]]
[[ファイル:Mann smiling.jpg|thumb|断耳された個体]]
アメリカン・ピット・ブル・テリアは、[[1870年代]]に[[イギリス]]から[[アメリカ合衆国]]に輸入された闘犬用の[[スタッフォードシャー・ブル・テリア]]から作出された犬種である<ref name=DM>デズモンド・モリス著、福山英也監修『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年、301ページ</ref>。[[ブルドッグ]]などを厳選して交配し、四肢の長い大型の犬となった。[[1898年]]、同年に創設された[[ユナイテッド・ケネルクラブ]]により、犬種として公認された。
'''アメリカン・ピット・ブル・テリア'''({{Lang-en|American Pit Bull Terrier}})とは[[犬種]]の1つ。通称「'''ピットブル'''」。原産国は英国。
 
アメリカ合衆国では[[1900年]]に闘犬が禁止されたが、非合法な賭博を伴う闘犬は[[20世紀]]を通じて盛んに行われ、1990年代でも年間約1500頭のピット・ブル・テリアが闘犬により死亡したという<ref name=DM/>。その一方で、飼い主に対しては忠実であるところなどからコンパニオンドッグとしての人気もあり<ref name=DM/>、{{要出典範囲|[[マーク・トウェイン]]、発明家の[[トーマス・エジソン]]、[[セオドア・ルーズベルト]]大統領、[[ヘレン・ケラー]]などの著名人の愛犬であったことが知られる|date=2015年8月}}。なお、ほぼ同じ容姿を持つ[[アメリカン・スタッフォードシャー・テリア]]は、性格をより温厚にした犬種とされ、[[1936年]]に[[アメリカン・ケネルクラブ]]に公認されている。
米国疾病対策センター (CDC) の調査<ref>{{PDFlink|[http://www.cdc.gov/homeandrecreationalsafety/images/dogbreeds-a.pdf Breeds of dogs involved in fatal human attacksin the United States between 1979 and 1998]}}</ref>によると、1979-1998年の20年間における238件の人間死亡事故のうち、犬種別で1位(66件)に位置する。
 
ピット・ブル・テリアは[[1980年代]]にイギリスに多く輸入されたが、人間に重傷を負わせる事故が多発したため、[[1991年]]に輸入・所有を禁止する「危険犬法」(Dangerous Dogs Act)が成立した。イギリスではこの法を回避して本犬種を飼うために、「'''アイリッシュ・スタッフォードシャー・ブル・テリア'''」といった名前で取引されることもある<ref>{{cite news |title=Trade in 'Irish' pit bulls flouts dog law |author=Daniel Foggo |author2=Adam Lusher |newspaper=[[The Daily Telegraph]] |date=June 2, 2002 |url=http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/1396088/Trade-in-Irish-pit-bulls-flouts-dog-law.html |accessdate=October 12, 2010}}</ref> 。
== 歴史 ==
作出されたのは1870~80年代。闘犬を意図して[[スタッフォードシャー・ブル・テリア]]や初期型の[[ブルドッグ]]などを厳選して交配。闘犬の禁止に伴いペット化し、獰猛な性格は改善されている。
 
{{要出典範囲|日本には闘犬として持ち込まれた{{要出典|date=2011年1月}}。当時、日本闘犬界では[[土佐闘犬|土佐犬]]が主で、米国から来たピットブルはならずもの扱いを受ける。しかしその闘争本能は卓越しており、大きな土佐犬を小さく細いピットブルが倒すという、劇的な試合を繰り返すことから、"PITBULL" という名は世に知られるようになった|date=2011年1月}}
 
ピットブルオーナーには、古いところでは作家の[[マーク・トウェイン]]、発明家の[[トーマス・エジソン]]、[[セオドア・ルーズベルト]]大統領、[[ヘレン・ケラー]]などがいる。
 
[[ダイアン・ジェサップ]]著作、[[仲村明子]]訳「ダミアン物語 神様を信じた犬」([[徳間書店]])のモデルとなった。
 
== 特徴 ==
闘犬として育種されてきた犬種であるため、筋肉質で力が強く、身体能力は高い。必要運動量は膨大で、毎日2時間以上の運動を1~2回必要とする。
 
闘犬の一種であるため、突発的な攻撃性も含めて飼育者およびその家族の完全な制御下におく必要があり、犬の飼育初心者や興味本位で飼育するのは困難である。人間に重傷を負わせたり死亡させる事故も多発しており、米国疾病対策センター (CDC) の調査によると、1979-1998年の20年間における犬を起因とする人間死亡事故238件のうち、犬種別で1位(66件)に位置した<ref>{{PDFlink|[http://www.cdc.gov/homeandrecreationalsafety/images/dogbreeds-a.pdf Breeds of dogs involved in fatal human attacksin the United States between 1979 and 1998]}}</ref>。また、同国の2012年時点の調査では、飼育されている犬にピット・ブルが占める割合が6%なのに対し、死亡事故原因の61%を占めた。被害者のうち半数は飼い主と家族、もしくは同居人である<ref>[http://www.dogsbite.org/ Pit Bull Attacks]</ref>。
強い闘争心に目を付けた一部の人達により番犬や護衛犬として利用された結果、人に牙を剥く獰猛な犬種として、世界の多くの国で危険視されることとなり、現在一部の国では飼育が規制されている(下記詳述)。
 
その一方で、愛好家によれば、本来は我慢強く、飼い主に対しては忠誠心と服従心が強い性格であり、忠実なペットとなるという<ref name=DM/>。
闘犬の一種であるため、突発的な攻撃性も含めて飼育者およびその家族の完全な制御下におく必要があり、犬の飼育初心者や興味本位で飼育するのは困難である。
 
しかし、本来は我慢強く、素直で、人間には深い愛情を示す忠誠心と服従心が強い性格であり、また非常に賢い犬でもある為、早期の社会化と服従訓練をすれば犬からリーダーとしての信頼を得られるといわれている。{{要出典範囲|なお、現在ピットブルはショー・タイプ、闘犬タイプ、ブリー・タイプの3タイプに細分化されつつある。また、ウェイトプルなどの競技(重量引き)に使用されている大型のタイプもあり、大きな個体では60キロを超えるものも存在する|date=2015年8月}}。
 
また上記3タイプの他に、ウェイトプルなどの競技(重量引き)に使用されている大型のタイプもあり、大きな個体では60キロを超えるものも存在する
 
== 法的制限 ==
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2012年7月11日、[[北アイルランド]]の[[ベルファスト]]市議会は、禁止規定に違反して飼育されていた7歳のピットブルの[[殺処分]]を行ったが、強い非難を浴びた。これには各国の愛犬家に加えて有名人や政治家など20万人が助命嘆願に署名していた<ref>{{cite web |url=http://www.cnn.co.jp/world/30007316.html |title=「禁止犬種」に指定の飼い犬、市が取り上げ殺処分 各国愛犬家から批判 |publisher=[[CNN]] |date=2012-07-12 |accessdate=2012-07-14 }}</ref>。
 
米国では犬のうちピットブルは6%だが死亡事故の61%を占める(2012年時)。被害者のうち半数は飼い主と家族、もしくは同居人である<ref>[http://www.dogsbite.org/ Pit Bull Attacks]</ref>。
 
== 脚注 ==
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{{Reflist}}
 
== 関連項目 ==
{{Commons|American Pit Bull Terrier}}
*[[犬の品種一覧]]
*[[ブルテリア]]
*[[スタッフォードシャー・ブル・テリア]]
*[[アメリカン・スタッフォードシャー・テリア]]
 
== 外部リンク ==
*[http://www5a.biglobe.ne.jp/~wantail/benkyo/benkyo3.html アメリカン・ピットブル]
*[http://www.yplkennels.com アメリカンブリー]
*[http://www.wckpits.com アメリカンピットブルテリア/ウェイトプル用の大型個体]
*[http://northbully.com/?cat=24 ピットブルを飼ってる有名人]
*[http://northbully.com/?p=953 3分でわかる「ピットブル」という犬種]
 
{{Animal-stub}}
{{DEFAULTSORT:あめりかんひつとふるてりあ}}
[[Category:犬の品種]]
[[Category:テリア]]
 
'''アイリッシュ・スタッフォードシャー・ブル・テリア'''(英:Irish Staffordshire Bull Terrier)は、[[アイルランド]]原産の犬種のひとつである。愛称は'''アイ・スタッフィー'''で、他のスタッフォードシャー系犬種と区別するため、[[日本語]]表記ではアイルランドの[[漢字]]表記'''(=愛蘭)'''の頭文字をとって'''愛スタッフィー'''と表記されることもある。
== 歴史 ==
本種は1950年代に[[イギリス]]から送られた'''[[スタッフォードシャー・ブル・テリア]]'''から作出された。[[闘犬]]として強くたくましい犬にするために脚が長く改良されたが、実用犬としても使えるようにするために狩猟本能はそのまま残された。
 
主に'''闘犬、[[猟犬]]、番犬'''として使われていた。闘犬としてはパックでの[[牛]]いじめ、若しくは犬対犬の[[ドッグファイト]]に使われていたが、闘犬の禁止後は猟犬と番犬としてのみ使われるようになった。猟犬としては[[キツネ]]や[[アナグマ]]猟を行った。獲物のにおいを追跡し、発見すると追いかけて穴に追い詰め、コンビを組む他の[[テリア]]に地中で倒してもらうか、地上に引きずり出して本種自身が獲物を倒していた。
 
スタッフォードシャー系の犬種は本種とスタッフォードシャー・ブル・テリアの他に、'''[[アメリカン・スタッフォードシャー・テリア]]'''や'''[[アメリカン・ピット・ブル・テリア]]'''という犬種などもあり、この系統の犬種は捉え方にもよるが、合計で'''約6犬種'''ほど存在する([[ブルー・スタッフォードシャー・ブル・テリア]]、[[ブル・アンド・テリア]]を含めた場合)。これらの犬は全て血統的なつながりがあり、'''ブル・アンド・テリア'''という、[[絶滅]]した闘犬種の子孫である。尚、ブル・アンド・テリアは'''[[ブルテリア]]'''の[[原種]]でもあるため、ブルテリアとスタッフォードシャー系の犬種も互いに親戚関係を持つ。
 
[[ブル・アンド・テリア]]から分かれ、スタッフォードシャー系の犬種の中で最も昔に誕生したのは[[スタッフォードシャー・ブル・テリア]]で、これが[[アメリカ]]に送られて[[アメリカン・スタッフォードシャー・テリア]]が、アイルランドに送られて本種が、それぞれ誕生した。そののち、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアが[[違法]]闘犬用に改良されて作出されたのが[[アメリカン・ピット・ブル・テリア]]である。[[ブルー・スタッフォードシャー・ブル・テリア]]は近年になってから作出された犬種で、ブル・アンド・テリアから分かれて誕生した[[ブルー・ポール]]という犬種を復元する目的で作出されたものである。
 
本種は確定されたスタンダード(犬種基準)を持ち、一つの犬種として独立しているが、英国の[[ザ・ケネルクラブ]]やFCIなどからはイングリッシュ・スタッフォードシャー・ブル・テリアの[[変種]]としてみなされていて、公認犬種としては登録されていない。ほぼ全ての個体がアイルランド国内でのみ飼育され、実用犬や[[ペット]]として飼われている。一部の犬は非合法な闘犬にも使われているともいわれているが、真偽の程やその頭数は不明である。現時点ではアイルランド国外では闘犬種の愛好家や犬種マニア以外にしか知られておらず、かなり珍しい犬種のひとつにとどまっている。
== 特徴 ==
もととなったイングリッシュ・スタッフォードシャー・ブル・テリアに比べると脚が長く、筋肉質で力強いがコンパクトで引き締まった体つきをしている。首とマズルもその種より長い。マズルの先は尖っておらず、太く、あごの力はかなり強靭である。目はアーモンド形で眼光鋭く、胸は深く、脚は少し がに股気味である。耳はローズ耳、尾は飾り毛のない[[サーベル形]]の垂れ尾。肌の一部にはしわがあり、引っ張るとよく伸びる。これは獲物や対戦相手に噛まれた際にダメージを軽減するために備わったものである。コートにはつやがあり、滑らかなスムースコートである。毛色はブラック、ブルー、グレー、シルバーなどを地色として、腹部や胸部、足先やブレーズなどにホワイトのマーキングが入ったもの。稀にホワイトを地としてブラックのブチと斑が入った'''バイト'''という変わった毛色の犬も生まれる。中型犬サイズで、性格は忠実で陽気、勇敢である。何事にも全力で取り組む性格で、本人そのものは遊んでいるつもりでも熱中しすぎて力を出しすぎてしまうこともあるため、小さな子供や小型犬と遊ばせる際には念のため主人の付き添いが必要である。然し、友好的な性格であるため、主人が
心を許すような人や犬であれば仲良くすることが出来る。だが、もとが闘犬種であるため、家庭犬として飼育する際にはしっかりとした訓練を行っておくことが絶対に必要である。非常に元気な犬であるが、知性も持ち合わせており、主人の命令さえあれば興奮状態のときでも静止を利かせて冷静に戻ることができる。運動量は多めで、身体能力が高い。かかりやすい病気は[[股関節形成不全]]や[[心疾患]]、[[癌]]などがある。
== 参考文献 ==
ウィキペディア英語版(Irish Staffordshire Bull Terrier,10:36, 2 February 2010変更版)
== 関連項目 ==
*[[スタッフォードシャー・ブル・テリア]]
*[[アメリカン・スタッフォードシャー・テリア]]
*[[アメリカン・ピット・ブル・テリア]]
*[[ブルー・スタッフォードシャー・テリア]]
*[[ブル・アンド・テリア]]
*[[犬の品種一覧]]
 
{{DEFAULTSORT:あいりつしゆすたつほとしやふるてりあ}}
[[Category:犬の品種]]
[[Category:テリア]]
[[en:Irish Staffordshire Bull Terrier]]