「阿Q正伝」の版間の差分

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『'''阿Q正伝'''』(あきゅうせいでん)は、[[中国]]の[[作家]]、[[魯迅]]によって[[1921年]]から新聞『晨報』に発表された中編[[中編小説]]。阿Qという近代中国の一庶民を主人公とした、他に例を見ない物語として注目を集めた。
 
== あらすじ ==
時代が[[]]から[[中華民国]]へ変わろうとする[[辛亥革命]]の時期、中国のある小さな村に、本名すらはっきりしない、村の半端仕事をしてはその日暮らしをする日雇いの阿Qという男がいた。
 
彼は、働き者との評判こそ持ってはいたが、家も金も女もなく、字も読めず容姿も不細工などと閑人たちに馬鹿にされる、村の最下層の立場にあった。そして内面では、「精神勝利法」と自称する独自の思考法を頼りに、閑人たちに罵られたり、日雇い仲間との喧嘩に負けても、結果を心の中で都合よく取り替えて自分の勝利と思い込むことで、人一倍高いプライドを守る日々を送っていた。
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== 阿Qの意味 ==
「阿Q」は便宜的な名として作者が設定した仮名である。「阿Q」という主人公の名前は奇妙に思えるが、中国南部<ref>魯迅は[[浙江省]]出身である。</ref>では、「阿」は姓の前につく[[接頭辞]]で親しみの表現であり、「―先生」と同様に、現在でも使われている単語である<ref>[http://www.excite.co.jp/dictionary/chinese_japanese/?search=%E9%98%BF&match=beginswith&id=1 デイリーコンサイス中日辞典 (三省堂)]</ref><ref>[http://www.ctrans.org/cjdic/search.php?word=%E9%98%BF&opts=fw 中日辞書 北辞郎]</ref>。従って、『阿Q正伝』は阿Qの情けない人物像にもかかわらず、「Qちゃんの伝記」といった意味になる。また「Q」という漢字文化圏ではあり得ない名前については、阿Qは人々から「阿Quei(あくい)」という音で呼ばれていたが、Queiの部分の漢字表記が分からないためやむをえず略称を用いる、と設定している。<ref>[[ピン音|拼音]]では「Q」はごく普通に用いられるが、発音は「チ」に似た子音である。この「Quei」はピン音表記ではない。</ref>
 
== 書誌情報 ==
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[[Category:魯迅]]
[[Category:中国の小説]]
[[Category:新聞連載小説]]
[[Category:1921年の小説]]
[[Category:清朝を舞台とした作品]]