「エレシュキガル」の版間の差分

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{{加筆依頼|『イナンナ(イシュタル)の冥界下り』に関する加筆をお願いします|date=2015年9月26日 (土) 10:49 (UTC)}}
'''エレシュキガル''' (Ereshkigal) は、[[シュメール]][[神話]]の[[女神]]。
'''エレシュキガル''' (Ereshkigal) は、[[メソポタミア神話]]に登場する[[女神]]である<ref name="松村p140">[[#松村 (2013)|松村 (2013)]]、140頁。</ref>。
 
== シュメール神話 ==
神話においては大地の甘い水の下に位置する、乾燥した塵だらけの土地「帰還する事のない土地(クル・ヌ・ギ・ア)」を支配する「死の女主人」。
[[シュメール神話]]においては冥界{{refnest|group="注釈"|この冥界は、淡水である[[アプスー]]神の水の下<ref name="コントp259">[[#コント,蔵持訳 (2006)|コント,蔵持訳 (2006)]]、259頁。</ref>、または「大地の甘い水の下」<ref name="桂p80">[[#桂 (2000)|桂 (2000)]]、80頁。</ref>にあるとされる。そこは「帰還する事のない土地(クル・ヌ・ギ・ア)」と呼ばれている。乾燥し、塵ばかりの場所だと説明されている<ref name="桂p80" />}}を支配する「死の女主人」とされている<ref name="桂p80" />。
 
[[アヌ (メソポタミア神話)|アヌ]]の娘であるにもかかわらず、自分の王国である冥界に容易に神々を迎えなかったことから、他の神々から疎外されており、いる。彼女は地上の人間や神すらもが死んで冥界に引きずり込もうと機会来たのうかがっ食べていた。また見つ死者を呼び込むたに、しもべの{{仮リンク|ナムタル|en|Namtar}}をびたび地上送っては、人間達の間に60種類の病気広めさせらす両目と。彼女はまた、底無しの性欲を持つといわれている<ref name="コントp259">[[#コント,蔵持訳 (2006)|コント,蔵持訳 (2006)]]、259頁。</ref>
 
「天の女主人」であと呼ばれる[[イナンナ]]とは姉妹であの関係となが、<ref name="松村p140" /><ref name="桂p80" />。光を司るイナンナに対し、エレシュキガルは闇を司っている。そして二人は敵同士でもある<ref name="桂p80" />
 
== バビロニア神話 ==
[[バビロニア神話]]では[[ネルガル]]の妻とされる。ある時、自分の使者{{仮リンク|ナムタル|en|Namtar}}に不遜な態度を取ったネルガルに腹を立てた彼女は、彼を冥界へ呼びつけた。エレシュキガルはネルガルを殺す目的(彼を冥界から出られなくする目的とする説も)でパンやビールを振る舞うが、ネルガルは口を付けなかった。しかし、エレシュキガルが沐浴のために自分の体を少し見せるとネルガルは誘惑に負け、二人は結ばれた。しかし、エレシュキガルと6日6晩にわたって交わったネルガルは音を上げ、彼女の怒りを解いてから天界へと帰ってしまう。ネルガルに惚れたエレシュキガルが悲嘆に暮れるのを見た彼は、その健気さに打たれてナムタルから冥界に行く際の注意事項を守って冥界に戻り(エレシュキガルが天界の神々を脅してネルガルを連れ戻したとする説も)、エレシュキガルを押し倒してその伴侶となり、彼女から冥界の支配権を得てその王となった。
[[バビロニア神話]](アッカド神話)にもエレシュキガルは同じ名前、同じ役割で登場し、[[ネルガル]]の妻とされている<ref name="松村p140" />。『ネルガルとエレシュキガル』では以下のような物語が伝えられている<ref>[[#コント,蔵持訳 (2006)|コント,蔵持訳 (2006)]]、259-261頁。</ref>。
 
ある時エレシュキガルは、天上での自分の居場所を求めて、使者ナムタルを送り込んだ。すると、ネルガルだけがナムタルに対して不遜な態度を取った。これに腹を立てたエレシュキガルは、ネルガルを冥界へ呼びつけた。ネルガルはエレシュキガルの前では愛想良く振る舞い、彼女の心を惹き付けておきながら、突然冥界からいなくなった。この仕打ちに再度エレシュキガルは怒り、ネルガルを呼びつけた。今度は帰れる見込みはないと覚悟しつつネルガルは冥界に戻り<ref group="注釈">エレシュキガルが天界の神々を脅してネルガルを連れ戻したとする説もある{{要出典|date=2015年9月}}。</ref>、エレシュキガルを押し倒してその伴侶となり、彼女から冥界の支配権を得てその王となった。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
<references group="注釈"/>
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}
 
== 参考文献 ==
* {{Cite book |和書 |author=[[桂令夫]]他 |others=[[山北篤]]、[[佐藤俊之 (著述家)|佐藤俊之]]監修 |title=悪魔事典 |publisher=[[新紀元社]] |series=[[Truth In Fantasy]]事典シリーズ 5 |date=2000-12 |chapter=エレキシュガル |pages=80-81 |isbn=978-4-88317-353-2 |ref=桂 (2000) }}
* {{Cite book |和書 |last=コント |first=フェルナン |others=[[蔵持不三也]]訳 |title=ラルース世界の神々・神話百科 ヴィジュアル版 |publisher=[[原書房]] |origyear=2004 |date=2006-12 |isbn=978-4-562-04041-4 |ref=コント,蔵持訳 (2006) }}
*{{Citebook|和書|author=[[松村一男]] |editor=松村一男、平藤喜久子、山田仁史編 |title=神の文化史事典 |publisher=[[白水社]] |date=2013-02 |isbn=978-4-560-08265-2 |chapter=エレシュキガル |pages=140-141 |ref=松村 (2013) }}
 
== 関連項目 ==
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* [[ネルガル]]
 
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== 参考文献 ==
* 『悪魔事典』 [[新紀元社]]、2000年、80-81頁。
 
{{DEFAULTSORT:えれしゆきかる}}
[[Category:シュメール神話]]
[[Category:死神]]