「ヒステリー」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2011年12月}}
'''ヒステリー'''({{lang-de|Hysterie}}, {{lang-en|hysteria}}, {{lang-el|ὑστερία}})とは、主に以下の意味で使われている。
#かつての[[精神医学]]において、転換症状と[[解離症状]]を主とする精神疾患障害群を指していた語。
#転じて、一般の人がヒステリーと言う場合、単に短気であることや、興奮・激情により感情が易変し、コントロールが出来なくなる様子のことをさすことが多い。どちらも日本国内においては、本来の意味とは無関係に使用される場合が多く、しばしば蔑視のニュアンスを含む。略して'''ヒス'''ともいい(例:ヒスを起こす)、人物に対して「ヒステリー持ち」などという表現がされる場合は、この様な状態にしばしば陥る人物を指すことが多い。
#また、人々が、社会集団に対し、社会的緊張状態のもと、通常の状態では論理的・倫理的に説明のつかないような行動をとる、集団パニック状態がみられることがあり、しばしば[[集団ヒステリー]]とよばれる。[[モラル・パニック]]も参照。
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ヒステリーは[[神経症]]の一型で、器質的なものではなく、機能的な疾病である。本症は[[心因性反応]]型で、外的の事情や刺激に対する不快感動の反応として精神的あるいは身体的反応が起こるのであるが、いわゆる神経衰弱様反応型のように抑制的でも内向的でもなく、感情が強調されていて理知的色彩が乏しく、神経衰弱型よりも症状が一般に粗大で激しいものが多い。
 
ヒステリーの語は、女性に特有の疾患障害との誤解から子宮に原因があると誤って信じられていたため、古典ギリシア語で「子宮」を意味する語<ref>{{lang-el|{{lang|el|ὑστέρα}}}}</ref>から名づけられ、ヒステリーの原因は19世紀初頭まで女性の骨盤内鬱血によるものだと医師たちの間で長らく定説であった。19世紀後半に[[シャルコー]]の催眠術による治療を経て、[[ジークムント・フロイト|フロイト]]により[[精神分析]]的研究が行われ無意識への[[抑圧 (心理学)|抑圧]]などの考察がなされた。その後しばらくヒステリーの治療は精神分析を主体としたものが主流であった。
 
しかし、アメリカ精神医学会の1990年代より、精神疾患障害を原因で分類するのではなく症状で分類する方法が主体になり、1994年に発表された『[[精神障害の診断と統計マニュアル]]』の第四版(DSM-IV)では、この言葉は消失し、[[解離性障害]]と[[身体表現性障害]]に分類された。世界保健機関の『[[ICD10]]』では、解離性[転換性]障害に分類される。この経緯については[[神経症]]と類似である。
 
==治療と医学的見解==
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このような経緯に加えて、「ヒステリー」が一般用語として雑多な意味に用いられていることから、現在の精神医学では基本的には「ヒステリー」という用語を使用していない。
 
かつてヒステリーに分類されていた精神疾患障害についての詳しい情報は、[[解離性障害]]、[[身体表現性障害]]の項を参照。
 
==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
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== 関連項目 ==
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*[[発狂]]
*[[ヒステリア]]
*[[精神疾患]]
*[[神経症]]
*[[解離性障害]]