「ヒッパルコス星表」の版間の差分
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'''ヒッパルコス星表'''(ヒッパルコスせいひょう、Hipparcos catalogue)は118,218星が収録されている[[星表]]である。ヒッパルコス全天星図とも呼ばれる<ref>http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/hipparcos.html</ref>。[[欧州宇宙機関|欧州宇宙機関(ESA)]]の位置天文衛星[[ヒッパルコス (人工衛星)|ヒッパルコス
9等級より明るい星の位置の観測精度は、天球上の場所によってばらつきはあるが平均で0.77[[秒 (角度)|mas]](赤経)および0.64mas(赤緯)である。また9等級より明るい星の[[年周視差]]の精度は平均0.97masで、これはおよそ100pcの距離にある星の距離を10%の精度で測定できることに対応する。
距離の誤差が10%以下の星は20853個で、20%以下の星は49399個であった。固有運動の精度は平均で0.88mas/年および0.74mas/年(赤緯方向)である<ref>{{cite journal
| last=Perryman | first=M.A.C. |coauthors = et al.
| title=The Hipparcos Catalogue
| journal=Astronomy & Astrophysics | volume=323
| pages=L49–L52 | date=1997 | bibcode=1997A&A...323L..49P}}
</ref>。
1997以降も衛星姿勢や観測装置のキャリブレーションなどについての解析が継続され、様々な効果を含んだ再解析が行われた。その結果が2007年にHipparcos Newとして公開されている<ref name="FVL">{{cite book
| last=Van Leeuwen | first=Floor
| title=Hipparcos, the New Reduction of the Raw Data
| publisher=Springer, Dordrecht | date=2007
| isbn=1-4020-6341-5}}</ref>。
これと同時に[[ティコ星表]]が編纂されており、'''ヒッパルコス・ティコ星表'''とまとめて称されることも多い。しかし、ティコ星表はヒッパルコス衛星の姿勢確認・制御用の補助観測装置による観測データを用いた星表であるため、ヒッパルコス星表はティコ星表よりもはるかに位置の精度が高い。ただし、[[ティコ星表]]やそれを再解析した[[ティコ第二星表]]はヒッパルコス星表より暗い星を含むはるかに多数の星を収録しているため、用途によっては大変有用である。
これにより、[[地球]]から[[恒星]]への距離が測定可能になる範囲がだいぶ広がった。また、データの入手が比較的容易である。そのため、様々な利用がされており、その価値は高い。▼
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プロジェクトマネージャーであったMichael Perrymanがまとめた本が出版されている<ref>{{cite book
| last=Perryman | first=Michael
| title=Astronomical Applications of Astrometry: Ten Years of Exploitation of the Hipparcos Satellite Data
| publisher=Cambridge University Press | date=2009 | page=692
| url=http://www.cambridge.org/9780521514897
| isbn=978-0-521-51489-7}}
</ref>。
なお、ヒッパルコス衛星もヒッパルコス星表もともに綴りはHipparcosであるが、[[古代ギリシア]]の[[天文学者]][[ヒッパルコス]](Hipparchus,BC190ごろ-BC120ごろ)の名前にちなんで名づけられており、本来の由来とは綴りが異なっている。
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<references />
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