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=== 百済の建国神話との類型 ===
のちに[[百済]]となる地域には[[沸流]]と[[温]]という2人の王子がいたが、元は[[夫余]]の王子であり、南の方に国を作れる場所を探しに来る。兄は今の[[ソウル]]に近い地の海岸に都を築くが、水が[[塩水]]ということで、不健康地で失敗する。対して弟はソウル近くの内陸に都を築き、繁栄した。弟を視察に来た兄は、自分には先見の明がなかったとガッカリして死んでしまう。その後、弟王が百済を築くことになる([[百済#建国神話]]も参照)。
 
兄王は[[海]]の原理を表し、弟王は[[陸]]の原理を表しており<ref>[[大林太良]] [[門脇禎二]] [[直木孝次郎]] [[森浩一]] [[和田萃]] 『古代統一政権の成立』 [[学生社]] 1988年 ISBN 4-311-41011-5 p.166.</ref>、兄弟王が建国のために旅をし、兄が失敗し、弟が成功し、王朝を築く。兄弟王が建国地を求め、外来王が建国王となる点で日本の[[神武東征]]と類型し、兄王たる[[五瀬命]]は海上で活躍するが、[[長脛彦]]命に討たれた後は、内陸から攻めた弟王であるイワレヒコ(陸の原理を象徴する弟王)が建国する点も類型する<ref>同『古代統一政権の成立』 p.167.</ref>。