「中距離電車」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
19行目:
 
=== 中央本線 ===
[[中央本線]]では、いわゆる[[旧形国電]]で運行されていた[[中央線快速|急行電車]]の運行上の終点である[[高尾駅 (東京都)|高尾駅]]を越える[[客車]]列車に[[国鉄70系電車|70系]]車両(のち[[国鉄115系電車|115系]])が充当されたことで、'''急行電車'''(以下「急行」)'''より停車駅の少ない普通電車'''(以下「普通」)が走ることとなった。停車駅は高尾まで[[立川駅|立川]]と[[八王子駅|八王子]]のみであった。[[1986年]](昭和61年)11月1日に[[三鷹駅]]にも停車するようになり、のちに立川駅発着の列車は[[西八王子駅]]([[1996年]]〈平成8年〉12月に[[日野駅 (東京都)|日野駅]]・[[豊田駅]]も追加)に停車をするようになった。
 
中央線では[[太平洋戦争]]前より一部で複々線化されており、これを利用した緩急分離運転が現在まで長く行われている。急行線を利用する急行(現在の「快速」)と緩行線を利用する'''各駅停車'''がかつてより分かれて運転されていたことと、[[総武本線|総武線]]と直通運転していた各駅停車は一般には中央線走行区間でも「総武線」として認識されており、各駅停車急行電車快速)・普通電車(列車)が並列しても、それほど混乱をもたらさなかった。
 
戦後になると、「[[三多摩]]」周辺[[市街地]]の拡大や[[人口]]急増により、[[東京駅|東京]]・高尾間の快速は[[国鉄101系電車|101系]]・[[国鉄103系電車|103系]]・[[国鉄201系電車|201系]]といった最新鋭の4ドア[[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]]が次々投入され、'''[[特別快速]]'''(以下「'''特快'''」)、'''通勤快速'''の設定により、近距離需要を重視した運行形態がとられ、3ドア・[[ボックスシート|ボックス席]]の115系電車を用いる普通電車は[[新宿駅]] - 立川駅間では過密状態になり、新宿駅発着列車が減少した(中央本線の定期客車列車が全廃された[[1970年代]]後半になると2時間に1本の割合にまで減少した)。同じく中電と通勤電車が混在する常磐線では、通勤電車まで15両[[編成 (鉄道)|編成]]化して[[需要]]増大に応えたが、中央線ではこのような措置は取られず、代わりに10両編成の快速電車を日中でも数分間隔で運転するという方針を採り、最大12両編成の中電が停車できるのは新宿駅 - 立川駅間で三鷹駅だけであった。このため、[[甲府駅]]・[[松本駅]]方面へは[[立川駅]]・高尾駅発着の短編成の列車が多くなった。[[1984年2月1日国鉄ダイヤ改正|1984年(昭和59年)2月1日のダイヤ改正]]の時点で新宿発着は下り9本、上り7本(うち下り・上り1本ずつは[[夜行列車|夜行]])となっていた。
 
新宿駅[[始発]]の[[定期列車]]であった'''普通列車'''は[[1985年3月14日国鉄ダイヤ改正|1985年(昭和60年)3月14日のダイヤ改正]]でいったん一旦下りの夜行便1本をのぞいて立川駅・高尾駅発着のみとなる。しかし[[山梨県]]側の要望もあり、[[1986年11月1日国鉄ダイヤ改正|1986年(昭和61年)11月1日のダイヤ改正]]で朝夕を中心に下り7本(うち1本は夜行)、上り4本が再び新宿駅発着となった。その後、快速電車の[[国鉄201系電車|201系電車]]による[[大月駅]]までの定期列車乗り入れと引き換えに、徐々に新宿駅発着の普通の本数が削減され、最終的に残っていた朝晩の下り3本、上り1本の新宿発着の列車が[[1980年代・1990年代のJRダイヤ改正#1993年(平成5年)|1993年(平成5年)12月1日のダイヤ改正]]で廃止されて姿を消した。また高尾駅以東に乗り入れる列車は昼間時間帯を中心に減少傾向で、半数以上が高尾駅での折り返し運転となっている。
 
JRの路線案内図では、中央本線は[[日本の鉄道ラインカラー一覧|ラインカラー]]「青」(車体の[[国鉄色#多色使用の開始とラインカラー|スカ色]]にちなむ)で示されており、旧路線図では中距離電車の新宿駅への乗り入れ廃止後もしばらく新宿から大月・甲府方面まで記されていた。現在の新路線図では中央本線は立川駅から始まり、代わりにラインカラー「オレンジ」の中央線快速が大月駅まで記されている。
 
2014年(平成26年)時点でも新宿駅・[[東京駅]]・[[総武本線]][[千葉駅]]・[[大宮駅 (埼玉県)|大宮駅]]方面より甲府駅・[[松本駅]]・[[富士急行|富士急]][[河口湖駅]]方面へ直通する[[ホリデー快速]]・快速列車の中には、高尾駅までの快速電車・特よりも停車駅が少ない列車が設定されている。例として同じホリデー快速であっても[[ホリデー快速おくたま|おくたま・あきがわ]][[ホリデー快速ビューやまなし|ビューやまなし]][[ホリデー快速富士山|富士山]]では停車駅が異なっている。これは前者は中央線特電車の一種であるため中央線内の停車駅は通常の特快(中央特快・青梅特快)と同じだが、後者は中距離の快速列車であるため特快よりも停車駅が少ない。
 
=== 東海道本線 ===