「テクノクラート」の版間の差分

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一般に、テクノクラートは[[科学主義]](テクノクラシー)を重んじ、時に民衆の利益よりも科学の発展を優先する傾向があるとされている。その暴走により、国家が破綻するとの考えもあるが、基本的に[[民主主義]]国家では、テクノクラートは国家及び民衆のためにその科学技術を基に国民の利益につながる政策に関与することが主である。
 
[[日本]]では、テクノクラートが多い[[日本の行政機関|省庁]]としては、[[国土交通省]]、[[経済産業省]]、[[文部科学省]]、[[防衛省]]、[[気象庁]]などがある。[[厚生労働省]]には、[[医師]]や[[歯科医師]]が就くポストがある。政策決定に関与できる高級ポストが医師出身者の技官の場合、[[局長]]クラスが[[医政局]]長、[[健康局]]長、技術総括審議官などの3つほどのみである。歯科医師の最高位は[[課長]]クラスの[[歯科保健課]]の1つであり、これは政策決定に関与できる立場ではなく、テクノクラートと言えるポストではない。その意味では、医学と歯学では格差が厳然とあると言える。
 
なお、[[国立大学]]や[[警察]]関係に[[上級技官]]というポストがあるが、これとはまったく別のものである。あくまでも、国家([[州]]や[[県]]なども含む)や[[国際機関]]において政策決定に関与できる者を指すことが多い。また、現行の[[官僚制]]に「テクノクラート」という役職・階級がある訳ではない。
 
[[フランス]]では[[フランス革命]]で貴族制が否定され、新国家再建のために高度な専門知識・技術を有する人材が求められたが、フランスの大学は[[リベラルアーツ]]教育を目的としており、[[実学]]の専門教育を高度に行う機関が存在しなかった。そのため[[グランゼコール]]と呼ばれるテクノクラート養成機関が急遽設立された(現在では経済・商業関系のグランゼコールも存在する)。