「国鉄タキ29100形貨車」の版間の差分

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概要
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{{鉄道車両貨車
| 画像 = Taki29117.JPG‎
| 画像説明 = タキ29100形<sup>コ</sup>タキ29117)29117<br />2007年11月、[[半田埠頭駅]]
| 全長 = 12,000
| 全幅 = 2,634
| 全高 = 3,660
| 軸距 = 7,500
| 専用種別 = [[硝酸|濃硝酸]]
| 化成品分類番号 = <small>侵(禁水)84)</small>84
| 常備駅 = [[宇部港駅]]、[[黒崎駅]]他
| 荷重 = 35
| 実容積 = 23.3
| 自重 = 17.2
| 換算両数 積車 = 5.0
| 換算両数 空車 = 1.6
| 軌間 = 1,067
| タンク材質 = アルミクラッド
| ホッパ材質 =
| 台車 = TR225、TR213C
| 走り装置 =
| 最高速度 = 75
| 製造年 = [[1976年]](昭和51年)
| 形式消滅年 =
| 製造メーカー = [[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]、[[三菱重工業]]、[[富士重工業]]
| 製造数 = 27
| 車体色 = 銀
| 備考 =
| 備考全幅 =
}}
 
'''国鉄タキ29100形貨車'''(こくてつタキ29100がたかしゃ)は、かつて[[1976年日本国有鉄道]](昭和51年国鉄から及び[[19951987年]](平成7[[昭和]]62)に27両が製作された、35t積)4月の[[硝酸|濃硝酸国鉄分割民営化]]専用の後は[[日本貨物鉄道]](JR貨物)に在籍している[[私有貨車]]([[タンク車]])である。
 
[[私有貨車]]として製作され、[[日本国有鉄道]](国鉄)に車籍編入された。[[1987年]](昭和62年)4月の[[国鉄分割民営化]]後は[[日本貨物鉄道]](JR貨物)に車籍を承継されている。
 
== 概要 ==
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=== 構造 ===
本形式は、[[硝酸|濃硝酸]]専用の35[[トン|t]] 積タンク車として1976年(昭和51年)4月26日から[[1995年]](平成7年)2月にかけて7ロット27両(<sup>コ</sup>タキ29100 - <sup>コ</sup>タキ29126)が[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]、[[三菱重工業]]、[[富士重工業]]の3社にて製作された。
本形式を開発に当たっては、純アルミ製タンク車における武蔵野操車場通過禁止の解消と強度を確保するために外面は[[アルミニウム合金]]、内面が純アルミからなる'''アルミクラッド'''という構造を採用した。この構造は世界初でもある。これにより、従来の濃硝酸専用タンク車で見られた「純アルミ」「連結注意」の表記がなくなった。
 
記号番号表記は[[国鉄貨車の車両形式#特殊標記符号|特殊標記符号]]「コ」(全長 12 [[メートル|m]] 以下)を前置し「<sup>コ</sup>タキ」と標記する。
外周には保冷のためにステンレス製の遮熱用の外板(キセ)を取り付けている。
 
本形式を開発に当たっては、純アルミ製タンク車における武蔵野操車場通過禁止の解消と強度を確保するために外面は[[アルミニウム合金]]、内面が純アルミからなる'''アルミクラッド'''という構造を採用した。この構造は世界初でもある。これにより、従来の濃硝酸専用タンク車で見られた「純アルミ」「連結注意」の表記がなくなり、タンク体には小さく「アルミクラッド」と標記された。
1976年(昭和51年) - [[1979年]](昭和54年)製のタキ29100 - タキ29120と[[1993年]](平成5年) - 1995年(平成7年)製のタキ29121 - タキ29126とではタンク体が異なっている。
 
1976年(昭和51年) - [[1979年]](昭和54年)製の<sup>コ</sup>タキ29100 - <sup>コ</sup>タキ29120と[[1993年]](平成5年) - 1995年(平成7年)製の<sup>コ</sup>タキ29121 - <sup>コ</sup>タキ29126とではタンク体の構造が異なっている。外周には保冷のためにステンレス鋼製の遮熱用の外板(キセ)を取り付けている。
[[鉄道車両の台車|台車]]は[[ベッテンドルフ台車|ベッテンドルフ式]]でタキ29100 - タキ29117はコロ軸受のTR225、タキ29118 - タキ29126は改良型のTR213Cである。
 
落成時の[[所有権|所有者]]は[[宇部興産]]、三菱化成工業(その後社名は[[三菱化学]]へ変更)、[[旭化成|旭化成工業]]、[[日産化学工業]]の4社である。その後旭化成工業所有車5両(<sup>コ</sup>タキ29116 - <sup>コ</sup>タキ29120)が[[日陸|日本陸運産業]]へ名義変更された。
 
[[1979年]](昭和54年)10月より[[化成品分類番号]]「<small>侵(禁水)</small>84」(侵食性の物質、水と反応する物質、腐食性物質、禁水指定のもの)が標記された。
 
車体色は銀色(ステンレス鋼地色)、寸法関係は全長は12,000mm、全幅は2,634mm、全高は3,660mm、軸距は7,500mm、実容積は23.3m&sup3;、自重は17.2t、換算両数は積車5.0、空車1.6であり、[[鉄道車両の台車|台車]]は[[ベッテンドルフ台車|ベッテンドルフ式]]でタキ29100 - タキ29117はコロ軸受のTR225、タキ29118 - タキ29126は改良型のTR213Cである。
 
=== 年度別製造数 ===
各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)
* 昭和51年度 - 12両
** [[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]] 7両 宇部興産(<sup>コ</sup>タキ29100 - <sup>コ</sup>タキ29102,、<sup>コ</sup>タキ29108 - <sup>コ</sup>タキ29111)
** [[三菱重工業]] 5両 三菱化成工業(<sup>コ</sup>タキ29103 - <sup>コ</sup>タキ29107)
* 昭和53年度 - 4両
** 三菱重工業 4両 三菱化成工業(<sup>コ</sup>タキ29112 - <sup>コ</sup>タキ29115)
* 昭和54年度 - 2両
** 川崎重工業 2両 旭化成工業(<sup>コ</sup>タキ29116 - <sup>コ</sup>タキ29117)
* 昭和55年度 - 3両
** 川崎重工業 3両 旭化成工業(<sup>コ</sup>タキ29118 - <sup>コ</sup>タキ29120)
* 平成5年度 - 2両
** [[富士重工業]] 2両 日産化学工業(<sup>コ</sup>タキ29121 - <sup>コ</sup>タキ291222)29122)
* 平成6年度 - 4両
** 富士重工業 4両 日産化学工業(<sup>コ</sup>タキ29123 - <sup>コ</sup>タキ291226)29126)
 
== 現況 ==
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* [[鉄道公報]]
* 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑』 ネコ・パブリッシング刊 Rail Magazine 1997年6月号増刊
* 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年){{rail-stub}}
 
{{日本国有鉄道のタンク車}}
 
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[[Category:三菱重工業製の貨車]]
[[Category:富士重工業製の貨車]]
[[Category:宇部興産|鉄タキ29100]]
[[Category:三菱ケミカルホールディングスグループの歴史|鉄タキ29100]]
[[Category:旭化成|鉄タキ29100]]
[[Category:日陸]]