「かがゆき型巡視艇」の版間の差分

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{{Infobox navyshipclass艦級
{{出典の明記|date=2013年7月2日 (火) 18:50 (UTC)}}
{{Infobox navyshipclass
|艦級名=かがゆき型巡視艇
|画像=[[File:Wakazuki.jpg|300px|PC121 わかづき]]
|艦種=[[巡視艇|30メートル型[[巡視艇PC]]
|就役期間= 1999年 - 現在
|同型艦=<!--省略可能-->
|前級=[[あそぎり型巡視艇|あそぎり型]]
|次級=-
|総トン数=100[[トン数|トン]]
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|全幅={{Convert|6.5|m|ft}}
|深さ={{Convert|3.3|m|ft}}
|主機=[[MTUフリードリヒスハーフェン|MTU]] 16V4000 M70<br />[[ディーゼルエンジン]]×2基
|推進=[[ウォータージェット推進]]器×2軸
|出力=5,200[[馬力]]
|速力=36[[ノット]]以上<ref name="1kanku">[http://www.kaiho.mlit.go.jp/01kanku/kouhou/kouhoushiryou.htm 第一管区海上保安本部広報資料 平成24年1月25日 巡視船艇の就解役について]</ref>
|乗員=10名
|兵装=[[ブローニングM2重機関銃|ブローニングM2 12.7mm単装銃]]×1丁(PC107以前基 (初期建造艇)<br />[[GAU-19|GAU-19 12.7mm多銃身機銃]]×1丁(PC108以降)基 (後期建造艇)
|FCS=[[RFS]][[射撃管制装置#射撃指揮システム (海洋戦における射撃管制装置)|射撃指揮装置]] (機銃用; 後期建造艇)
|FCS=[[RFS]] (機銃用; PC-108以降)
|レーダー=航法用×1基
|光学=[[赤外線捜索追尾システム|赤外線捜索監視装置]]<br />(後期建造艇ではRFS兼用)
|艦載艇=4メートル型[[複合艇]]
}}
'''かがゆき型巡視艇'''(かがゆきがたじゅんしてい、JCG PC{{Lang-en|''Kagayuki''-class KAGAYUKIpatrol class)craft}})は、[[海上保安庁]]の[[巡視艇]]の一種である船級。区分上はPC型[[巡視艇]]、公称船型は30メートル型。1番<ref name="SoW2014">{{Cite journal|和書|year=2014|month=7|title=警備救難業務用 (海上保安庁船艇の全容)|journal=[[世界配置替えに伴い、'''かがゆき型巡視艇'''→'''はまゆき型巡視艇'''→'''はやぐも型巡視艇'''と名称が変遷してきた艦船]]|issue=800|pages=76-77|publisher=[[海人社]]|naid=40020105550}}</ref>
 
[[ネームシップ]]が配置替えに伴って改名を繰り返していることから、'''かがゆき型巡視艇'''→'''はまゆき型巡視艇'''→'''はやぐも型巡視艇'''と名称が変遷してきた。
== 概要 ==
1999年に発効した[[日韓漁業協定|新日韓漁業協定]]を受けて建造された。
年々高速化する[[密漁]]漁船に対応するために、船質を軽合金製にし軽量化をはかり、機関に高速化に有利なウォータージェットを採用している。
韓国と近接し、韓国漁船による[[密漁]]、不法操業が頻発している海域を管轄する[[第七管区海上保安本部]]の[[対馬]]海上保安部等に重点的に配備されている。TBSが制作したドキュメンタリー番組「[[スパモク!!]]」では、壱岐海上保安署に所属する巡視艇「いきぐも」が対馬沖の玄界灘において韓国籍の密航船を追跡した際、公称を4ノット上回る時速40ノットで高速航行を行った映像が配信された。
また、テロや密航、密輸の水際対策、海難救助、海洋汚染防止などの業務にもあたる。
 
== 概要設計 ==
兵装としては、当初は従来の30メートル型PCと同じく、船首甲板に機側操作の13mm単装機銃([[ブローニングM2重機関銃]])を備えていた。その後、平成18年度計画以降の艇では、13mm多銃身機銃([[GAU-19]])の単装[[砲塔|マウント]]に変更されたが、これは操舵室上の[[赤外線捜索追尾システム|赤外線捜索監視装置]]との連接によって目標追尾型遠隔操縦機能([[RFS]])を備えている。またこのほかにも防弾ガラスの装備、停船命令表示装置(電光掲示板)の装備も行われた。
本型は、1999年に発効した[[日韓漁業協定|新日韓漁業協定]]を受けて、年々高速化する[[密漁]]漁船に対応できる高速巡視艇として建造された。このような要請から、先行する[[あそぎり型巡視艇|あそぎり型]]とほぼ同大の船体ながら、船質を[[アルミニウム合金]]製として軽量化をはかっている<ref name="SoW2014"/>。高速でも動揺が少なく、機動性にも優れるとして現場の評判は良く、まず3隻が建造されたのち、平成18年度計画以降には、[[むらくも型巡視艇 (2代)|むらくも型]]の後継として大量建造されるようになった<ref name="SoW2010">{{Cite journal|和書|year=2010|month=7|title=警備救難業務用船 (海上保安庁現有船艇の全容)|journal=世界の艦船|issue=726|page=73|publisher=海人社|naid=40017138092}}</ref>。
 
主機関としては、[[MTUフリードリヒスハーフェン]]の[[V型16気筒]][[ディーゼルエンジン]]という点ではあそぎり型と同様であり、出力も同程度であるが、新世代のMTU 16V4000 M70(2,600[[馬力]] / 1,940 [[rpm (単位)|rpm]])が搭載された<ref>{{Cite journal|和書|author=佐藤一也|title=4サイクルディーゼル機関の技術系統化調査|year=2008|month=3|url=http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/044.pdf|journal=国立科学博物館 技術の系統化調査報告 第12集}}</ref>。また推進器を[[ウォータージェット推進]]とすることで舵が不要となり、水中抵抗の低減に益している。これにより、最大速力は36ノットに引き上げられた<ref name="SoW2014"/>。またTBSが制作したドキュメンタリー番組「[[スパモク!!]]」では、壱岐海上保安署に所属する巡視艇「いきぐも」が対馬沖の玄界灘において韓国籍の密航船を追跡した際、公称を4ノット上回る時速40ノットで高速航行を行った映像が配信された。
 
兵装としては、当初は従来の30メートル型PCと同じく、船首甲板に機側操作の13mm単装機銃([[ブローニングM2重機関銃]])を備えていた。その後、平成18年度計画以降に建造が再開されたあとの艇では、13mm多銃身機銃([[GAU-19]])の単装[[砲塔|マウント]]に変更されたが、これは操舵室上の[[赤外線捜索追尾システム|赤外線捜索監視装置]]との連接によって目標追尾型遠隔操縦機能([[RFS]])を備えている。またこのほかにも防弾ガラスの装備、停<ref name="SoW2014"/><ref name="中名生2015-11">{{Cite journal|和書|author=中名生正己|year=2015|month=11|title=巡視命令表示置(電光掲示板)装備も行われた歩み(下)|journal=世界の艦船|issue=825|pages=168-173|publisher=海人社|naid=40020597434}}</ref>
 
== 同型船 ==
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|}
 
==脚注参考文献==
{{Reflist}}
<references />
 
== 関連項目 ==
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