「サイケデリック・ロック」の版間の差分

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[[アメリカ合衆国西海岸]]に始まった[[サイケデリック|サイケデリック・ムーブメント]]は[[1967年]]頃世界中を席巻し、多くのアーティストがこのジャンルの作品を残した。[[グレイトフル・デッド]]、[[ジェファーソン・エアプレイン]]などが有名だが、[[2011年]]現在[[プログレッシブ・ロック]]の代表的なバンドとして知られている[[ピンク・フロイド]]も、[[シド・バレット]]が在籍していた最初期はサイケデリック・ロックだった。既に人気ポップ・バンドの地位を確立していた[[ビートルズ]]も『[[リボルバー (アルバム)|リボルバー]]』『[[サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (アルバム)|サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド]]』『[[イエロー・サブマリン]]』でこのジャンルを代表する作品を作り、また[[ローリング・ストーンズ]]も『[[サタニック・マジェスティーズ]]』で同様の作品を発表した。
 
[[フルクサス]]や[[アンディ・ウォーホール]]といった複合芸術活動の流れに演奏で伴うライト・ショー、極彩色模様のスライド映写、ヒッピー文化からのサイケ・ファッション、作家[[ケン・キージー]]の「アシッド・テスト」など相互影響で関連するものを音楽とは無関係な部分として語らないことも多い。ビートルズの「[[トゥモロー・ネバー・ノウズ]]」などの楽曲は、マルチチャンネルといった録音技術の革新に電気楽器を主とした[[実験音楽]]と共鳴し異なる分野の[[現代音楽]]、[[前衛音楽]]を巻き込み、大衆のポップミュージックの制作に於いても大きな影響を与えた<ref>『サウンドの力』[[サイモン・フリス]]、[[細川周平]]・[[竹田賢一]]訳、晶文社、1991年11月 ISBN 978-4794960269</ref>。ポップミュージックのひとつであるロック音楽のサイケデリック・ロック時代は[[インド]]音楽などアジア民族音楽に影響され[[シタール]]といった民族楽用いられた。
ステージではジャズのフリー・インプロビゼーション([[即興演奏]])に影響され[[ブルース]]楽曲などを長々と演奏することが多かった。く、これは[[バーズ]]や[[ジェファーソン・エアプレイン]]などは[[フォークロック]]バンドでそのメンバー達は[[フォークソング#フォーク・リヴァイヴァル|フォーク・リヴァイヴァル]]に由来があり、歌詞に反戦運動など政治的メッセージが含まれることもあった。ステージ演奏で生まれた幻想的なアレンジをスタジオ録音で再現する試みの大半は失敗に終わったが、この錯誤は録音技術への挑戦と[[エフェクター]]の進化発展に大きく貢献した。
おもに編曲(楽曲アレンジ)で大きな解釈変化を取り入れたサイケデリック・ロックは、[[プログレッシブ・ロック]]の試金石となった要素も多く、1970年代の「ロック黄金期」の布石となった。
フォークロック]]だったが[[フォークソング#フォーク・リヴァイヴァル|フォーク・リヴァイヴァル]]に由来があり、歌詞に反戦運動など政治的メッセージが含まれることもあった。ステージ演奏で生まれた幻想的なアレンジを録音で再現を試み大半は失敗に終わったが錯誤は録音技術への挑戦と[[エフェクター]]の進化発展に大きく貢献した。
 
この時代に活動した[[ヴェルヴェット・アンダーグラウンド]]<ref>[[現代音楽]]家[[
ジョン・ケイル]]を擁し、歌詞でドラッグ関係を扱い「サイケデリック」環境で演奏したが実験音楽の範疇にあたる。</ref>や[[MC5]]といった反映しなかったバンドも21世紀に入ってサイケデリック・ロックに含められる機会が多く、活動が同世代で楽曲傾向は異なるバンドもあり注意を要する。
 
おもに編曲(楽曲アレンジ)で大きな解釈変化を取り入れたサイケデリック・ロックは、[[プログレッシブ・ロック]]の試金石となった要素も多く、1970年代の「ロック黄金期」の布石となった。
 
1980年代初期には[[ニュー・ウェーブ (音楽)|ニュー・ウェーブ]]からネオ・サイケデリック (Neo-Psychedelic)と呼ばれるバンド群が現れる。ドラッグの追体験ではなく、かつてのサイケデリック・ロックに影響され、このアレンジ表現をおもに幻想的な楽曲に取り入れた。[[エコー&ザ・バニーメン]]、[[ドリーム・シンジケート]]、[[レイン・パレード]]など、初期[[U2]]も含まれることがある。これ以降ファズ・ギターで演奏するもの、幽玄なアレンジで瞑想音楽的なものにたいして「サイケデリック・ロック」や「サイケデリック・ミュージック」といった呼称を用いる場合もある。