「クラウディングアウト」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Waffle001 (会話 | 投稿記録)
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
94行目:
 
==批判==
財政支出効果が失われるのは貨幣需要の利子弾性値がゼロの場合に限られる。そして[[アラン・ブラインダー]]や[[ロバート・ソロー]]が述べるように、実証的見地からは、その弾性値がゼロに陥ることはないので、政府支出増加は経済成長に明確に寄与する。[[LM曲線]]が垂直であるという仮定は非現実的であるにもかかわらず、[[マネタリズム]]指向の経済学者らは、依然として財政支出の効果は限定的だとする<ref name="blinder1973">A.S. Blinder and R.M. Solow, Journal of Public Economics 2, 319 (1973) </ref>見解に固執している。典型的なマネタリスト、例えば[[ミルトン・フリードマン]]の理論では、公債を発行して政府支出拡大をした場合にIS曲線に有意なシフトは見られないというものである。一方、ソローらが述べる[[ケインズ経済学]]では、拡張財政はその財源を公債とした場合でも経済成長に貢献する。とはいえ、公債ではなく紙幣増刷によってファイナンスされた政府支出は経済を活性化させるという理論<ref name="blinder1973" />に対しては典型的マネタリストと標準的なケインジアン共に同意する。マネタリストはその政策を金融政策と呼び、ケインジアンは財政政策と呼ぶ。またIS-LM分析は価格水準を固定した短期モデルだが、拡張型財政政策は長期的には実質的所得水準を押し上げることがソローらの研究で示されている。政府が国債を発行した場合に、現実にはその公債の利払いがある<ref name="blinder1973" />ので、財政制限方程式が
<math>
P[ G+B - T ] = {\rm \frac{\dot{B}}{r} + \dot{M} }