「ウィスキー・オン・ザ・ロック」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Hellsehen (会話 | 投稿記録)
4行目:
 
== 事故の概要 ==
===座礁===
[[ソビエト連邦]]の[[通常動力型潜水艦]]([[ディーゼル・エレクトリック方式]])ウィスキー級(この名称は[[北大西洋条約機構|NATO]][[NATOコードネーム|コードネーム]]で、ソ連ではプロイェークト613と呼称)は、[[ドイツ]]の[[Uボート]]の派生型であり、当初は沿岸警備潜水艦であったが、一部が誘導ミサイル潜水艦として改造されていた。
 
14 ⟶ 15行目:
この時期スウェーデンでは[[漁船]]の魚網が引き裂かれる事例が多数あり、ソ連潜水艦による領海侵犯が日常的に行われている証左とされていた。この事故もソ連が故意にスウェーデンの領海に侵入していて、座礁したと思われていた。スウェーデン政府の見解では軍港の目の前に座礁したのは当時スウェーデン海軍が行なっていた[[魚雷]]のテストを偵察するためであるとされた。
 
===離礁===
スウェーデン側は離礁のための[[タグボート|曳船]]を差し向けたが、艦長はこれを拒否、副艦長のワシーリイ・ベセージン (Vasily Besedin) [[政治将校]]は、[[手榴弾]]をポケットに詰め込んで艦橋に仁王立ちし、スウェーデン側が乗艦しようというものなら自沈する覚悟であるとの意思表示をした。その一方でソ連側は航法ミスによる事故と説明し、領海侵犯の意図がなかったとして航海日誌を提出したが、今度はソ連潜水艦のお粗末な航法ミスを世界に知らしめる事態となった。そのため、当該事故を「ウィスキー・オン・ザ・ロック(ウィスキー級潜水艦が岩礁に乗り上げた)」と揶揄されることになった。