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=== カトリック教会 ===
[[ファイル:Paris July 2011-24.jpg|thumb|left|240px|[[パリ]]の聖ミカエル大通り([[:en:Boulevard Saint-Michel|en]])にあるミカエル像]]
カトリック教会ではミカエルを「大天使聖ミカエル」と呼んでいるが、この[[大天使]]とは[[偽ディオニシウス・アレオパギタ]]が定めた天使の九階級のうち下から二番目に属するものである<ref name="t">ジョン・ロナー 『天使の事典』 [[柏書房]]</ref>。これは中世初期の頃までは大天使が天使の最高階級と考えられていたためとされる<ref name="t" />。
 
また、[[ジャンヌ・ダルク]]に神の啓示を与えたのはミカエルだとされている<ref>レジーヌ・ペルヌー 『奇跡の少女ジャンヌ・ダルク』 [[創元社]]</ref>。
 
その後、ミカエルは人ではないが[[聖人#キリスト教|聖人]]と同じようにカトリック教会の間で広く崇敬されるようになった。カトリック教会ではミカエルを[[ガブリエル]]、[[ラファエル]]と並ぶ'''三大天使'''の一人としており、ミカエルは守護者というイメージからしばしば山頂や建物の頂上にの像が置かれた。ルネサンス期に入ると、ミカエルはしばしば燃える剣を手にした姿で描かれるようになった。ミカエルは、右手に剣、左手に秤を持つことから、武器と秤を扱う職業の守護者とされ、ゆえにた。中世においては、ミカエルは兵士の守り手、キリスト教軍の護者であとなり、[[十字軍]]兵士の崇敬を集めた。現代のカトリック教会では、兵士、警官、消防官、救急隊員の[[守護聖人]]になっており、地域では[[ドイツ]]および[[ウクライナ]]、[[フランス]]の守護聖人とされている。
 
カトリック教会における日本の守護聖人もかつてはミカエルであるとされた<ref name="m">『マリアのウィンク 聖書の名シーン集』 視覚デザイン研究所</ref>。これは[[フランシスコ・ザビエル]]によって定められたが<ref name="m" />、のちにザビエル自身が日本の守護聖人とされている。
 
またミカエルは、地上におけるカトリック教会全体の保護者とされていて、[[第2バチカン公会議]]以前は[[ミサ]]のあとに唱える「[[大天使聖ミカエルへの祈り]]」があった。
 
カトリック教会ではミカエルはガブリエル、ラファエルとともに[[9月29日]]が祝日になっており<ref name="t" />、かつてイギリスの大学ではこの日が始業日であった。カトリック教会ではミカエルに捧げられた教会や修道院が多数作られている。492年のイタリアは[[モンテ・サンタンジェロ|ガルガーノ山]]の「大天使聖ミカエルの[[バシリカ]](聖堂)」をはじめ、多数作られ、もっとも有名なものとしてではフランスの[[モン・サン・ミシェル]]があげられる。590年にはローマのハドリアヌス廟にミカエルが現れることで疫病の、ペスト蔓延が終焉を告げに至ったという。こ、以後により、ハドリアヌス廟は「[[サンタンジェロ城]]」と呼ばれることになった。
 
=== 正教会 ===
[[File:Mikharkhangel2.jpg|thumb|right|200px|[[モスクワ]]の[[聖天使首大聖堂 (モスクワ)|聖天使首大聖堂]]にあるミハイル(ミカエル)の[[イコン]]]]
[[正教会]]では、ミカエルはしばしばガウリイル(ガブリエル)とともに[[イコノスタシス]]の門に描かれる。
{{See also|[[天使首ミハイル大聖堂]]}}
 
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=== キリスト教系の新宗教 ===
[[エホバの証人]]ではミカエルはイエスと同一視されている<ref>[http://www.watchtower.org/j/bh/appendix_11.htm み使いの頭ミカエルとはだれのことか]</ref>。
 
[[末日聖徒イエス・キリスト教会]]では人祖[[アダム]]の天上における姿がミカエルであると考えられている。