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音韻論的特徴、形態論的特徴、統語論的特徴についての基本的な記述をし、新規作成。
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{{Infobox Language
|name = パイワン語|region = 台湾|speakers = 66,100人(2002年)<ref>{{Cite web |url=https://www.ethnologue.com/language/pwn |title=Paiwan at Ethnologue |accessdate=2016-01-16}}</ref>|iso3 = pwn|familycolor = オーストロネシア|fam1 = オーストロネシア語族|fam2=台湾諸語|fam3=パイワン語群|map = [[File:Formosan languages.png|center|thumb|300px|南端部、Paiwanと書かれたところが使用地域]]|notice = IPA notice}}
'''パイワン語'''(パイワン語:pinaiwanan、中国語:排湾语)とは、主に[[台湾]]の先住民族の一つである[[パイワン族]]によって話される言語である。[[オーストロネシア語族]]に属し、文字は持たない。
 
== 音韻論的特徴 ==
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パイワン語の子音は以下の21個である。ただし、借用語の語頭に限り/h/が現れる。
* 破裂音
*: /p/、/b/、/t/、/d/、/k/、/g/、/q/、/ʔ/
* 破擦音
*: /t͡s/、/d​͡z/、/ɖ͡ʐ/、/t͡ɕ/、/d͡ʑ/
* 摩擦音
*: /v/、/s/
* ふるえ音
*: /r/
* 側面接近音
*: /l/、/ɭ/
* 鼻音
*: /m/、/n/、/ŋ/
 
=== 母音 ===
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パイワン語では[[接辞]]を用いて語を派生・屈折させる。接辞が付く部分でパイワン語の接辞を分類すると、接頭辞、接中辞、接尾辞、接周辞に加え、接頭辞と接中辞がペアで機能するもの、接中辞と接尾辞がペアで機能するものがある。以下、それぞれの例を挙げる。
* 接頭辞
*: mɘ- 形容詞に付き、「~になる」を表す動詞を作る。
*: 例:qatsa「大きい」→mɘ-qatsa「大きくなる」
* 接中辞
*: -ɘm- 名詞に付き、名詞に関係のある行為・動作が進行していることを表す動詞を作る。
*: 例:qud͡ʑal「雨」→q-ɘm-ud͡ʑal「雨が降っている」、sɘnay「歌」→s-ɘm-ɘnay「歌っている」
* 接尾辞
*: -an 動詞に付き、動作が行われる時に使われるものを指す名詞を作る。
*: 例:qiɭad͡ʑ「座る」→qiɭad͡ʑ-an「椅子」、vaŋavaŋ「遊ぶ」→vaŋavaŋ-an「おもちゃ」
* 接周辞
*: ʔa-……-an 名詞に付き、「本物の」の意味を付加する。
*: 例:guŋ「牛」→ʔa-guŋ-an「本物の牛」
* 接頭辞と接中辞がペアで機能するもの
*: ʔisan-……-ɘm- 動詞に付き、動作をする人を指す名詞を作る。
*: 例:ʔɘsa「煮る」→ʔisan-ʔ-ɘm-ɘsa「料理人」
* 接中辞と接尾辞がペアで機能するもの
*: -in-……-an 動詞に付き、動作をした場所を表す名詞を作る。また、名詞に付き、言語を表す名詞を作る。
*: 例:tsaqis「縫う」→ts-in-aqis-an「縫った場所、縫い目」、paiwan「パイワン族」→p-in-aiwan-an「パイワン語」
 
=== 重複 ===
パイワン語の名詞における重複は以下のように分類できる。
* もともと重複で出来ている語における重複
:1.*# 全部重複
*#:: 例:d͡ʑid͡ʑi「豚」、bibi「アヒル」
:2.*# 部分重複
*#:: 例:bubuŋ「泡沫」、t͡ɕatt͡ɕan「井戸」
* 派生した語における重複
:1.*# 全部重複
*#:: 例:gadɘgadɘ「山頂」(←gadɘ「山」)
:2.*# 部分重複
*#:: 例:ʔuaʔuaŋ「おもちゃの槍」(←ʔuaŋ「槍」)、qat͡ɕuvit͡ɕuvi「昆虫」(←qat͡ɕuvi「蛇」)、kavat͡ɕɘvat͡ɕɘs「小さい籐カゴ」(←kavat͡ɕɘs「籐カゴ」)
 
== 統語論的特徴 ==
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== 関連項目 ==
*[[台湾諸語]]
 
{{オーストロネシア語族}}
{{Language-stub}}
{{デフォルトソート:はいわんこ}}
[[Category:台湾諸語]]