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→‎登場人物: 早川健の関係者→早川健とその関係者
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{{参照方法|date=2014年2月23日 (日) 02:39 (UTC)}}
{{基礎情報 テレビ番組
| 番組名 = 快傑ズバット
| 画像 =
| 画像説明 =
| ジャンル = 特撮ドラマ
| 放送時間 = 水曜 19:30 - 20:00
| 放送分 = 30
| 放送枠 =
| 放送期間 = [[1977年]][[2月2日]] - [[9月28日]]
| 放送回数 = 32
| 放送国 = {{JPN}}
| 制作局 = [[東映]]、[[テレビ東京|東京12チャンネル]]
| 企画 = [[平山亨]]
| 製作総指揮 =
| 監督 = [[田中秀夫]]、[[奥中惇夫]]、[[小西通雄]]、広田茂穂
| 演出 =
| 原作 = [[石ノ森章太郎|石森章太郎]]
| 脚本 = [[長坂秀佳]]、[[滝沢真里]]、[[田口成光]]
| プロデューサー = 小野耕人(東映テレビ事業部)<br />近藤伯雄(東京12チャンネル)
| 出演者 = [[宮内洋]]<br />大城信子<br />中野宣之<br />[[斉藤真]]<br />[[はやみ竜次]]
| ナレーター = [[青森伸]]
| 音声 = モノラル放送
| 字幕 =
| データ放送 =
| OPテーマ = [[水木一郎]]「地獄のズバット」
| EDテーマ = 水木一郎「男はひとり道をゆく」
| 外部リンク =
| 外部リンク名 =
| 特記事項 = 本放映時に2話分の再放送あり
}}
『'''快傑ズバット'''』(かいけつズバット)は、[[テレビ東京|東京12チャンネル]]の[[水曜日]]19:30-20:00枠にて、[[1977年]](昭和52年)[[2月2日]]から[[9月28日]]にかけて全32話(本放映では2話分の再放送を追加)が放送された[[東映]]製作の[[特撮テレビ番組一覧|特撮テレビドラマ]]シリーズ、および劇中に登場する変身ヒーローの名称である。「怪傑ズバット」は誤記<ref group="注">東映ビデオ発売のVHSラベルなどに表記。</ref>。
 
== あらすじ ==
科学者の飛鳥五郎は、妹の勤める幼稚園へ地域掌握のため現れた暴力団・地獄組と対峙、命を狙われることとなる。しかしそこに妙な風来坊が現れた。その男は飛鳥の子供の頃からの親友であり、何をやっても日本一の私立探偵・早川健。地獄組の用心棒を追い払い、親友との再会に喜ぶ早川だったが、幼稚園バスに爆弾が仕掛けられているのを発見。園児たちを無事に避難させ、飛鳥は独りバスを安全な所まで運ぶが爆発で重傷を負ってしまう。
 
さらに姿なき敵の魔手は飛鳥の入院先の病院にまで伸び、再び爆発が起きる。混乱の中、飛鳥は[[軽機関銃]]の銃撃で蜂の巣にされてしまい、早川の腕の中で息を引き取った。
 
早川は飛鳥の残した設計図を頼りに、開発途中の宇宙探検用強化服「ズバットスーツ」、そして飛行能力を備えたスーパーカー「ズバッカー」を自力で完成させ、地獄組組長・地獄竜を倒す。しかし地獄竜は、飛鳥を殺したのは自分ではないと言う。では一体誰が? 友を殺した真犯人を突き止めるため、早川の復讐の旅が始まった。
 
== 本作の流れ ==
# 放浪する早川の行く手を、悪の組織ダッカーの各地域のボスとその手先である[[ボディガード|用心棒]]が阻む。用心棒は何らかの特技(早撃ち、[[居合]]、[[釣り]]、[[吹き矢]]、[[料理]]など)を持っており、自分がその分野で一番であると自負している。早川は「○○の達人、××<ref group="注">「知ってるさ、有名ですからね」と相手をおだてておいてから言う場合もある。</ref>。ただし!その腕前は'''日本じゃあ二番目だ'''<ref group="注">外国人の用心棒レッドボワの場合は枠が日本から世界に広がり、バーテン左京次との二度目の技比べでは、彼が「世界一」と豪語したため、その上を行く「宇宙一」と称している。</ref>。」と言って用心棒を挑発する。「ならば日本一は誰だ!?」との用心棒の問いに、早川はキザな口笛と舌打ち・深く被った帽子の鍔を押し上げる仕種とともに「オレさ」と自身を指差す。それに怒った用心棒は技を披露するが、早川はそれ以上の技を見せつける。それを見た用心棒は早川に敬意、もしくは畏怖を表して一旦退散する場合が多い<ref group="注">第6話のレッドボワとのトマホーク投げで、勝負に負けたレッドボワが悔し紛れにトマホークを早川に投げ付けたシーンがあり、第29話のテニスの陣太郎とのテニス対決では、勝利した早川は、周りにあった木をテニスボールでなぎ倒して、その隙に子供たちとともに逃げた際、陣太郎から「隠れるのも日本一か!」と言われた。</ref>。
# 敵の悪事が進行する一方で早川も捜査を進めて核心に迫るが、反撃を受けて危機に陥り、姿を消す。
# すると彼方からズバッカーに乗ったズバットが現れ、用心棒およびボスに決戦を挑む。ズバットスーツの制限時間が迫る中、勝利したズバットはボスを組み伏せ、「飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!?」と問い詰める。シリーズ後半になると、「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!?」と問い詰めるようになり、これに対してボス自ら「違う、その頃俺は○○にいて、××をしていたんだ…」などとアリバイを語って釈明する描写が付与された。ボスが飛鳥五郎殺害犯でないことがわかると、ズバットはボスにズバットアタック(一種の飛び蹴り)をくらわせ、戦闘能力を奪って気絶させる。ズバット自ら悪人を殺してしまうことはない。
# その後、「この者○○(今回の悪事の内容)犯人!」などと記したカードをボスの傍らに置いて立ち去り、しばらくして警察(東条)が駆けつけることが多い。
通常のヒーローものと違い、早川は旅の先々で出会うならず者の特徴は把握しているものの、彼らがダッカーの手先であることや、そのダッカーの存在を全くつかんでいないという、当時のヒーロー特撮作品のパターンとは異なる設定である。ダッカー配下の組織は、毎回同じコスチュームの戦闘員が登場するものの、早川がダッカーの存在を認識するのは最終話間近だった。
 
== 登場人物 ==
=== 早川健とその関係者 ===
; 早川健 / 快傑ズバット
: 黒いウェスタンルックに身を包み、白いギターを背負ったさすらいの私立探偵。正義感が強く、困っている人は見過ごせない、人情に厚い男。武芸百般だけでなくあらゆるスポーツや雑技に通じており、ダッカーの用心棒との技比べでも負けたことがない、「何でも日本一」の男。2月2日(第1話の放送日)に殺された親友・飛鳥五郎の仇を探して日本中を旅している。飛鳥が生前に遺した設計図から強化服ズバットスーツと特殊自動車ズバッカーを作り上げ、快傑ズバットを名乗って悪をくじき、弱き人たちを助ける。
: 非常にキザな男であり、姿を現すときはズバットスーツが収納された白い[[ギター]]を抱え、飛鳥五郎作の「二人の地平線」を手袋をはめたまま弾き語りで登場する。黒い[[テンガロンハット]]に黒いレザーの[[上着|ジャケット]]と[[パンツ]]<ref group="注">番組後半は夏季にかかるため多少の変化があるが、白いベストとズボンにテンガロンハットという基本的にほぼ同一のスタイル。しかし、最終話でのラストシーンの飛鳥の墓の前で「仇を取った」と語りかける時には、今までの白いベストとズボンが、黒いレザーのジャケットとパンツ姿になっていた。DVDの特典映像などで宮内洋が語ったところによれば、この変更は彼の「わがまま」によるものだそうである。</ref>といういでたちで、その物腰は[[小林旭]]主演の[[日活]]映画『[[ギターを持った渡り鳥]]』および「渡り鳥シリーズ」をイメージさせる。
; 飛鳥みどり
: 飛鳥五郎の妹。18歳。ふたば幼稚園の[[保育士|保母]]をしていたが、兄が殺された後は早川の後を追う。しばしばダッカーによって捕らわれるがその度に早川に助けられ「自分にはもう構わないでくれ」と告げられるが、彼を慕う心からそれでも追い続ける。
; 寺田オサム
: 早川を慕う少年。彼の助手になろうと、みどりとともに後を追う。
; 東条進吾
: 警視庁八課の課長を務める優秀な刑事。26歳。早川とは大学時代からの友人。ズバットの正体を知る唯一の人物であるが、刑事としてはズバットの暴力行為を黙認する訳にはいかず、友情と職務の板ばさみの状態となっている。悪を憎む心は人一倍強い。それゆえ、何も知らずに利用されているだけの少女にまで怒りを向けることもあった。白鷺れい子という婚約者がいる。
; 飛鳥五郎
: 早川の親友。自称「山登りが好きな貧乏学者」。優れた科学者でズバットスーツやズバッカーも彼が宇宙探検用に設計したもの。幼稚園の送迎バスに仕掛けられた爆弾から園児たちを救うも、引き換えに自らは瀕死の重傷を負い、さらに入院先で再びダッカーの刺客が現れ飛鳥を銃撃、早川に看取られて最期を迎えた。法名は「法雲道五成居士」。最終回にてダッカーの真の支配者・総統Dの正体を知ったために命を狙われた事が判明する。
: 番組のOPだけでなく、早川の回想シーンには、飛鳥が凶弾に倒れる姿がたびたび登場する。
 
=== ダッカー ===
日本中の[[暴力団]]や[[ギャング]]団全てを陰で支配する悪の大組織。警察もその実体を掴んでおらず、早川も物語終盤になるまでその存在を知らずにいた。ダッカーの構成組織のボスはほぼ全員がDのマークを身につけており、銃刀類や車両などの備品はもちろん、戦闘員が着用する帽子やネクタイ、計器類や弾丸にまでDの文字が刻まれている。配下の戦闘員もほぼ同じ服装で統一されている{{refnest|group="注"|『全怪獣怪人 下巻』では、名称を「'''ダッカー戦闘員'''」と記載している{{Sfn|全怪獣怪人 下|1990|p=215}}。}}。当初は首領Lが組織のリーダーと思われていたが、終盤に真の首領・総統Dが姿を現す。
 
; 首領L
: ダッカーの首領。武器はブーメラン。普段は屋敷から配下たちに命令を下している。配下を褒めることは少なく、大抵はその手ぬるさに怒り、鉄拳制裁や机に仕込んでいた飛び道具を使って恫喝し、苛烈な発破をかける。飛鳥の仇ではないかと疑われたが、真の首領である総統Dの手駒に過ぎなかった。天海山三兄弟によって口封じのために殺害される。
; 天海山三兄弟
: 第31話から登場。ダッカーの最高幹部である'''竜天丸'''・'''竜海丸'''・'''竜山丸'''の三兄弟。総統Dの用心棒も務め、マシンガンや刀の仕込まれた金剛杖を武器にする。総統Dの事を喋った首領Lを口封じの為に処刑し、最終決戦ではシルベール製のスーツをまとってズバットと戦うも、三人纏めて敗北する。
; 総統D / 神竜伸介
: 第31話から登場。ダッカーとの最終決戦間近に現れた国際秘密警察の捜査官で、東条とは中学時代からの親友。抜群の記憶力を持っており、変装の名人でもある。
: その正体は「人前に姿を現す時はその人間の死ぬ時だ」と言われている'''ダッカーの真の首領'''。黄金の覆面で素顔を隠している。自身の正体を知った飛鳥五郎を殺害した張本人であり、首領Lをスケープゴートにしてやり過ごそうと画策した。最終決戦では天海山三兄弟と共にシルベール製のスーツをまとい、機関銃を手にズバットと激闘を繰り広げる。劇中の演者はすべて「そうとうデー」と発音している(第31話,第32話)。
 
=== その他 ===
; 石森選手
: 第10話に登場。プロ野球チーム「Big hunds」の人気選手。黒やもりに命を狙われるも、すんでのところでズバットに助けられた。
: 演者は原作者の[[石ノ森章太郎|石森章太郎]]。
; 鶴間千代
: 第21話に登場。早川の実の母親。22年前に当時4歳だった健を残して家を出ていた。現在は大物財界人・鶴間勇吉と結婚して娘・冴子を儲けている。夜桜組に狙われた際に健と再会するも、現在の生活を守りたい一心から彼を拒絶してしまう。
; 鶴間冴子
: 第21話に登場。鶴間勇吉と千代の娘で早川の異父妹。身代金目当てに夜桜組から狙われる。身を呈して自分達を守ろうとする早川の事を兄だと確信するようになる。
; 白鷺れい子
: 第24話に登場。東条進吾の婚約者だが、早川は彼女に一目惚れしてしまう。恋人よりも職務を優先する東条の気持ちを確かめるべく彼に会おうとした所を、天山会に狙われる。
; 皆川理沙
: 第31話から登場。飛鳥五郎の恋人。飛鳥の死後、彼の研究を引き継ぎズバットスーツの十倍も強力な特殊合成繊維・シルベールを完成させた。ズバットにシルベール製のスーツを託そうとするが、ダッカーに襲われる。
 
== 快傑ズバット ==
早川健がズバットスーツを着用した姿。登場時の決めゼリフは'''「ズバッと参上、ズバッと解決。人呼んでさすらいのヒーロー!快傑ズバット!!」'''。その口上の後、対峙した相手の罪状を並べたて、「許さん!」と一喝し、戦闘開始する。早川が脱出不能なピンチに陥り、死んだと思われた次の瞬間、飛来するズバッカーの爆音とともにズバットが登場する。ジャンプ力は400メートル、走力はマッハ7。武器は、ズバットのトレードマークを模したZ型の赤い柄を持った鞭{{refnest|group="注"|公式設定では、Z剣と書かれているものも存在する。<ref>『快傑ズバット大全』p.20</ref>}}で、厚さ20センチの鉄板を切り裂く威力に加え、振り回すだけで敵集団の放つマシンガンの弾丸を全て叩き落とせる。鞭の柄は敵に突き刺すことも可能。得意技はズバットアタックと、鞭で敵を投げ飛ばす天地返し。
; ズバットスーツ
: 飛鳥五郎が設計した宇宙探検用強化スーツが基となっており、普段は早川のギター(飛鳥の形見)の中に収納されている。収納ギミックは、ギターのボディ裏面に付けられた[[観音開き]]の扉が開閉する場合と、ボディ裏面全体がネックとの接合部付近を軸にしてボディと平行に回転する場合がある。
: スーツの活動時間には5分間という制限がある。残り1分を切ると[[ヘルメット]]の両耳部分にある[[タイマー]]が警告ブザーを鳴らす。時間切れでスーツは着用者ごと爆発してしまう。タイムリミットまでにヘルメットのマスク・バイザーを開けば爆発はしないが、これは同時にパワーアシスト機能も止まることを意味する。つまり直立しているのがやっとの猛烈な<ref group="注">31話では「5分過ぎると鉛のように重くなる」という設定に変更されていた。</ref>重さになり、全く動きが取れなくなる(“残り50秒”で早川はズバットアタックを振るい、相手を叩きのめす)。早川はこのデメリットを解消すべく密かに研究を続けていたが、最後まで未完成であった。ダッカー側にもこの事は知られており、幹部たちはズバットとの戦いを5分以上に引き伸ばそうと苦心する。
: 設定ではズバットスーツは怪力を生みガード能力もかなり高いとされている。劇中でも、10トンの重量に耐える特殊鋼の鎖を引きちぎる怪力を見せたり、実験で鉄棒でズバットスーツを殴ると鉄棒のほうが折れた。第3話では、敵の拳銃を手で丸めてしまうシーンもあった。
; ズバッカー
: 原子力エンジンが搭載された最高時速350kmのスーパーカー。飛鳥の月面探査車の設計図を元に早川が完成させた。後部に大型ファンを搭載する。またフライトスイッチをONにすることでボンネットに格納されていた主翼がせり出すと同時にボディ両サイドのブースターが点火し、飛行も可能。
 
== キャスト ==
=== レギュラー ===
* 早川健 / 快傑ズバット:[[宮内洋]]
* 飛鳥みどり:大城信子
* 寺田オサム:中野宣之
* 東条進吾:[[斉藤真]]
* 首領L:[[はやみ竜次]]
* ナレーター:[[青森伸]]
: 次回予告では「ズバットの真似は危ないから絶対しないでね」と視聴者への呼びかけがあった。
 
=== 主なゲスト ===
役名は『快傑ズバット大全』(双葉社・2002年)に準拠。役者の右の括弧内は登場話数。ダッカー関係のゲストは放送リストを参照。
{{Div col|cols=3}}
* 飛鳥五郎:[[岡崎二朗]] (1)
* ダッカー幹部:江藤昭之 (1, 2, 6)
* 彦左:[[柳谷寛]] (2)
* 白峰しずか:[[佳那晃子|大関優子]] (3)
* 山根清彦:水村泰三 (3)
* 沢村誠:菅野直行 (4)
* 丘村ミチル:[[佐久間真由美]] (5)
* 香代子:[[松風はる美]] (6)
* 英次:[[溝口舜亮]] (7)
* 大倉:久野四郎 (7)
* 山川新吉:鈴木恒 (8)
* 渚美樹:[[萩奈穂美|萩原奈穂美]] (8)
* 中根丈太郎:長島隆一 (9)
* 小島竜一:[[佐野光洋]] (10)
* 川口:若尾義昭 (10)
* 石森選手:[[石ノ森章太郎|石森章太郎]] (10)
* 山本良介:五藤雅博 (12)
* 山本夕子:田村みどり (12)
* 山浦京介:西塚肇 (13)
* 香城美枝子:[[谷川みゆき]] (13)
* 千島美登:[[遠藤真理子]] (14)
* 神田繁樹:[[立花直樹]] (14)
* 大川すえ:[[新村礼子]] (15)
* 大月しほり:大山いづみ (16, 17)
* 橋本刑事:[[滝川潤]] (16, 17)
* 綾小路:[[相原巨典]] (16, 17)
* 露草アンヌ:嶋めぐみ (18)
* 白野紅児:高橋英郎 (18)
* マチ子先生:結城なほ子 (18)
* 八鹿いぶき:遠藤薫 (19)
* 石上新也:[[寺泉憲|寺泉哲章]] (19)
* 石上厳:山田禅二 (19)
* 加村令香:毬杏奴 (20)
* 鶴間千代:[[福田公子]] (21)
* 鶴間冴子:[[斉藤浩子]] (21)
* 矢川丈二:[[武内亨]] (22)
* 矢川元:大谷進 (22)
* 大神小雪:大森不二香 (23)
* 大神嵐子:芝村洋子 (23)
* 大神霧子:[[小野恵子]] (23)
* 白鷺れい子:後珠美 (24)
* 吉良崎直也:[[池田駿介]] (25)
* 清水希久子:林美樹 (25)
* 小山内勇治:[[穂高稔]] (26)
* 小山内きよし:[[長谷川ほまれ|長谷川誉]] (26)
* 川奈和彦:[[伴大介|伴直弥]] (28)
* 吉村寿市:[[西田昭市]] (28)
* 剛田:[[山崎純資]] (28)
* 圭子:紺あき子 (28)
* 阿久根:森裕介 (28)
* 岩造:外野村晋 (29)
* レナ:[[山吹まゆみ]] (29)
* タケル:藤原哲也 (29)
* ミチ:[[蝦名由紀子]] (29)
* 乙部美樹:[[有吉ひとみ]] (30)
* 乙部医師:河合絃司 (30)
* 青山医師:杉田明夫 (30)
* 皆川理沙:松木聖 (31, 32)
* 神竜伸介:[[矢吹二朗]] (31, 32)
{{Div col end}}
 
=== スタント・スーツアクター ===
* 快傑ズバット:[[中村祐]]
* ダッカー団員:湧川吉雄、奥村比呂志、山本太一郎、折田八州男、森島英治、[[山田茂]]、矢車武、知久博、佐藤好将、[[橋本春彦]]、内田正之(ビッグアクション)
 
== スタッフ ==
* 原作:[[石ノ森章太郎|石森章太郎]]
* 連載:[[テレビマガジン]]、[[おともだち]]、[[たのしい幼稚園 (雑誌)|たのしい幼稚園]]、[[テレビランド]]、[[冒険王 (漫画雑誌)|冒険王]](第5話 - )
* 企画:[[平山亨]]
* プロデューサー:小野耕人([[東映|東映テレビ事業部]])、近藤伯雄([[テレビ東京|東京12チャンネル]])
* 脚本:[[長坂秀佳]]、[[滝沢真里]]、[[田口成光]]
* 撮影:[[いのくままさお]]、藤本茂
* 美術:森田ふみよし、野本幸男
* 監督:[[田中秀夫]]、[[奥中惇夫]]、[[小西通雄]]、広田茂穂
* 助監督:[[小笠原猛]]、[[辻理]]、加島忠義
* アクション監督:[[高橋一俊]]([[オフィス・ビッグ|ビッグアクション]])
* 音楽:[[京建輔]]
* 音楽制作:MCS
* キャラクター造形(ノンクレジット):開米プロダクション
* 特撮:関山和昭([[特撮研究所]])
* 特撮監督(ノンクレジット):[[矢島信男]]
* 制作:[[東映]]、[[東映エージェンシー]]
 
== 主題歌・挿入歌 ==
* オープニングテーマ:「[[地獄のズバット]]」
** 作詞:石森章太郎 作曲:京建輔 歌:[[水木一郎]]
*: イントロで[[琵琶]]<ref group="注">[[田中公平]]はラジオ番組『[[青春ラジメニア]]』では「一竿三味線」であると述べていたが、作曲を手掛けた京自身は薩摩琵琶であると語っている(『快傑ズバット大全』182頁のインタビューより。『[[科学戦隊ダイナマン]]』でも琵琶の音が使われているが、こちらは[[シンセサイザー|シンセ]]によるもの)。</ref>の音色が鳴り響くという、特撮主題歌の中でも特に異彩を放つ曲。作者の京によれば、この琵琶の音は音楽制作を担当していた[[日本コロムビア]]側から「派手なアレンジで」という要求を受け、悩んだ末に当時小学生の息子たちに相談したところ、「『バビョーン!』というのがいいかも」という長男のアイデアからヒントを得て薩摩琵琶になったという<ref>『快傑ズバット大全』182頁のインタビューより。本作では他の楽器演奏と一緒に実際に薩摩琵琶奏者が演奏しているが、バチを腹板(ボディ)に叩きつける特殊な奏法ゆえに琵琶が傷つく恐れがあるため、琵琶奏者からは「何回もやりたくないから、やるのは3~4回まで」と念を押されたという。なお、この縁で後に京がアレンジを手がけた[[坂本冬美]]の「火の国の女」でも同じ琵琶奏者が演奏を務めている。</ref>。
<!--特番のことを書くとキリがない。*: アニメ特撮ソングの特番やイベントなどでこの曲が紹介される際は、宮内自身が歌うこともある。-->
* エンディングテーマ:「男はひとり道をゆく」
** 作詞:[[八手三郎]] 作曲:京建輔 歌:水木一郎
*: ミディアムテンポ、カントリー調のエンディング曲。<!--歌に関すること以外を書くとキリがない。基本は本編とジョイントされ歌の終了で「つづく」のテロップが出る(最終回のみ「おわり」)。-->
* 挿入歌:「二人の地平線」
** 作詞:八手三郎 作曲:京建輔 歌:宮内洋
*: 第1話から毎回のように早川が歌ったりギターで演奏したりしている<ref group="注">早川が演奏しているアレンジバージョンは、実際には2本のギターが使用されている。作者の京によれば、「宮内さんはギターが弾けないと聞いていたから、主人公がギターを弾くシーンはないと思っていた」ともともとギターソロ用に書かれていなかったことを明かしている。(『快傑ズバット大全』183頁のインタビューより)</ref>。劇中では飛鳥五郎が作った歌という設定。第10話の<!--早川が飛び入りでバンドとセッションするという、-->劇中世界では有名な歌であることを窺わせるシーンがある。
 
== 放送リスト ==
参照{{Harvnb|宇宙船SPECIAL|1998|p=225}}
<!--脚本は7話・12話以外同じなので省略-->
{|class="wikitable" border="1" style="font-size:small"
|-
!放送日!!話数!!サブタイトル!!ダッカーの下部組織!!組織のボス!!用心棒!!技!!脚本!!監督
 
|-align="center"
|2月2日||1||さすらいは爆破のあとで
|align="left"|地獄組
|align="left"|地獄竜<br>(演:佐藤好将、<br>声:[[依田英助]])
|align="left"|ランカーク<br>(演:[[上野山功一]])
|align="left"|[[拳銃]]
|rowspan="6"|長坂秀佳
|rowspan="2"|田中秀夫
 
|-align="center"
|2月9日||2||炎の中の渡り鳥
|align="left"|ブラックハート団
|align="left"|ブラックスター<br>(演:湯浅洋行、<br>声:[[北山年夫]])
|align="left"|風 流之介<br>(演:[[天本英世]])
|align="left"|[[居合]]
 
|-align="center"
|2月16日||3||悲しき純金の天使
|align="left"|金バッジ連合
|align="left"|金仮面<br>(演:[[橋本春彦]]、<br>声:[[島田彰]])
|align="left"|殺し屋ジョー<br>(演:[[森烈|森裕介]])
|align="left"|投げ[[ナイフ]]
|rowspan="2"|奥中惇夫
 
|-align="center"
|2月23日||4||涙の敵中突破
|align="left"|鬼勘一家
|align="left"|鬼の勘三<br>(演:[[高杉玄]])
|align="left"|ワルツ・リー<br>(演:[[大杉雄太郎]])
|align="left"|[[拳法]]
 
|-align="center"
|3月2日||5||花売り少女と白い粉
|align="left"|紅バラ連盟
|align="left"|紅蜘蛛<br>(演:[[中庸助|中庸介]])
|align="left"|必殺ハスラー<br>(演:[[日高晤郎]])
|align="left"|[[ビリヤード]]
|rowspan="3"|田中秀夫
 
|-align="center"
|3月9日||6||海にほえるマシンガン
|align="left"|海賊党
|align="left"|海賊キッド<br>(演:[[岩城力也]])
|align="left"|レッドボワ<br>(演:[[滝波錦司]])
|align="left"|[[トマホーク]]
 
|-align="center"
|3月16日||7||悪い風だぜ港町
|align="left"|マイナス団
|align="left"|不死身の道斎<br>(演:[[関山耕司]])
|align="left"|グレートコング<br>(演:[[ミスター珍]])
|align="left"|怪力
|滝沢真里
 
|-align="center"
|3月23日||8||哀しみのプロパン爆破
|align="left"|まむし平和会
|align="left"|ミッキー蛇山<br>(演:[[堺左千夫]])
|align="left"|地獄市(演:[[三夏紳|三夏伸]])
|align="left"|仕込み杖
|rowspan="4"|長坂秀佳
|奥中惇夫
 
|-align="center"
|3月30日||9||涙の河を振り返れ
|align="left"|TTT団
|align="left"|鉄の爪<br>(演:原田君事)
|align="left"|釣師十兵衛<br>(演:三島新太郎)
|align="left"|爆弾釣り
|田中秀夫
 
|-align="center"
|4月6日||10||野球の敵を場外へ飛ばせ
|align="left"|黒やもり組
|align="left"|黒やもり<br>(演:小沢章治)
|align="left"|ペット吹きのトミー<br>(演:藤井智憲)
|align="left"|トランペット吹き矢
|奥中惇夫
 
|-align="center"
|4月13日||11||死ぬな友よ! 危機一秒前
|align="left"|タイガー団
|align="left"|ゴッドタイガー<br>(演:夏木章)
|align="left"|黒のゴルファー佐丹<br>(演:守屋俊志)
|align="left"|[[ゴルフ]]
|rowspan="2"|田中秀夫
 
|-align="center"
|4月20日||12||死刑執行10秒前
|align="left"|暗闇組
|align="left"|暗闇組組長<br> / 署長<br>(演:[[中田博久]])
|align="left"|ブーメランジャック<br>(演:石川敏)
|align="left"|[[ブーメラン]]
|田口成光
 
|-align="center"
|4月27日||13||少年殺し屋のバラード
|align="left"|さそり組
|align="left"|毒さそり<br>(演:[[松本敏男]])
|align="left"|虚無僧三郎太<br>(演:[[中井啓輔]])
|align="left"|尺八[[ボウガン]]
|rowspan="20"|長坂秀佳
|rowspan="3"|小西通雄
 
|-align="center"
|5月4日||14||白羽の矢 涙の別れ
|align="left"|赤耳一家
|align="left"|赤耳<br>(演:藤山浩二)
|align="left"|カーペンター甚十郎<br>(演:[[加地健太郎]])
|align="left"|大工
 
|-align="center"
|5月11日||15||哀しき母の子守唄
|align="left"|狼党
|align="left"|ウルフガイ<br>(演:[[金井進二]])
|align="left"|駒太夫<br>(演:佐藤久美子)
|align="left"|独楽
 
|-align="center"
|5月18日||16||殺しのぬれぎぬ 哀しみの健
|align="left" rowspan="2"|ナチス連合会
|align="left" rowspan="2"|ナチスジャガー <br>/ 大月春彦<br>(演:[[倉石功]])
|align="left" rowspan="2"|バーテン左京次<br>(演:菊地太)
|align="left"|ダイス振り
|rowspan="3"|田中秀夫
 
|-align="center"
|5月25日||17||嘆きの妹 ふたりの健
|align="left"|フォーク投げ
 
|-align="center"
|6月1日||18||危うし! シャボン玉の恋
|align="left"|黒ひげ党
|align="left"|黒ひげ / 栗須伸<br>(演:[[松川勉]])
|align="left"|死神サミー<br>(演:辰馬伸)
|align="left"|[[アメリカンフットボール|アメフト]]
 
|-align="center"
|6月8日||19||悲恋 破られたラブレター
|align="left"|デビル団
|align="left"|セントデビル<br>(演:[[阿藤快|阿藤海]]、<br>声:[[渡部猛]])
|align="left"|レッドフォード<br>(演:横山繁)
|align="left"|鎖鎌
|rowspan="3"|広田茂穂
 
|-align="center"
|6月15日||20||女ドラゴン 涙の誓い
|align="left"|青十字軍
|align="left"|十文字青兵衛<br>(演:[[三谷昇]])
|align="left"|レッドドラゴン<br>(演:[[川村真樹 (女優)|川村真樹]])
|align="left"|中国拳法・八卦掌
 
|-align="center"
|6月22日||21||さらば瞼の母
|align="left"|夜桜組
|align="left"|夜叉丸<br>(演:[[平野稔]])
|align="left"|コック伊魔平<br>(演:[[丸岡奨詞]])
|align="left"|皿投げ
 
|-align="center"
|6月29日||22||少年ボクサー 涙の父
|align="left"|Z団
|align="left"|ミスターZ<br>(演:[[若尾義昭]])
|align="left"|カネアスドレイ<br>(演:戸塚孝)
|align="left"|[[ボクシング]]
|rowspan="3"|田中秀夫
 
|-align="center"
|7月6日||23||大神家一族の三姉妹と天一坊
|align="left"|紅狐党
|align="left"|紅フォックス<br>(演:[[小林勝彦]])
|align="left"|ダンディハリー <br>/ 大神天一<br>(演:[[南城竜也]])
|align="left"|手品
 
|-align="center"
|7月13日||24||涙の健 見知らぬ街の恋人
|align="left"|天山会
|align="left"|ドン天山<br>(演:[[富田仲次郎]])
|align="left"|ウリ・ケラー<br>(演:宇田郁馬)
|align="left"|筮竹投げ
 
|-align="center"
|7月20日||25||荒神山 涙の別れ
|align="left"|血起党{{refnest|group="注"|『全怪獣怪人 下巻』では、名称を「'''血鬼党'''」と記載している{{Sfn|全怪獣怪人 下|1990|p=214}}。}}
|align="left"|鬼大尉<br>(演:[[北町嘉朗]])
|align="left"|ダルタニアン<br>(演:小沢章治)
|align="left"|二刀流フェンシング
|rowspan="3"|広田茂穂
 
|-align="center"
|8月3日||26||許せ我が子よ!
|align="left"|ブラック連合
|align="left"|ムッシュ神<br>(演:[[小笠原弘]])
|align="left"|ドクウッディ<br>(演:[[鮎川浩]])
|align="left"|[[注射]]、[[メス (刃物)|メス]]
 
|-align="center"
|8月10日||27||意外! 飛鳥殺しの犯人?!
|align="left"|おろち党
|align="left"|ボス蛇丸<br>(演:高杉玄)
|align="left"|風の右近<br>(演:[[山本昌平]])<br/>雷の左近<br>(演:種村まり子)
|align="left"|弓術<br/>フィルムの鞭
 
|-align="center"
|8月24日||28||そして、誰も居なくなる
|align="left"|邪悪党
|align="left"|悪天坊<br>(演:滝波錦司)
|align="left"|ブラックローズ<br>(演:桐嶋好夫)
|align="left"|[[手裏剣]]
|rowspan="3"|田中秀夫
 
|-align="center"
|8月31日||29||父母なき子 涙の復讐
|align="left"|赤永会
|align="left"|闇の黒兵衛<br>(演:[[堀田眞三|堀田真三]])
|align="left"|テニスの陣太郎<br>(演:[[畠山麦]])
|align="left"|[[テニス]]
 
|-align="center"
|9月14日||30||悲しき生と死の間に
|align="left"|グレン団
|align="left"|キングボー<br>(演:[[大泉滉]])
|align="left"|ガラバー<br>(演:田所千津子)
|align="left"|[[槍]]
 
|-align="center"
|9月21日||31||対決! 真犯人首領L?
|align="left" rowspan="2"|―
|align="left"|首領L
|align="left" rowspan="2"|竜天丸(演:仙波和之)<br/>竜海丸(演:佐藤好将)<br/>竜山丸(演:守屋俊志)
|align="left" rowspan="2"|仕込み[[マシンガン]]
|rowspan="2"|広田茂穂
 
|-align="center"
|9月28日||32||さらば斗いの日々、そして
|align="left"|総統D
 
|}
* 8月17日に第3話、9月7日に第4話が再放送されている。
<!--本放送以外のことを書くとキリがない *2008年3月に『とことん! 石ノ森章太郎』第3夜において最終話である32話が放送された。-->
 
== 本作の背景==
本作の[[企画]]や世界観を語るうえで[[小林旭]]主演の[[日活]]映画「'''渡り鳥シリーズ'''」が参考とされ、大きく影響している事が知られている{{Sfn|全怪獣怪人 下|1990|p=208}}<ref name = "宇宙船SP182">{{Harvnb|宇宙船SPECIAL|1998|p=182}}</ref><ref name = "甦る">{{Harvnb|甦る!石ノ森ヒーローファイル|2013|p=56|loc=ヒーローファイル 快傑ズバット}}</ref><ref>{{Cite book|和書 | date = 2013-10-15 | title = 昭和石ノ森ヒーロー列伝 | series = HYPER MOOK | publisher = [[徳間書店]] | pages = pp.58 - 63 |isbn = 978-4-19-730131-7}}</ref><ref group="注">宮内洋は自著『ヒーロー真髄』の中で、このことを[[美空ひばり]]に指摘されたと語っている。</ref>。本作の企画を立ち上げた[[鈴木武幸]]は[[松竹大谷図書館]]に通って「渡り鳥シリーズ」の台本を読むなどしたが、多忙の為、第1・2話のホン直しの時点で降板となった<ref>{{Cite journal|和書|date = 2002|title = 東映ヒーロー偉人伝 第1回 鈴木武幸|journal = 東映ヒーローMAX|volume = Vol.1|pages = 47 - 48|publisher = [[辰巳出版]]|isbn = 978-4886417312}}</ref>。メインライターを務めた[[長坂秀佳]]は日活の「渡り鳥シリーズ」をほとんど観たことがなく、「人に聞いた大体の雰囲気で書いた」と語っている<ref>『メーキング・オブ・東映ヒーロー(1)』 p.195</ref><ref name = "甦る" />。
 
元々は『[[超神ビビューン]]』([[テレビ朝日|NETテレビ]])の後番組として企画されていたが、『[[忍者キャプター]]』が打ち切りとなったためその後番組へ変更された{{Sfn|甦る!石ノ森ヒーローファイル|2013|p=61|loc=ヒーローファイル 氷河戦士ガイスラッガー}}。『ビビューン』の後番組にはテレビアニメ『[[氷河戦士ガイスラッガー]]』が製作された。
 
1977年[[9月28日]]を最後に終了した本作ではあるが、のちに1時間枠で本作の再開を図っていたとされる<ref>『メーキング・オブ・東映ヒーロー(1)』 p.208.<!--同書中には、具体的に「誰が」に関する記述はなし。--></ref>。
 
=== 補足 ===
当時[[テレビ東京|東京12チャンネル]]が製作に関わったアニメ・特撮作品の中でも高視聴率をマークしたのがこの『ズバット』であり、3月9日に放送した第6話では15.5%に達した。企画当初は1年間の放送予定だったが、関連[[玩具]]の売れ行き不振<ref group="注">長坂秀佳は『快傑ズバット大全』でのインタビューで「玩具が売れるような内容を要求されても聞かなかった」と発言。それに対してインタビュアーが「(確かに)当時観ていて、自分も玩具が欲しいと思わなかった」と言葉を返し、長坂を苦笑させた。</ref>などを理由にスポンサーだった[[タカトクトイス]]が降板したため、32話で打ち切りになった<ref name = "甦る" />。実際、番組の人気は、製作側が設定していた年齢層より上の年代が中心で、それがキャラクター商品の不振の一因ともなった。当時の東京12チャンネルは系列局がなく(中京、近畿では[[独立UHF放送局]]がその代わりをしていた)、リアルタイムで観られなかった地域も存在した(北海道地区など)<ref name = "宇宙船SP182" />。第1話から最終回まで全国ネット放送されていない、東映特撮ヒーロー史上唯一の作品である。
 
しかし脚本のほとんどを執筆した長坂秀佳の独特の世界観、そして主人公・早川健を演じる宮内洋の独特の台詞回しと軟硬自在の演技などで、数々の特撮ヒーロー番組の中でマイナーながらも稀有な存在となっている。また、宮内は番組終了直後、『[[ジャッカー電撃隊]]』のテコ入れ策として行動隊長・ビッグワン役でレギュラーに加わった際には、役作りの上で早川健のテンションが高く誇張した芝居が大きく影響し、主役の四人以上の存在感で、手下同然に見えてしまうような状態だったという。
 
メインライターの長坂は全32話中30話を執筆しているが、2話分(第7話と第12話)を他の脚本家に任せたのは「1年続くと思っていたので、一人では全部書けないと思ったから」とのこと。しかし、作風の違いが目立ったため、残りは自分で書くことになった。結局32話で終了したため「そうなると最初から分かっていれば全部自分で書いた」とも語っている。
 
放映前に『[[テレビマガジン]]』誌上で[[大鉄人17]]とともにタイトル公募されていた。
 
俳優の[[及川光博]]は特に本作品への思い入れが強いとのこと。[[2015年]][[3月7日]]に[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]で放送された『[[嵐にしやがれ]]』にゲストとして出演した際にはMCの[[嵐 (グループ)|嵐]]に本作の概要とその魅力を語っている。
 
== 東京12チャンネル(現・テレビ東京)以外のネット局 ==
* [[札幌テレビ放送|札幌テレビ]](STV):土曜17:00 - 17:30
* [[東日本放送]](KHB):土曜07:30 - 08:00
* [[長野放送]] (NBS) : 金曜18:00 - 18:30
* [[CBCテレビ|中部日本放送]](CBC):木曜17:30 - 18:00(1977年2月 - 3月)→木曜17:25 - 17:55(1977年4月 - 9月)
* [[関西テレビ放送|関西テレビ]](KTV):日曜11:00 - 11:30
* [[テレビ西日本]](TNC):土曜18:00 - 18:30
* [[熊本放送]](RKK):木曜17:00 - 17:30
* [[富山テレビ放送|富山テレビ]](BBT):月曜16:50 - 17:20
 
== 他媒体展開 ==
=== 映像ソフト化 ===
※すべて[[東映ビデオ]]より発売。
* ビデオ([[VHS]]、セル・レンタル共通)は傑作選の全4巻がリリースされている。
* [[1993年]][[10月]]から[[1994年]][[4月]]にかけて、[[レーザーディスク|LD]]が発売。全4巻、各2枚組。各巻8話収録。なお、最終巻である第4巻の発売にさきがけたインタビューで、宮内洋が初回出荷分全部の商品に直筆サインを入れることを表明、明言通りに初回出荷分全品の表ジャケットに金色マジックペンで直筆サインを入れた。
* 2000年2月21日にVHSとLDで総集編『快傑ズバットメモリアル』が発売された<ref>{{Cite book|和書|date = 2001-04-30|title = 宇宙船YEAR BOOK 2001|series = 宇宙船別冊|publisher = 朝日ソノラマ |page = 66 |chapter = 2000TV・映画 特撮DVD・LD・ビデオ&CD |id = 雑誌コード:01844-04}}</ref>。
* [[2004年]][[9月21日]]にDVD-BOXが発売。
* [[2008年]][[1月21日]]から[[3月21日]]にかけて単品の[[DVD]]が発売された。全3巻の各2枚組で各巻11話(Vol.3のみ10話)収録。
* 2008年[[7月21日]]発売の『石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX』に第1話が収録されている。
 
=== 再放送 ===
* [[1999年]][[5月]]から[[9月]]まで、[[東映チャンネル]]の「石ノ森章太郎劇場」枠で再放送が行われた。[[2000年]][[1月]]から[[2月]]まで、「アンコールアワー」枠で再び放送された。
* [[2002年]][[8月]]から[[2003年]][[4月]]まで、[[ファミリー劇場]]で再放送が行われた。2003年[[6月]]にはアンコール放送が行われた。2002年秋の番組宣伝、キャンペーンクイズ出題には宮内洋が登場し、2003年[[2月]]の広報番組『ファミリー探検隊』にも宮内がゲスト出演した。
* [[2012年]][[11月]]から[[2013年]][[2月]]まで、[[Youtube]]の「東映特撮 YouTube Official」にて配信が行われたほか、[[2014年]][[8月]]から11月まで再配信が行われた。
 
=== 映画作品 ===
; 『[[オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー]]』
: 『[[仮面ライダーオーズ/OOO]]』と『[[仮面ライダー電王]]』の映画作品。[[仮面ライダーシリーズ|仮面ライダー]]以外のヒーローの代表として、キカイダー・キカイダー01・イナズマンとともに登場。Z剣で敵をZ字に切り裂く必殺技「'''ズバットビュート'''<ref>『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』コレクターズパック特典DVDの「データファイル」より。</ref><ref group="注">脚本ではズバットアタックだったが、映像では異なる技になっていたため、急遽技名を変更したとのこと(『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』パンフレットより)。</ref>」を[[ジェネラルシャドウ]]に放つ。素顔は登場しないが、宮内洋が声を当てている。
 
=== 小説作品 ===
; 小説『[[HERO SAGA|KAMEN RIDER OOO EDITION -OOZ-]]』
: 『オーズ・電王・オールライダー』の後日談。ズバットが登場。火野映司と結城丈二の前に現れる。結城は[[仮面ライダーV3]]こと風見志郎と見間違えたが、機械を狂わせるショッカー首領の能力が効果を成さなかった為、風見とは異なり改造人間ではない。
: 作中でその正体が言及されることは無かったが、「Zのカードを持つ」「総統D率いるダッカーを壊滅させた」という文中の言及から、早川健こと'''快傑ズバット'''である事が示唆されている。
 
=== 漫画作品 ===
『[[テレビランド]]』では[[細井雄二]]がコミカライズを担当。初回はシリアスだったが、2回目より2頭身ギャグに路線変更された。
 
『[[冒険王 (漫画雑誌)|冒険王]]』では[[すがやみつる]]が担当。
 
[[聖悠紀]]の作画で『[[テレビマガジン]]』1977年4月増刊号に掲載。本編第2話を基にしているが、随所にギャグが挿入される、用心棒がズバットの正体に気付くなどのアレンジが施されている。1981年に[[徳間書店]]より刊行された『アニメージュコミックス』の『[[忍者キャプター]]』第2巻に収録された。
 
=== テレビゲーム ===
; [[ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス]]
: 飛鳥五郎が登場。この作品では、[[仮面ライダーV3]]こと風見志郎が早川健の格好及び設定で登場する(風見は宮内洋が演じていた事からのネタ)。今回は『[[仮面ライダーアマゾン]]』に登場するモグラ獣人が用心棒役として勝負する。なお、飛鳥五郎を殺したのはドクトルGとなっている。
; [[スーパーヒーロー作戦]]
; [[スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望]]
: コンパチヒーローシリーズ初登場作。一作目では[[宇宙刑事ギャバン]]こと一条寺烈から宇宙刑事アランと見間違えられる台詞がある(彼の服装がアランと似ているのもあるが)。作中では宇宙刑事と行動することが多い。ゲーム内では彼の実力は「日本一」から「宇宙一」に変更された。なお、この作品のCMで同じ宮内洋が演じた風見志郎と早川健の競演がなされている。
 
=== カードゲーム ===
* [[スーパーヒーロー戦線 スクランブルデュエル]]
 
== パロディ ==
 
=== 宮内洋出演作品 ===
ズバットとしての客演については、[[#客演情報]]や[[#他媒体展開]]を参照。
 
; [[スパイダーマン (東映)|スパイダーマン]]
: 早川健にそっくりな刑事・立花豪(演:宮内洋)が、ゲストとして第31話と第39話に登場する。
; [[10号誕生!仮面ライダー全員集合!!]]
: 仮面ライダーV3の変身前・風見志郎(演:宮内洋)として出演するが、衣装はテンガロンハットを用いるなど、早川健を意識したものとなっている。
; [[宇宙刑事ギャバン]]
: 宇宙刑事アラン(演:宮内洋)が、早川健そのものの姿で第30話と第31話に登場。ギターではなくショットガンを携帯。
 
=== その他 ===
; [[快傑のーてんき]]
: 主人公の名前が早川健(演:[[武田康廣]])で親友の名が飛鳥五郎(演:[[岡田斗司夫]])作品全体が本作のパロディ。
; [[燃える!お兄さん]]
: 早見姿郎というズバット(早川健)と[[仮面ライダーV3]](風見志郎)を元にしたキャラクターが登場。
; [[バトルゴルファー唯]]
: 怪傑ディボットというズバットを元にしたキャラクターが登場。主人公にアスカジロウを殺した人間かを尋ねたり、主人公のゴルフの腕前を日本では2番目だと言ってくる。
; [[うたう!大龍宮城]]
: 9話でサメの妄想の中、自分を救ってくれるヒーローとして登場。ズバットスーツ着用時の姿のみで台詞も無くズバットという名称も出ない。ちなみに、サメを指揮棒で叩いていた親方を演じていたのは、本作で東条進吾を演じた斉藤真。
; [[ポケットモンスター ダイヤモンド&パール]]
: 第140話「ネイティ、ネイティオ…不思議な森!」([[2009年]][[8月27日]]放送分)で、[[コジロウ (アニメポケットモンスター)|コジロウ]](声:[[三木眞一郎]])が、「[[シンオウ地方|シンオウ]]じゃ、2番目だ」などのズバットのフレーズを出した後、対決を行っている。
; [[ウルトラマンギンガS]]
: [[メトロン星人#『ウルトラマンギンガS』に登場するメトロン星人ジェイス(SD)|メトロン星人ジェイス]]の人間体・丹葉(演:[[しおつかこうへい]])が早川健そっくり。
; 072戦隊Gレンジャー
: アダルトビデオ。シン(演:[[みひろ]])がギターを持ちながら舌を打つという早川健のパロディを行った。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注"}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}
== 参考文献 ==
* 仮面ライダーがエントツの上に立った日 : [[2004年]]初版、著者:[[奥中惇夫]]、発行:[[筑摩書房]]
* 快傑ズバット大全 : [[2002年]]初版、発行:[[双葉社]]
* 講談社X文庫 メーキング・オブ・東映ヒーロー(1) アクションヒーローの世界 : [[1987年]]初版、発行:[[講談社]]
* [[テレビマガジン]]特別編集 テレビマガジンヒーロー大全集 : 1987年初版、発行:講談社
* ファンタスティック・コレクションNo.49 快傑ズバット : [[1985年]]初版、発行:[[朝日ソノラマ]]
* アニメージュコミックス 忍者キャプター第2巻 : 1981年初版、著者:[[聖悠紀]]、発行:徳間書店
*: テレビマガジン4月号増刊(1977年初版、発行:講談社)に掲載された本作のコミカライズを収録。
* {{Cite book|和書
|date = 1990-11-30
|title = [[全怪獣怪人]]
|publisher = [[勁文社]]
|volume = 下巻
|id=C0676
|isbn = 4-7669-1209-8
|ref = {{SfnRef|全怪獣怪人 下|1990}}
}}
* {{Cite book|和書
|date = 1998-05-30
|title = [[宇宙船 (雑誌)|宇宙船]]SPECIAL ’70年代特撮ヒーロー全集
|publisher = [[朝日ソノラマ]]
|isbn = 4-257-03533-1
|ref = {{SfnRef|宇宙船SPECIAL|1998}}
}}
* {{Cite book|和書
| date = 2013-9-10
| title = 甦る!石ノ森ヒーローファイル
| series = Gakken Mook
| publisher = [[学研ホールディングス|Gakken]]
|isbn = 978-4-05-610166-9
|ref = {{SfnRef|甦る!石ノ森ヒーローファイル|2013}}
}}
{{前後番組|
放送局=[[テレビ東京|東京12チャンネル]]|
放送枠=[[水曜日]]19:30-20:00(1977年2月 - 9月)|
番組名=快傑ズバット|
前番組=[[忍者キャプター]]|
次番組=[[とびだせ!マシーン飛竜]]
}}
 
{{tv-stub}}
{{DEFAULTSORT:かいけつすはつと}}
[[Category:石ノ森章太郎の実写作品]]
[[Category:東映特撮作品]]
[[Category:テレビ東京の特撮番組]]
[[Category:1977年のテレビドラマ]]
[[Category:1970年代の特撮作品]]
[[Category:探偵を主人公としたテレビドラマ]]
[[Category:パワードスーツを題材とした作品]]
[[Category:変身ヒーロー]]