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[[Image:Ptolemaic_elements.svg|250px|right|thumb|天動説において従円と周転円を用いた単純なモデル]]
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'''従円と周転円'''(じゅうえんとしゅうてんえん、deferent and epicycle)は、[[月]]や[[太陽]]、[[惑星]]などの運行速度や進行方向の変化を説明するために、紀元前3世紀の終わり頃に[[小アジア]]のペルガ出身の[[数学者]][[ペルガのアポロニウス|アポロニオス]]が考案した概念である。この考え方で、当時知られていた7つの惑星<ref group="注">この当時は月も太陽も惑星と考えられていた。</ref> の[[順行・逆行]]だけでなく、それ以前に唱えられていた[[同心球説]]では説明できなかった[[地球]]との距離の変化も説明できた<ref group="注">惑星の光度の変化として示唆されていた。観測者(地球)に対する視線方向の変化として説明できる。観測者から遠ざかれば暗くなり、近づけば明るくなる。</ref>。
 
当時の[[自然哲学]]では、地球より外側の世界では真円の軌道をとり常に等速運動するものと考えられていた。実際は楕円軌道を描いている惑星の軌道を真円のみで説明しようとしたため、惑星は大きな円(従円)の円周を中心とする小さな円(周転円)の円周上を運動するという円軌道の組み合わせと考えられていた。いずれも左回り<ref group="注">東から西へと移動する諸惑星の日周運動を説明している。</ref>で、[[黄道]]とほぼ平行にされていた<ref group="注">惑星が[[獣帯]]という限られたエリアでのみ運動していることを説明している。</ref>。この系での惑星の軌跡を[[エピトロコイド]]という。
 
[[クラウディオス・プトレマイオス]]は、『[[アルマゲスト]]』の中では惑星の従円の相対的な大きさについては予測せず、標準的な従円について計算を行っただけである。これは、プトレマイオスが全ての惑星が地球から等距離にあると信じていたわけではないからであり、彼は実際、惑星の配列について考えていた。後にプトレマイオスは『惑星仮説』の中で惑星の距離を計算している。
 
[[外惑星]]は、天球上を恒星よりもゆっくりと動き、止まって見えることもある。これは順行である。たまに[[衝]]に近い位置に来た時には、恒星より早く動いて見えることもある。この時が逆行である。プトレマイオスのモデルでは、この現象が一部うまく説明できている。
 
[[内惑星]]は、常に太陽と近い位置に見え、日の出前か日の入り後の短い時間に見られる。これを説明するためにプトレマイオスのモデルでは[[水星]]と[[金星]]の動きは固定され、離心中心と周転円の中心を結ぶ直線は常に太陽と地球を結ぶ直線と平行になるようになっている。
 
 
== 脚注 ==
<references group="注"/>
 
 
== 関連項目 ==
*[[エピサイクロイド]]
*[[オッカムの剃刀]]
*[[科学的方法]]
 
{{DEFAULTSORT:しゆうえんとしゆうてんえん}}
[[Category:太陽系]]
[[Category:軌道]]
[[Category:天文学史]]
[[Category:科学史]]
[[Category:否定された仮説]]