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'''集配郵便局'''(しゅうはいゆうびんきょく)とは、集配業務を行う[[郵便局]]のことである。
 
[[2007年]][[10月1日]]の[[郵政民営化]]に伴い、集配業務は別会社の業務に移管されていたため、集配業務をおこなう郵便局は廃止されたが、[[2012年]]10月1日より復活した(後述)。
 
== 概要 ==
そもそも郵便局の集配業務とは、主として、[[郵便物]]を[[郵便ポスト|ポスト]]から集したり、郵便物を各家庭や企業へ配達する業務である。 その他、配達先において[[切手]]や[[はがき]]・[[ゆうパック]]などといった郵便関連商品の販売などもおこなう。
 
郵便の集配業務は[[郵便制度]]発足以来、長きに渡り郵便局の業務の一部としておこなってきた。
 
国営時代において集配をおこなっていた郵便局は主に市町村の中心に位置する[[普通郵便局]]のほか、一部の[[特定郵便局]]もおこな集配業務を行っていた。山間地域に位置する規模の小さい集配郵便局においては、集配業務を行う職員が利用者からの依頼により[[郵便貯金]]や[[簡易保険]]などの預入・引出などの集金業務等も一括しておこなう「総合担務」もあった。
 
郵政民営化法案成立後、民営化に向けた動きとして、集配郵便局の統廃合が進められ、主に比較的人口の少ない地域における小規模な普通郵便局や特定郵便局がおこなってきた集配業務は近隣の集配郵便局の業務へ統合されるなどし、これにより多くの小規模な集配郵便局は集配業務を廃止し窓口業務のみの「無集配局」となった。さらに、集配郵便局の種類を細分化し、その市町村エリアにおける郵便事業の総合拠点とした「統括センター」と、区分済み郵便物の配達業務のみをおこなう「配達センター」に分けられた。これにより、ポストの取集業務も全て「統括センター」の業務となった。さらに民営化を控えた2007年初頭までにおいて一部の山間地域などにおける小規模郵便局での「総合担務」は廃止となり、さらには、従前において全国の集配郵便局に置かれていた[[ゆうゆう窓口]](当時は時間外窓口の愛称であった)は「統括センター」のみに置かれることになり、「配達センター」とされた局においては順次廃止され、これらの体制をって民営化へ移行する形となる。
 
2007年10月1日、郵政事業は民営化し、これまで郵便局の業務として行っていた集配業務は[[郵便事業|郵便事業会社]]に引き継がれた。また、郵便局を設置する[[郵便局 (企業)|郵便局会社]]は、民営化前の郵便局の種類には関係なくなり、郵便局における郵便事業に関しては郵便事業会社から切手類販売窓口・窓口集荷のみを受託した代理店業務として分社化されることとなった。
 
民営化に際して、ゆうゆう窓口を設置する郵便事業会社の'''支店'''(民営化直前の「統括センター」に相当)は集配業務のみ行い、ゆうゆう窓口のない'''集配センター'''(民営化直前の「配達センター」に相当)を統括する事業所となり、集配センターはあくまで支店の「出張所」という位置づけとなった。
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したがって、2007年の民営化以降、集配業務を行っていたのは全て郵便事業会社であり、郵便局会社は宅配業務の免許を保有していなかったため、集配業務を行っている郵便局は存在しなかった。
 
だがしかし、2012年の民営化見直しにより同年10月1日をって郵便事業会社は郵便局会社に[[吸収合併]]され'''[[日本郵便|日本郵便株式会社]]'''が発足したことによりこれまで郵便事業会社がおこなっていた集配業務は郵便局に統合され、民営化以前に集配業務をおこなっていた多くの郵便局は再び本来の業務に戻された格好となった。
 
これにより、現在は切手類販売窓口・窓口集荷などを含む郵便業務全体は郵便局の自前業務となった。
 
== 主な業務 ==
* 集配業務(郵便外務)
** 郵便物の配達や[[郵便ポスト]]や無集配郵便局から郵便物を収集。なお、大規模な局では、民営化以前から郵便物収集が業務委託されていることが多かった。
** 郵政民営化移行後は郵便事業会社に移管され、郵便外務職員は郵便事業会社に所属することになったが、会社統合後は再び郵便局の集配部門に属することになる。
* 区分業務(郵便内務)
** 郵便物の区分作業を行う。
** 郵政民営化移行後は郵便事業会社に移管され、窓口以外の郵便内務職員は郵便事業会社に所属することになったが、会社統合後は再び郵便局の郵便区分作業部門に属することになる。
* 貯金外務
** 利用者の自宅を訪問し、集金などを行う。
** 郵政民営化移行後は[[ゆうちょ銀行]]に移管されるが、ゆうちょ銀行は郵便局に業務を委託するため、貯金外務職員は郵便局会社(会社統合後は日本郵便)に所属することになった。ただし、民営化前の郵便局のうち、ゆうちょ銀行直営店が設置されることになったところの貯金外務職員はゆうちょ銀行に所属するようになった。
* 保険外務
** 利用者の自宅を訪問し、集金などを行う。
** 小中規模局では貯金外務と兼務している局がほとんどである。
** 郵政民営化移行後は[[かんぽ生命保険]]に移管されるが、かんぽ生命保険は郵便局に業務を委託するため、保険外務職員は郵便局会社(会社統合後は日本郵便)に所属することになった。
* 窓口業務(内務<郵便内務・貯金内務・保険内務>)
** 郵便・貯金・保険窓口の各業務。小規模局では3業務を兼務していることが多い。
** 郵政民営化移行後は郵便事業会社・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険が郵便局に業務を委託するため、郵便局会社に所属することになったが、会社統合後は日本郵便に属することになり、郵便窓口業務は自社業務、貯金・保険窓口業務は引き続き受託業務となった。ただし、民営化前の郵便局のうち、ゆうちょ銀行直営店が設置されることになったところの貯金内務職員はゆうちょ銀行に所属するようになった。
* ゆうゆう窓口(郵便内務)
** [[ゆうゆう窓口]]を参照。
** 郵政民営化移行後は郵便事業会社が行っていたが、会社統合後は再び郵便局の窓口の1つとなった。
 
== 外部リンク ==