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== 構造と部品 ==
; 面体
: 本体。鼻と口を包み外気を遮断する。下顎から鼻までを覆うものを半面マスク、下顎から額まで覆うものを全面マスクと言う。吸気口と排気口を別々にもち、それぞれ内側に逆止弁が付いている。排気口は着用者の口に近い場所にあることが多い。吸気口は一つないし二つ付いており、それぞれに吸収缶が取り付けられる。伝統的なゴムないしゴム引き布製に加え、アメリカ製のMCU-2/Pガスマスクのように、強化樹脂製も実用化されている。強化樹脂製は折り畳めないためゴム・ゴム引き布製に比べてかさばるが、変形による気密不良が起きにくく、透明素材を使えば視野を広くできるという利点がある。
; ベルト
: 面体を頭部に固定するためのベルト。あらかじめ使用者の頭に合わせておく。
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; 吸収缶(キャニスター)
: 有毒ガスを吸収する濾材(ろざい)が詰まった缶である。吸気は吸収缶を通ってからマスクに入るようになっている。吸収できるガスの種類によって塗装の色が異なる。サイズもさまざまあるが、小さいものは面体の側面か下部に直接ねじ込むようになっている。
: 初期の物は正面に取り付けられていたり、面体から伸びたホースの先に取り付けられていたが、近代では左右のどちらかに選択して取り付けるものが登場した。これはマスクをしたまま銃を構えると吸収缶が銃と接触して扱いにくいためである。右利きの場合は銃と接触しないように左側に吸収缶を取り付ける。アメリカで1959年に開発されたM17ガスマスクは吸収缶を使わず、面体の両頬に直接吸収材を収納するよう設計されていた
; 吸気弁
: 吸気口の内側に付属する逆止弁。空気を吸う方向には開くが、吐く方向には開かない構造になっている。
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# ガス警報と同時に目を閉じ、息を止める。
# ヘルメットなどの被り物を脱ぎ、片手でガスマスクを取り出す。
# ガスマスクの頭巾ないしベルトを両手で左右均等に引き延ばしながら、下あごを先に面体に入れる。次いで面体を顔にかぶる。このとき、面体に髪や被服を巻き込まないように注意する。
# 面体が顔にフィットしたら、深く息を吐く。有毒ガスがマスク内部の空間に残っていても、排気弁から出て行く。最後に目を開ける。
# 装面したままフィルターを交換する際には、まず息を深く吸ってから止め、フィルターを取り換える。交換の際に有毒ガスが侵入しているかもしれないので、交換が終わったらまず深く息を吐き、有毒ガスを外へ追い出す。