「標準偏差」の版間の差分

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=== 名称の混乱 ===
統計の教科書によっては <math>n-1</math> で割ったものが標本分散という名称になっており<ref>例: [[東京大学]]教養学部統計学教室編『統計学入門』東京大学出版会、1991年。ISBN 4-13-042065-8。</ref>、用語が混乱して使用されている場合がある。母平均が不明であって、代わりに標本平均を使用する場合には、期待値が母分散となる不偏分散を使用することが多い<ref>分散または標準偏差の図による解説と具体例は、[[村瀬洋一]]他『SPSSによる多変量解析』オーム社、2007年、pp.52-53 (ISBN 4-27-406626-6) などを参照。</ref>。英語圏では、不偏分散による標準偏差のことをSample Standard Deviation(標本標準偏差)と呼ぶことが多いが、そうでない場合もある<ref>Wikipedia英語版の{{interlang|en|Standard deviation}}の説明では、不偏分散による標準偏差(平均からの偏差平方和をn-1で割った値の平方根)のことをCorrected sample standard deviationと表記し、平均からの偏差平方和をnで割った値の平方根をUncorrected {{外語ルビ|en|uncorrected sample standard deviation|アンコレクティド・サンプル・スタンダード・デビエーション}} またはThe {{外語ルビ|en|the standard deviation of the sample|ジ・スタンダード・デビエーション・オブ・サンプルズ}} と表記している。アメリカの {{外語ルビ|en|Fundamentals of Engineering|ファンダメンタルズ・オブ・エンジニアリング}} (FE) の試験問題では、Sample{{lang|en|sample Standardstandard deviation}} Deviationを求めよと書かれていたら <math>n-1</math> で割るほうが答えである。しかしアメリカでも、異なる解説をする場合がある。例えば、ユタ大学の[http://www.psych.utah.edu/malloy/ Tom Malloy]は、統計学の学習者向けウェブページ''[http://www.psych.utah.edu/aoce/web-text/Estimating-Parameters99-12-15/ Estimating Parameters Web Page]''で、Sample standard deviationを大文字Sという記号で表し、平均からの偏差平方和をnで割った値の平方根、と解説している。</ref>。不偏分散 ''u''<sup>2</sup> の平方根を、不偏標準偏差 (unbiased standard diviation) と教える大学教員も多い<ref>例えば、兵庫大学[http://www.hyogo-dai.ac.jp/guide/kankyo/kyoin/kenko/kenko_08.html 河野稔]による[http://arena.hyogo-dai.ac.jp/~kawano/HStat/?2013%2F3rd%2FDispersion 健康統計学-散布度]の解説が典型例であり、神戸大学[http://minato.sip21c.org/profile-j.html 中澤港]による[http://minato.sip21c.org/oldlec/social_stat.html 高崎経済大学非常勤講義 第4回「記述統計(2):代表値」]の解説も同じである。</ref>。一方で、標準偏差の不偏推定量 ''D'' を不偏標準偏差と教える教員もいる<ref>例えば、東北学院大学根市一志による[http://www.tscc.tohoku-gakuin.ac.jp/~neichi/lectures/statistics/estimate.pdf 標準偏差の不偏性]がそれである。</ref>。このように、同じ用語でも教員によって定義が異なるので注意が必要である。Wikipedia英語版では{{出典無効|date=2016年1月|title=WP:CIRCULAR参照}}<!-- 出典というよりは補足だけれども、あまり良い記述の仕方ではない -->、{{Interlang|en|Unbiased estimation of standard deviation}}の項目で、標準偏差の不偏推定量が説明されている。
 
== 確率変数の標準偏差 ==