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== 戦時中の代用食 ==
[[第二次世界大戦]]末期から[[終戦]]の食糧事情の悪い時期の日本で、主食の[[米]]に変わる代用食として「'''すいとん'''」という名称の料理が作られた。戦争による物資に乏しい時代背景から小麦粉が不足していたため、大豆粉やトウモロコシ粉、高粱粉など、あるいは糠(ヌカ)などがまぜられたものを材料としたことがあり、これらはとてもすいとんと呼べるような代物ではなかったという。水で溶いた粉を汁、または味の無い湯に直接落とし込んで[[団子]]のように固め、[[昆布]]、[[煮干]]や[[鰹節]]が入手できないため、[[出汁]]は取られず、[[味噌]]、[[醤油]]、[[塩]]が不足していたためにまともな味付けがされる余裕も無かった。塩味を補うため、海水で煮るなどの調理も行われた<ref name="example">{{Cite news|date=2007-8-7|url=http://www.asahi.com/food/news/TKY200708070304.html |title=【愛知】すいとん 戦争の味|newspaper=[[朝日新聞]]|publisher=[[朝日新聞社]]|accessdate=2013-9-22|archiveurl=http://web.archive.org/web/20110920233536/http://www.asahi.com/food/news/TKY200708070304.html |archivedate=2011-9-20}}</ref>。ほとんどの場合、汁に野菜や肉などの具が入ることが無かった。[[サツマイモ]]の葉や蔓など本来、日本では食用にせず捨てていた部位を具にしていた。当時の体験談によれば、燃料不足で炊事に十分な熱量を得られず、団子は中心部まで火が通らない生煮えの状態で食べことが日常であを得なかった。団子を噛むと生煮えの生地が歯にニチャニチャとこびり付き、原料粉の品質の悪さも手伝って非常に不味かったそうである。現在では[[終戦の日|終戦記念日]]に戦時中のすいとんを食べて、過去を偲ぶ行事が日本全国で行われる<ref name="example"/><ref>[http://video.mainichi.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48227968/48227968peevee270529.flv 2009年8月15日「長屋門公園~すいとんまつり~」]([[動画]])</ref>。
 
== 日本以外の地域 ==