「ルミネセンス」の版間の差分

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'''ルミネセンス'''('''luminescence''')または'''ルミネッセンス'''とは、物質が[[電磁波]]の照射や[[電場]]の印加、[[電子]]の衝突などによって[[エネルギー]]を受け取って[[励起]]し、低いエネルギー状態の分布数に対する高いエネルギー状態の分布数の比が[[熱平衡]]状態のときと比較して大きい状態にされたときに起きる[[自然放出]]による[[発光]]現象およびその光を指す。
 
*[[光]](電磁波)によって励起する[[フォトルミネセンス]](PL)・・・[[蛍光灯]]・[[液晶ディスプレイ]](LCD)の[[バックライト]]([[冷陰極管]])・[[プラズマディスプレイ]](PDP)、[[蛍光色|ネオンカラー]]など([[蛍光]]に詳しい )
*[[電界]]によって励起する[[エレクトロルミネセンス]](EL)・・・[[発光ダイオード]](LED)・[[有機エレクトロルミネッセンス|有機EL]]など
*[[電気]]によって励起する[[気ルミネセンス発光]](気体の放電に伴う発光)・・・[[水銀灯]]、[[ネオン管]]など
*[[電子線]]による[[カソードルミネッセンス|カソードルミネセンス]](CL)・・・[[ブラウン管]]など
*熱による[[熱ルミネセンス]]・・・[[熱ルミネッセンス線量計]]など
*音響波による[[ソノルミネッセンス|ソノルミネセンス]]
*摩擦による[[トリボルミネセンス]]・・・[[氷砂糖]](破砕することによって摩擦ルミネセンスを生じる)など
*化学反応による[[化学発光|ケミルミネセンス]]・・・[[ケミカルライト]]など
*生物の酵素反応による[[生物発光|バイオルミネセンス]]・・・[[蛍]]の発光など
などがある。
 
励起源からのエネルギーの供給を絶つとすぐに発光も止まる物を[[蛍光]]、残光を持つ物を[[燐光]]と呼ぶが、両者の区別はあまりはっきりしていない。両者をまとめて蛍光と呼ぶこともある。化学的には励起一重項からの失活に伴う発光を'''蛍光'''と呼び、三重項からの失活に伴う発光を'''燐光'''と呼び区別している。一般的に三重項は寿命が長く、励起一重項よりもエネルギー準位が低いため、燐光の波長は長くなる。
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== 用途 ==
[[上記の様に、蛍光灯]]・[[液晶ディスプレイ]](LCD)の[[バックライト]]([[冷陰極管]])・[[プラズマディスプレイ]](PDP)(以上フォトルミネセンス)[[発光ダイオード]](LED)・[[有機エレクトロルミネッセンス|有機EL]](以上エレクトロルミネセンス)[[ブラウン管]](カソードルミネセンス)でありなど、すべてルミネセンスによるものである。[[レーザー]]を除く身の回りの照明および表示器具のうち、ルミネセンスによらないものは、[[白熱電球]]、[[ガス灯]]、[[太陽光]]など、19世紀から知られているものだけと言える。
 
輝尽性蛍光体を使用したX線の撮像装置が[[富士フイルム]]で開発されFCR(フジ・コンピューテッド・ラジオグラフィー)として販売されている。従来の[[銀塩写真]]による撮像よりもダイナミックレンジが大きく、高感度なため、少ない線量で撮像できる。原理は一旦蛍光体に放射線を照射し、その後波長の長い光を照射すると被曝線量に比例した蛍光を発する事による。
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== 関連項目 ==
* [[発光]]
* [[有機エレクトロルミネッセンス]](有機EL)
* [[熱ルミネッセンス線量計]]
* [[氷砂糖]] -- 破砕することによって摩擦ルミネセンスを生じる
 
{{Commonscat|Luminescence}}