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== 背景 ==
SD-Audioは、[[SDメモリーカード]]の最初のアプリケーション規格として規格化された。
この規格は、当時MP3の違法ファイルコピーによる著作権侵害が広がり、対策に苦慮していた米国大手音楽業界[[RIAA]]が中心となり、デジタルオーディオの著作権保護規格策定団体[[SDMI]]が設立され、その対応オーディオ規格として誕生した。
SDメモリーカード発売当初から、この著作権保護
[[フラッシュメモリ]]を利用した小型[[メモリーカード]]が、[[デジタルカメラ]]や[[携帯電話]]などの小型携帯機器を中心に続々と導入
== 特徴 ==
SD-Audio自体は[[MP3]]に代表されるような音声圧縮の[[ファイルフォーマット]]ではない。もともと[[SDメモリーカード]]には[[CPRM]]による著作権保護機能が備わっており、これを利用し
SD-Audio関連のSD Cardのアプリケーション規格としては[[MIDI]]の音声データを格納する[[SD-Sound]]、ボイスレコーダ用の[[SD-Voice]]がある。
著作権保護をおこなうため、パソコンからSDメモリーカードに記録する際には専用のソフトウエア([[SD-Jukebox]]など)を用いて音声データファイルを暗号化して書き込まなければ対応機器は音楽ファイルとして認識しない。
== 衰退 ==▼
また
▲== 衰退 ==
携帯音楽プレーヤーの市場においては、[[アップル インコーポレイテッド|アップル]]の[[iPod]]や[[ソニー]]の[[ウォークマン]]が市場を寡占して、SD-Audio対応製品は大きなシェアを取ることができなかった。携帯電話の市場では多くの採用を誇っていたが、その所有者のほとんどは携帯電話の音楽プレイヤー機能を使わず、別の携帯音楽プレイヤーを所持し使用するということが多かったため、SD-Audio利用者はそれほど伸びなかった。
かつては「著作者の権利を守るために著作権保護機能が必要で、そのためにはユーザーが自由に扱えないことがあったり使いにくくても仕方ない」とされてきたが、2007年頃には、「複雑な著作権保護は不便を強いるだけでなく市場の発展にとっても好ましくない」という意見が多くなり、[[アップル インコーポレイテッド|アップル]]や[[Amazon.com]]のコンテンツ配信サービスが[[デジタル著作権管理|DRM]]フリー化するなど、著作権保護を行わないことが主流となった。規格から徹底的な著作権保護を行っているSD-Audioは、このような流れに乗ることができず、ユーザーから避けられるようになった。
2008年には、音楽配信サービスのMOOCSが終了し、携帯音楽プレーヤーのPanasonic D-Snapも生産を終了したことで、SD-Audioは市場からほぼ撤退した形となった。
ただ、その後も携帯音楽プレーヤー以外の分野、家庭用コンポやワンセグテレビ、カーナビなどでSD-Audio規格の製品は販売されているが、その多くは、SD-Audioも再生できるが暗号化されていないファイルであっても再生できるようになっている。
== 日本での製品群 ==
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