「一番大切な人は誰ですか?」の版間の差分

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==みどころ==
脚本は、NHK[[連続テレビ小説]]「[[てるてる家族]]」において脇役も丁寧ていねいに描くことによって日常生活を瑞々しく描いた[[大森寿美男]]、演出は「[[ごくせん (テレビドラマ)|ごくせん]]」、「[[すいか (テレビドラマ)|すいか]]」 の佐藤東弥である。さりげない会話、食事の場面、小道具の使い方にも好感が持てる。主役であり、別れた妻子と同じ町に住むという難しい役には、「[[てるてる家族]]」において、気が弱いがやさしい父親を演じた[[岸谷五朗]]、元妻には、映画においては活躍しているが民放の連続テレビドラマは久しぶりに出演する[[宮沢りえ]]を配したので、なにげないやりとりも注目される。また、[[牧瀬里穂]]と宮沢は、1991年のフジテレビドラマ「聖夜に抱きしめて」以来、実に13年ぶりの共演となった(一斉を風靡した[[3M (芸能)|3M]]の二人)。劇伴は前クールに同枠の『[[ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏]]』を担当した[[池頼広]]が続投する。
 
==あらすじ==
東京郊外の鴨下町の交番に一人の警察官(巡査部長)松ヶ谷要(岸谷五朗)が赴任してくる。初めての街、しかし、結婚して間もない妻の路留(牧瀬里穂)と新しい生活を切り開いていく希望にあふれた街であったはずであったが.....。ある日、商店街をパトロールに出た要は、ある女子中学生を見かけて驚いてしまう。彼女は、小南(小林涼子)、別れた妻の東子(宮沢りえ)についていった娘であった。東京郊外の鴨下銀座商店街を舞台に、前妻と娘に偶然再会してしまった警察官の要とその妻路留、前妻の東子と娘の小南の4人の心の葛藤を描いたホームドラマ。暗くなりがちなストーリーを脚本の大森寿美男の軽妙で味のある台詞によって、ちょっとほろ苦くもユーモアと暖かみのあるドラマに仕上がっている。特に要のことがまだ心の中にありながらも、一人の働く女性として生きていく、どこかか弱さを残した芯の強い女性を演じている宮沢りえの演技が印象的。その宮沢も撮影後の会見で「東子という女性に出会えて本当に良かったです。」と述べている。
 
交番の住所録から東子を訪ねた要は、東子の友人坂下(内藤剛志)から離婚してから洋裁店を経営している東子の苦労を聞かされる。また、東子の経営するアトリエTOCOのシャッターがベンゼンで落書きされ不安になっていた東子と娘の小南に、要は次第に心を動かされていく。そして「あんな落書きされて、一人で商売いていくのが怖くなった」と言った東子の言葉を思い出した要は、自らバイクで向かってくる犯人に飛びがかり拘束する。一方、路留は川辺でお互い偶然素性を知らない小南と出会い親しくなるが、小南は路留の持っていた「鬼平犯科帳」の本から路留が父の新しい妻だと気づいてしまう。路留もまた偶然見つけたアルバムから小南が要の娘であることを知る。東子は自分の店を手伝うようになった若い川口という男(忍成修吾)に店のお金を全て盗まれてしまう。川口はコンビニ強盗の容疑者だった。要への想いを断ち切れていない東子は、盗難のショックと寂しさから思わず要に抱きついてしまう。そして「要ちゃん、助けてよ!」とすがる東子に、要は「助けるよ。お前をこんな目にあわせた奴、許しておかないから!」と言って東子を抱きしめるのだった。 
 
一方、お互いの素性を知った路留と小南は心の中でわだかまりを持ちながらも仲良くなり、小南は要の家に出入りするようになる。そして、母を励まそうとした小南は路留の提案で「アトリエ・トーコ」のホームペ-ジを立ち上げる。早速八丈島から仕事の依頼が入る。しかし、小南が路留と付き合っていることを知った東子はショックを受け、路留から携帯を渡された小南を見た東子は激しく動揺し小南を責めてしまう。そして東子は要に「あなたが来たおかげでメチャクチャクチャ。」と言って怒りをぶちまける。そして、「どうすれば今の小南と君を助けられる?」と東子にところにやってきた要に、落ち込んでいた東子は「私が寂しいときどうするんだった!」と言ってキスしてしまう。
 
ショッピングセンターで見知らぬ男小沼(村田充)からデジタルカメラをもらっていた小南は、小沼に拉致されその自宅に監禁させられてしまう。小南からのメールで事態を知った要は小南を助け、小沼をボコボコに殴ってしまい謹慎処分を受ける。謹慎中に八丈島に逃避行した要と小南、小南は父へのわだかまりをぶつけ「(離婚を)何でもないと思っていた自分が一番嫌いだった」と訴え、自分を救った父に「ありがとう!」と言うのだった。そして八丈島から帰った要は思わぬ光景を目にする。何と東子の家に路留が来ていたのだった。結局その晩は複雑な気持ちを抱いた4人が一緒に鍋を囲むことになる。しかし、東子のことで疎外感を持っていた路留が遂に家出をしてしまう。路留を捜す要はケンカに巻き込まれ警察手帳を失くしてしまう。どうにか路留を見つけた要に、路留は自分の胸のわだかまりをぶつける。要は「一人で辛くなるな。君には俺がいるんだ!」と言い、路留も「ごめんね。辛くさせて!」と言って家へ戻る。警察手帳が見つかり八丈島への辞令がくだった要は最後に東子に会いに行く。「ありがとう!東子でいてくれて」と言った要の頬をはった東子は「もうこれで思い残すことはい!」と要に告げ、二人は涙を流しながら別れるのだった。
 
==キャスト==
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; [[鬼平犯科帳]] (第2話) : 川べりの木の下で小南が路留に出会った時に、路留が読んでいた本。家でもこの本を見つけた小南は、東子から父の愛読書であることを聞き、路留の素性を察してしまう。
; [[招き猫]]の貯金箱(第3話) : 要の貯金箱であり、引き出しの鍵が入っている。要が、東子と路留が鉢合わせになることを防ぐために、路留を連れ入れた店にも売っていた。路留が、貯金箱を割ってしまった時に、鍵に気づき引き出しを空けると小南の写真が貼ってあるアルバムを見つける。路留は、割ったことを要に知られないように、例の店から新しい貯金箱を買ってくる。
;拳銃(第3話) :派出所で藤尾が、映画『[[タクシードライバー (1976年の映画)|タクシードライバー]]』の[[ロバート・デ・ニーロ]]演ずる主人公トラビスの真似をして「You talkin' to me?」の名セリフを吐きながら拳銃を構えてはしゃぐ。そして要との漫才っぽいやりとりののち、利用者から人格ではなく制服でしか相手にされない、タクシー・ドライバーに通じる巡査の立場の悲哀をしみじみ語る。
;ハンガー(第4話) : 川口がコンビニ強盗であるとわかり、要が東子の店に向かうが既に金庫からお金を盗まれていた。この流れで、思わずハンガーを握っていた東子が[[武田鉄矢]]のモノマネをする。映画『刑事物語』シリーズで、主演の[[武田鉄矢]]がヌンチャク代わりにハンガーを使った拳法で戦っていたことからきたギャグ。
;手作り[[ポン酢]](第4話) : 夕飯は鍋なのにポン酢がないことに路留は気がつく。要はそれならば俺が作ると言うと、ポン酢は買うものであると思っていた路留は感心する。要は、手作り[[ポン酢]]についての思い出を言いかけるが....。その後、要と路留がラップ調で手作り[[ポン酢]]の歌?を歌う。