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==杯事==
盃を用いて酒を酌み交わす'''[[杯事]]'''(さかずきごと)は、[[血縁]]の無い人間関係を確認し、強固にするためにも行われる。このため、盃を「絆」の意味で用いることもある。上下関係や席次を前提とする結縁の杯事では、上位者が先に口にした盃を、下位者が頂いて口にする慣わしがある。その後、下位者が飲み干した盃を下位者がそのまま拝領し[[懐]]に入れる作法もある。
 
神道の[[結婚式]]では、夫婦となる男女が神前で3種の盃を用いて酒を飲む'''[[三々九度]]'''と、列席した親族が共に盃で酒を飲む親族固めの杯の儀式が行われる。これにより、新たに作られる夫婦とその夫婦を取り巻く親戚関係が作られ、その結束を確認する意味を持つ。
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また、日本の[[暴力団]]では、兄弟や親子など[[家族]]を模した関係が形成され、これを確認するために行われる杯事が重視される。正式に傘下に入ることを「盃を貰う」、傘下から離脱することを「盃を返す」などと言い慣わす。
 
さらに、命をかけた関係を形成する場合や、後に死に別れて会うことが出来ないことが予測される場面などでは、酒ではなく水を酌み交わす'''水杯'''(みずさかずき)が行われることもある。[[中世]]から[[近世]]にかけて結成された[[一揆]]では、結束を誓約するため、各人が署名した[[起請文]]を神前で燃やし、その灰を盃に入れた水に溶いて飲む'''[[一味神水]]'''が行われた。近代においても[[第二次世界大戦]]中、[[特別攻撃隊]]の出撃前には水杯が酌み交わされた。
 
水が用いられた例としては他に、多人数で誓約を行う際に、各人が署名した[[起請文]]を神前で燃やし、その灰を盃に入れた「神水」に溶いて飲む'''[[一味神水]]'''がある。[[中世]]から[[近世]]にかけて[[一揆]]の結成に際してしばしば行われた。
 
===北信流===