「H&K HK416」の版間の差分

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なお、コルト社より同様の抗議を受けたブッシュマスター社([[:en:Bushmaster_Firearms_International|Bushmaster Firearms International, LLC]])は[[アメリカ合衆国連邦裁判所|裁判所]]に対し「M4」の名称は[[アメリカ陸軍]]の制式番号であり、コルト社固有の商標ではなく、コルト社が占有権を主張することは認められない」との訴えを起こし、2005年12月8日には[[メイン州]]の[[アメリカ合衆国連邦裁判所#地方裁判所|連邦地方裁判所]]にて「コルト社に「M4」という語に関する独占的権利は認められない」との判決が下されている。</ref>ために、部分改良を施された後に[[2005年]][[2月]]には'''HK416'''と改称されて改めて発表され、以後はこれが正式な製品名となった<ref group="注釈">なお、上述の和解の内容に基づき、以後はH&K社の公的な記述には一切「HKM4」の名称は使われておらず、HKM4について記述される場合には“HK416 Prototype”と表記されている。</ref>。
 
運用試験と実戦での試験運用の結果、「重心が前に偏っているために構え辛い」との意見が多数出されたことから、銃身部を7[[オンス]](約198.5[[グラム]])軽量化する改良が行われ、その後は「依然として重心偏重の問題は残されている」とされながらも「[[M4カービン]]に比べて高い信頼性と耐久性を持つ」として使用部隊の将兵には好評を得たが、XM8の導入計画がキャンセルされた上、M4カービンの改良計画も、暫定的な結論ながら「M4には全面的に改修しなければならないほどの問題はなく、予算的にもその必要性は低い」とされたため、アメリカ軍ではHK416の導入は特殊部隊向けに留まり、全軍への大規模な採用は行われなかった。

[[アフガニスタン紛争 (2001年-)|アフガニスタン]]・[[イラク戦争]]の結果、5.56mm弾とそれを使用する[[アサルトライフル]]では射程と威力に劣る状況が多発した、という戦訓から7.62mm弾を使用する[[自動小銃]]([[バトルライフル]])の存在が見直されたことを受けて、口径を7.62mmNATO弾対応とした拡大型の「HK417」も開発されたが、こちらもアメリカ軍への大規模な納入は行われていない。
 
アメリカ軍への採用が「国産品ではない」という点から阻害されることと、武器の輸出入に関する国際的規制の手続きが販路拡大の障害になることから、H&K社はアメリカ政府及びアメリカ国内に納入・販売するものについてはアメリカでの現地生産を行う方針に切り替え、[[2007年]]に銃器部品の製造会社であるウィルコックス・インダストリーズ(wilcoX industries)と提携、HK416のアメリカ市場向け民間モデルであるMR556より国内生産を開始し、アメリカ現地法人の販売モデルであるHK416Dについても順次国内生産に切り替えられている。