「マクシミリアン (メキシコ皇帝)」の版間の差分

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===陥落===
[[File:The Last moments of Maximilian.jpg|thumb|メキシコ皇帝マクシミリアン1世の最期』([[:w:Jean-Paul Laurens|ジャンポール・ローラン]]画)]]
[[File:Edouard Manet 022.jpg|thumb|[[皇帝マキシミリアンの処刑]]』([[エドゥアール・マネ]]画)]]
しかし、メキシコ国民からの支持が得られなかったこと、南北戦争を終えた合衆国が[[モンロー主義]]に基づきマクシミリアーノ1世の即位に反対したこと、マクシミリアーノ1世自体が自由主義的思想を有しており、メキシコの保守派とも良好な関係を築けなかったことなどから、彼の地位は当初より非常に脆いものであった。さらに、ヨーロッパ本国で[[プロイセン王国|プロイセン]]が急速に強大化したため、フランスはメキシコ問題に拘泥することを望まなかった。そのため、メキシコの自由主義勢力が勢力を挽回させて保守派を破ると、ナポレオン3世はメキシコ支配をあきらめてフランス軍を撤退させてしまった。
 
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彼はスペイン語で話し、死刑執行者に、母が自分の死に顔を見られるように頭は撃たないようにひと瓶の金貨を与えた<ref>処刑者に金銀を渡すのはヨーロッパ貴族の伝統的な作法であり、突飛で絶望的な行為では決してない。またマクシミリアーノ1世は狼狽せず威厳を持って刑に望んだという記録もある。</ref>。
 
彼の最期の言葉は「私は全ての人を許そう!お願いだ、みなも私を許してくれたまえ!いま流される血が、この国の幸福につながらんことを望む!メキシコ万歳!独立万歳!<ref>「イカロスの失墜」菊地良生、1994年、新人物往来社 ISBN 4-404-02130-5 C0023 の P294 L1,2 より</ref><ref>Giving executer(s) a portion of gold/silver is well-established among European aristocracy since medieval time and not an act of desperation. In other accounts, Maximilian calmly said, "aim well", to the firing squad and met his death with dignity.</ref>」。
2人のメキシコ人の将軍は「皇帝万歳!」と叫んで射殺された。なお、マクシミリアンの処刑が兄フランツ・ヨーゼフ1世に知らされたのは、[[アウスグライヒ]]により[[オーストリア=ハンガリー帝国]]が成立したことを祝う、[[ブダペスト]]での祝賀行事の最中だった<ref>{{Harvnb|ウィートクロフツ|2009|loc=p.350|ref=w1}}</ref>。