削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目:
'''核異性体転移'''または'''異性体転移'''(英語:''Isomeric transition''、ITとも略記)とは、[[励起]]された[[原子核]]([[核異性体]])に起こる、[[ガンマ線]]の放出を伴う[[放射性崩壊]](ガンマ崩壊)の形式の一種である。<br />
 
例えば[[核分裂]]や[[核融合]]、[[アルファ崩壊]]や[[ベータ崩壊]]などの核反応の直後の原子核は、エネルギーの高い励起状態にあることがあり、る。
この励起した原子核([[励起核]])の持つ余分なエネルギーは[[ガンマ線]]の放出によって解放され、原子核はよりエネルギーの低い励起状態、あるいはエネルギーが最低の[[基底状態]]へと戻る。<br />
 
の現象は励起後、即時にガンマ線を放出する[[ガンマ崩壊]]の崩壊形式と同であるが、励起された状態をある程度の時間継続する[[核異性体]]が関わると言う点で、通常のガンマ崩壊と区別して核異性体転移と呼ばれる。
 
放出されたガンマ線は通常そのまま原子外に放射されるが、[[光電効果]]によりエネルギーを直接最も密接な原子内の[[束縛電子]]にガンマ線のエネルギーを転移させ、高エネルギー電子として原子からはじき出す原因を作ることもある。
 
これはまた、[[励起核]]が原子核内部にも存在確率を有する[[S殻電子]]に直接、励起核のエネルギーを直接受け渡して放出する[[内部転換]]とも外見上類似するが、どの束縛電子が放出されるかという点で別のメカニズムであり混同するべきではない。
 
== 外部リンク ==