「コンビニエンスストア」の版間の差分

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=== 現況 ===
コンビニエンスストアが普及し始めた頃は、周辺に長時間営業を行う小売店が少ないためにかなりの利益を上げていた。だが、[[1990年代]]以降はコンビニエンスストア店舗が乱立激戦となり、加えて[[スーパーマーケット]]の営業時間の深夜帯への延長や24時間営業の開始もあって競争が激化している。そのため、開店だけはしたもののそれ以降月単位で見てもほとんど黒字が出せないまま、短期間で閉店・閉鎖へと追い込まれる店舗はさして珍しいものではなくなっている。
 
競合店舗の要因以外にも、古くからある酒屋や雑貨屋などが転換した店舗を例外とすれば大半が典型的な[[ロードサイド店舗]]で、地元地域やコミュニティなどの強い[[地縁]]に支えられている店舗は少数派であり、店舗周辺の[[道路]]事情や自動車の流れの変化<ref group="†">具体的には[[バイパス道路]]の開通、償還を終えた[[有料道路]]の無料開放、店舗付近の道路が[[橋]]の掛け替えや[[立体交差]]化の関係で付け替えられてしまう、など。</ref>、近隣における[[公共施設]]・[[総合病院]]・[[事業所]]の設置・廃止による人々の流れの変化など、立地条件については良化しても悪化してもその影響をまともに被ってしまう傾向がある。<ref group="†">立地条件が良化した場合は来客数が増え売り上げも増加傾向になるが、逆に悪化した場合には来客数・売り上げが急減してしまい、最終的に閉店を余儀なくされるケースも少なくない。</ref>中には、優れた立地条件で全盛期には高い売り上げを誇り「エリア有数の優良店」と謳われたほどの店舗が、[[バイパス道路]]の開通など付近の道路事情と自動車流動の激変の結果として、短期間で末期的な売上低迷に陥ってしまうケースも見られる<ref group="†">このような状態になった場合、オーナーに資金・体力面で余力があれば移転することも見られるが、年齢・健康などを考えてそのままコンビニ経営から撤退する者も多い。</ref>。
 
フランチャイズのロイヤリティー料にはチェーン毎に大きな差があるが、このロイヤリティー料の負担が重圧となってアルバイト人員が必要数雇えないため、人手が絶対的に不足して店舗内の雰囲気が荒び、さらに客足が遠退いて、余計に店舗収益が挙がらないという縮小傾向が加速するケースも散見される。また、繁華街や大きな街道沿いを除けば深夜帯の極端な不採算に悩む店舗は多い。これら要素の結果として閉店に至る他にも、フランチャイザーを乗り換える、さらにはコンビニに準ずる形態ながらも[[ヤマザキショップ]]などへ転換するケースも見られ、コンビニ本部や同地域内の系列チェーン店側にとっては集中出店方式の恩恵が損なわれてしまうこともある。
 
近年の出店店舗ペースの増加により、アルバイトの新規募集が間に合わず(郊外ではチラシを出しても1ヶ月では人は集まらない)、多くの店のオーナーや店長は人手不足の現実に直面している。
 
==== 人手不足の埋め合わせ方法 ====
* 店長やオーナー親族が長時間労働する
* 社員がレジに立つ(主に直営店)
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その他、アルバイトの新規募集が間に合わない要因としては「コンビニバイトはきつい」という風潮が広まりつつある事も理由の一つと言える。
 
==== コンビニバイトがきつい理由 ====
* 新しいサービスや施策が毎日のように追加・変更され、その為にPOSレジの機能やマニュアルも増え、覚えきれない
* 多くの店舗では毎日、おでんや中華まん、ドーナツ、フライヤーなど各種什器の洗浄をアルバイトがレジ作業の片手間で行わなければならない。業者に外注しているわけではない(主に夕方、深夜アルバイトが行う)<ref>これも不潔な手で接客することになり、いくら手洗いしたといっても客からのイメージはよくない。</ref>
* 「揚げ物揚げたてです」「ドーナツいかがですか」「チキン10円引きです」などと入店時に声かけをしなければいけない(一部店舗)
* 毎週の販促物の取替を他業種よりも少ない人員で行っている
**天井や軒先など、高所かつ危険な場所への販促物設置も本部に指示される
* 郊外店の場合レジ業務だけではなく、ゴミ袋交換・灰皿・トイレ等の不潔な清掃業務も兼務させられる
* 人件費を抑制するため、店舗によっては研修中時給の設定・昇給は皆無・まかない等の食事補助が無い・交通費を一切支給しない等、他業種よりも待遇が悪い