「三菱・グランディス」の版間の差分

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シャリオグランディスの後継車として登場。エクステリアやインテリアなどには[[日本]]独特の[[美]]をイメージさせる[[曲線]]が多く用いられた。イメージカラーは[[フジ属|藤の花]]をイメージしたミディアムパープルメタリックであった。デザイン開発の総指揮には[[マイバッハ]]や[[富士重工業|スバル]]の[[スバル・レガシィ#2代目BD・BG型(1993年-1998年)|2代目レガシィ]]のデザイン開発に携わった同社のデザイン本部長(当時)である[[オリビエ・ブーレイ]]([[:en:Olivier Boulay|Olivier Boulay]])が参加した。なお、この車の一部は[[三菱・コルト|コルト]]および[[三菱・ランサー|6代目ランサー]](中期型)のデザインのモチーフとなっていた。パワートレーンはシャリオグランディスと排気量は変わらないものの、同時期の三菱車に搭載されていた[[ガソリン直噴エンジン|GDI]]エンジン([[三菱・4G6型エンジン|4G64型]]、DOHC)ではなく、新開発の[[MIVEC]]エンジン([[三菱・4G6型エンジン|4G69型]]、SOHC)が搭載され、4WD車はインパネのセレクタスイッチで「2WDモード(燃費に優れた前輪駆動モード(ただし発進時のみ4WD制御となる))」/「4WDモード(路面状況や走行条件に合わせて適切に前後輪の駆動力を配分する)」/「LOCKモード(悪路走行時や万一のスタック時など低速での走破性に優れた4輪駆動センターデフロック)」の切り替えを可能とした、シャリオグランディスの走破性を踏襲しつつ、軽量・コンパクトかつ低燃費を両立させる「マルチセレクト4WD」を採用した。装備としては、3列目座席における床下収納機能が左右独立化され、自動車で初となるタバコ臭などのニオイを吸着・分解する消臭加工をインテリア天井材に採用(「安心素材インテリア」として全グレード標準装備)。メーカーオプションではグレードを問わず、エクステリアスタイルやインテリアスタイル及び基調色、乗車定員などを自由に選択できる、コルトで先行採用された「カスタマーフリーチョイス」が設定された。環境技術については排気ガスにおいて、国産車で3列シートを有する乗用車型3ナンバーミニバンとしては初めて超-低排出ガス(平成12年基準排出ガス75%削減)認定車種となった。
 
2003年に発表された、ダイムラー・クライスラーと共同開発した[[燃料電池]]自動車はグランディスがベースだった。[[メルセデス・ベンツ・Aクラス|F-Cell]]の技術を取り入れ、[[バラード・パワー・システムズ]]製燃料電池と最高出力65kWのモーターを搭載した。しかし車両重量が2トンに及び、また水素ボンベの関係でサードシートをなくし乗車定員は5人に減少。経済産業省主導の[[水素燃料電池実証プロジェクト]]([[JHFC]])にも参加したが後に撤退した。
 
発売当初、月間3,000台の販売台数を計画。広告ではデザインの美しさを前面にアピールしたものの、期待したほど受け入れられず、販売につながらなかった。好みが分かれるスタイリングや、競合車種の登場、そして翌2004年の[[三菱リコール隠し|三菱ふそうリコール隠し問題]]も追い打ちをかけ、厳しい販売状況となってしまった。日本向けの生産を終了する2009年春ごろには日本でのステーションワゴン型Lクラスミニバン市場自体が萎んでおり、月販わずか30数台という惨憺たる状況であった。しかし、逆に個性的な外観が海外市場では受け入れられ[[欧州]]や[[タイ王国|タイ]]では権威ある賞を受賞するなど海外では根強い人気を持つ。また、[[ベストモータリング]]のミニバンで[[サーキット]]を走る企画では[[ホンダ・オデッセイ|オデッセイ]]とは僅差で優勝した。