「雨量計」の版間の差分

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貯水型雨量計には、受水器が集めた降水を雨量ますと呼ばれる目盛のついた容器に貯め、その量を目視により観測する'''貯水型指示雨量計'''と、貯水槽に導いた降水の重さで記録ペンを駆動し、[[ぜんまいばね|ゼンマイ]]などの動力で回転するドラムに巻かれた記録紙に貯水量の時系列を自動的に記録する'''貯水型自記雨量計'''とがある。
 
貯水型指示雨量計は、取扱いが簡単で、ボランティアを募るなどして安価に観測網を構築できる反面、雨量ますの容量が限界を超えた時点で測定が不可能になり、また、放置すると降水が蒸散して測定が不正確になるため、有人観測が前提となる。
 
一方、貯水型自記雨量計は、一定量の降水が溜まるごとに貯水槽内の降水を排水する機構を有するため、長期間の自動連続観測が可能である。
 
気象観測用として許容される器差は、貯水型指示雨量計の場合、雨量10mm以下において0.2mm・雨量10mm超において雨量の2%、貯水型自記雨量計の場合、雨量20mm以下において0.5mm・雨量20mm超において雨量の3%である。
 
なお、日本の制度では、受水器を持たない雨量ますだけを用いての雨量の観測は、正規の気象測器を用いた観測とはみなされないため、防災、発表、予報業務などの公共的な目的で行ってはならないとされている。たとえ観測者を募って行う会員制のサービスであっても、観測結果を携帯サイトで公開したり、予報製品の開発に利用したりすれば、刑事罰に値する違法なものとなる。