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{{Main|閏秒}}
現在の1秒は原子の振動を元に定義されており、常に一定間隔で時刻が刻まれている。しかし地球の[[自転]]速度が一定ではないため、原子の振動に基づいた時刻の定義では、実際の昼夜とのずれが生じることになる。これを補正するため、ずれが0.9秒を超えないように余分な1秒となる[[閏秒]]が挿入される(定義上は1秒を削除することもあり得るが、実際に行われたことはない)。
 
== 転用 ==
閏月は一年の内ではあるが、1月から12月までの本来の12ヶ月からは外れた存在であり、また同じ月がたとえば「8月」「閏8月」と2ヶ月連続することになる。このことから、或る程度の期間並立した複数の王朝のうちでどれが正統であるかを論じる議論を、「正閏論」と呼ぶことになった。
 
「天に二日なく、地に二王なし」との[[礼記]]の記述から中国及びその影響を受けた諸国では、「本来[[皇帝]]はただ一人であるから、過去の複数の皇帝が居た時代においてもどれか一つの皇帝を正統として歴史書を記すべきである」という思想が支配的であった。[[内藤湖南]]は『支那史学史』において、[[王夫之]]が歴代王朝における正統(正閏)の議論を批判したことに触れ、「[[中国人|支那人]]には珍しい通達の論」としている(『東洋文庫』・『支那史学史 1』310頁)。中国では[[三国時代 (中国)|三国時代]]の[[魏 (三国)|魏]]と[[蜀]]の正閏論、日本では[[南北朝正閏論]]が有名である。
 
== 参考文献 ==
*広瀬秀雄 『暦』〈『日本史小百科』〉 東京堂出版、[[1978年]]
*Samuel A.Goudsmit / Robert Claibrne 『時間の測定』〈『ライフ / 人間と科学シリーズ』〉 タイムライフブックス、[[1982年]] ※日本語版、小野健一監修
*内藤湖南 『支那史学史 1』〈『東洋文庫』557〉 平凡社、[[1992年]]
 
{{Time topics}}