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→‎対数: ネイピアの対数の底が固定であることを追記
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{{出典の明記|date=2016年5月}}
[[画像:John Napier.JPG|thumb|ジョン・ネイピア]]
'''ジョン・ネイピア'''(''John Napier'', [[1550年]] - [[1617年]][[4月4日]])は[[スコットランド]]の[[バロン (称号)|バロン]]。[[数学者]]、[[物理学者]]、[[天文学者]]、[[占星術|占星術師]]としても知られる。
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宗教的活動も活発に行っており、[[ヨハネの黙示録]]を独自に解釈し、[[カトリック教会]]や[[ローマ教皇]]を非難した著書も広く読まれた。
 
 
== 業績 ==
=== 対数 ===
:''現代的な解説は[[対数]]の項目を参照''
ネイピアの考え出したもののうち、最も科学に影響を与え、受け入れられたのが[[対数]]である。対数は、[[乗法|かけ算]]を[[加法|足し算]]に、[[除法|割り算]]を[[減法|引き算]]に変える。そのため、巨大な数のかけざんやわりざんが、対数を使うと容易になる。
 
対数の概念の発見自体は[[ヨスト・ビュルギ|ビュルギ]]より後の方が先だったが、ビュルギが長い間、発表しなかったために対数はネイピアの業績として知られている。[[天文学]]の膨大な計算を簡単に行えるようにした対数について、[[ピエール=シモン・ラプラス|ラプラス]]は、対数は[[天文学者]]の寿命を 2 倍にしたと賞賛している。
 
ネイピアが考えた対数は、現代的な
:''log''<sub>''a''</sub>(''x'')
の形のものではない。
 
正の実数 ''x'' に対して
:<math> x = 10^7 \left(1-\frac{1 \over }{10^7}\right)^p </math>
を満たす実数 ''p'' が唯一つ定まる。この ''x'' と ''p'' の対応を調べて表にし、 ''x'' の計算を ''p'' の計算に置き換えるというのがネイピアの発想である。つまり、対数の底は固定値<math> \left(1-{1 \over 10^7}\right) </math>であり、現代的な対数と違って、かけ算を足し算に、割り算を引き算に変える目的だけで作られている(乗算と除算を容易にしたいだけなので、底は固定値で良い)。