「鉄仮面」の版間の差分

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# [[1801年]]に[[ナポレオン・ボナパルト|ナポレオン]]の支持者に広まった説では、囚人はルイ14世本人で、マザランによって扱いやすい替え玉と取り替えられたという。この話には、囚人が獄中で子供を作り、その子が後に[[コルシカ島]]へ行き、ナポレオンの先祖になるという尾ひれも付いている。
# [[アーサー・バーンズ]](Arthur Barnes)の『仮面の男』(''The Man of the Mask'', [[1908年]])<ref>"The man of the mask : a study in the by-ways of history by Arthur Stapylton Barnes", Published 1908, [https://archive.org/details/manofmaskstudyin00barnuoft the Internet Archive]</ref>によれば、[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]の庶子ジェームス・ド・ラ・クローシュ(James de la Cloche)であるという。この人物はフランスとの連絡役を務めていたが、[[イギリス]]との関係の露呈を恐れたルイ14世によって監禁されたという。
# [[マルセル・パニョル]](Marcel Pagno)Pagnol)の『鉄仮面の秘密』<ref>マルセル・パニョル『「鉄仮面」の秘密』( [[佐藤房吉]]訳 [[評論社]] 1976年、初版ではなく1969年の改定第2版の翻訳) ISBN 978-4566052185</ref>(''Le Secret du masque de fer'', [[1965年]])は、アーサー・バーンズ説とは異なり、実はジェームズ・ド・ラ・クローシュは[[ルイ14世 (フランス王)|ルイ14世]]の双子の兄弟で、この男を鉄仮面の正体としている。
# ハリー・トンプソン(Harry Thompson[[:en:Harry Thompson|(英語版)]], 1960 - 2005)の『鉄仮面―歴史に封印された男』<ref>『鉄・仮・面―歴史に封印された男』(月村澄枝 訳 JICC出版局(現[[宝島社]]) 1989年)ISBN 978-4880636047</ref>(''The Man in the Iron Mask: A Historical Detective Investigation'', [[1987年]])によれば、仮面の男の正体はルイ14世の異母兄ユスターシュ・ドージェ(Eustache Dauger)であるという。これは現在主流とされている説である。
# 軍歴史学者ルイ・ジェンドロン(Louis Gendron)が、[[1890年]]にある[[暗号化]]された一連の手紙をフランス軍暗号局のエティエンヌ・バゼリーズに[[暗号解読|解読]]させたところ、ルイ14世の暗号係ロシノールにより作成された[[暗号文]]であることが判明し、その内の1つには、逮捕されたヴィヴィアン・ド・ビュロンド(Vivien de Bulonde)将軍とその罪に関する事柄が記されていた。それによると、ルイ14世は、[[オーストリア]]で軍需物質、傷病兵を置き去りにして退却した罪で将軍をピネローロ要塞に収監することを命令し、彼を「個室に監禁し、昼間は**(暗号未解読部分)の条件のもとで胸壁を歩くことを許す」と指示していた。この「暗号未解読部分」を「仮面」と解釈することで、ビュロンド将軍=鉄仮面説が流布されたが、年代等の矛盾により現在ではほとんど支持されていない。
 
== 鉄仮面を扱った作品 ==