「澤田知子」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
加筆
1行目:
'''澤田知子 '''(さわだ ともこ、[[1977年]] - )は日本の[[美術家]]。[[成安造形大学]]客員教授。
{{Infobox 芸術家
| name = 澤田 知子
| image =
| image_size =
7 ⟶ 6行目:
| caption =
| birth_date = [[1977年]]
| birth_place = [[兵庫県]][[神戸市]]
| field = [[写真]](セルフ・ポートレート)
| alma mater = [[成安造形大学]]
| awards = [[木村伊兵衛写真賞]](2004)
| nationality = {{JPN}}
| website = {{URL|http://www.e-sawa.com/}}
}}
 
'''澤田 知子 '''(さわだ ともこ、[[1977年]] - )は、[[兵庫県]][[神戸市]]出身の[[写真家]]。[[成安造形大学]]客員教授。[[セルフポートレート]]の手法を用いた写真表現を行う。
 
==来歴==
1977年(昭和52年)、[[兵庫県]][[神戸市]][[長田区]]に生まれる<ref>島﨑 2011, p.211</ref>。1990年(平成2年)には中高一貫の女子高である[[松蔭中学校・高等学校 (兵庫県)|松蔭中学校]]に入学し、中学3年の頃に美術教師の[[椿昇]]の影響で美術に興味を抱いた<ref>島﨑 2011, p.213</ref>。1996年(平成8年)に松蔭高等学校を卒業すると美術短大に入学し、その後[[成安造形大学]]写真コースの3年に編入、[[畑祥雄]]の指導を受けた<ref>島﨑 2011, p.215</ref>。
*[[1977年]](昭和52年) - [[兵庫県]][[神戸市]]に生まれる
 
*[[1990年]](平成2年) - [[松蔭中学校・高等学校 (兵庫県)|松蔭中学校]]入学
2000年(平成12年)には[[成安造形大学]] 写真クラス卒業、[[写真新世紀]]優秀賞受賞2003年(平成15年)には成安造形大学の非常勤講師となる。2004年(平成16年)4月、26歳の時に第29回[[木村伊兵衛写真賞]]を受賞した<ref>島﨑 2011, p.208</ref>。この際に審査員を務めた[[篠山紀信]]は澤田の受賞を強く推している<ref name=shimazaki2011210>島﨑 2011, p.210</ref>。
*[[1996年]](平成8年) - 松蔭高等学校卒業
 
*[[2000年]](平成12年) - [[成安造形大学]] 写真クラス卒業、[[写真新世紀]]優秀賞受賞
== 特徴 ==
*[[2003年]](平成15年) - 成安造形大学 非常勤講師となる
[[東京都現代美術館]]学芸員の[[笠原美智子]]は澤田について、「作品は奇抜に見えても、自分を客体にして従来の女性像を見直す正統派の女性写真家」と評している<ref name=shimazaki2011210/>。
*[[2004年]](平成16年) - 4月第29回[[木村伊兵衛写真賞]]を受賞、5月[[国際写真センター]](ICP)の「インフィニティー賞」 若手写真家部門で受賞
 
*[[2008年]](平成20年) - [[文化庁]]在外派遣研修員として[[ニューヨーク]]に留学。
2004年5月には[[国際写真センター]](ICP)の「インフィニティー賞」 若手写真家部門を受賞。2008年(平成20年)には[[文化庁]]在外派遣研修員として[[ニューヨーク]]に留学した。『ID 400』は計5,000部を売り上げ、うち700部は日本国外で売れた<ref>島﨑 2011, p.209</ref>。2015年(平成27年)には[[写真新世紀]]の審査員を務めた。
*[[2015年]](平成27年) - [[写真新世紀]]審査員
 
澤田知子はセルフレポートについて「内面と外面の関係」についてどういうものか考えるために制作していると述べている。実際に「ID400」では「Relation between inside and outside」という文章がある。
 
福のり子は澤田知子の「ID400」に対しコメントを寄せている。この作品をはじめて見たとき、福のり子は、澤田知子が「ID400」を見て、自らのコンプレックスをさらけ出し、勝負を挑んでいると感じ、「関西人ではないか」というように疑ったという。実際に澤田知子は兵庫県神戸市生まれである。
 
「OMIAI♡」については、まさに見合い写真として実際に写真館で撮影している。様々な女性の写真が写っているように見える作品。しかし実際は全て同一人物、澤田知子である。竹久侑はそれによって見合い写真(外面)から人柄(内面)を読み取ろうとする私たちの行為を逆手にとっていると考える。<ref>『美術手帖』850号・2004年6月, 美術出版社</ref>
 
以下の2つのを残している
 
「撮る事を仕事にしたいと思った事は一度もない。効率が悪いから自分でシャッターを押さない」
 
「小学校低学年の頃、逆上がりができなくて毎日練習を繰り返し、やっと出来る様になった。そのとき、「努力した報われる」」
 
『AERA』2005年6月27日号 76ページ
 
創作のテーマは内面と外見との関係性であるが、これは制服に憧れて神戸の中、高校に進んだにもかかわらずいじめにあい、モテなかったという容姿のコンプレックス体験に根ざしている。2000年度キャノン写真新世紀特別賞を受賞した卒業制作「ID400」は化粧や髪形、服装、体形を変えて、400人の人物に変身し、街の証明写真機で自らを撮った作品であるが、同一人物だと気づいた人はほとんどいなかったというエピソードがある。
(2014年9月8日読売夕刊)
 
==著作==
*ID 400(2004、[[青幻舎]])ISBN 4861520126
*OMIAI(2006、青幻舎)ISBN 4861520312
*School Days(2006、青幻舎)ISBN 4861520614
*MASQUERADE(2006、[[赤々舎]])ISBN 4903545024
 
==関連項目==
36 ⟶ 56行目:
*[[お見合い]]
*[[卒業写真]]
*[[スクールデイズ]]
 
== 参考文献 ==
* 島﨑今日子『〈わたし〉を生きる 女たちの肖像』2011年, 紀伊國屋書店
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
 
== 外部リンク ==
*[ {{official|http://www.e-sawa.com 澤田知子HP]}}
 
{{DEFAULTSORT:さわた ともこ}}