「連続写像」の版間の差分

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bot: 解消済み仮リンク開球体開写像を内部リンクに置き換える
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[[File:continuity topology.svg|300px|right|frame|一点における写像の連続性]]
 
[[位相空間]]の間の写像の連続性の概念は、それが[[距離空間]]の間の[[連続函数]]の場合のような明確な「距離」の概念を一般には持たない分、より抽象的である。位相空間というのは、集合 {{math|''X''}} とその上の位相(あるいは[[開集合系]])と呼ばれる {{math|''X''}} の[[部分集合]]族で(距離空間における{{仮リンク[[球体|開球体|en|open ball}}]]全体の成す族の持つ性質を一般化するように)合併と交叉に関する特定の条件を満足するものを組にしたもので、位相空間においても与えられた点の[[近傍 (位相空間論)|近傍]]について考えることができる。位相に属する各集合は {{math|''X''}} の(その位相に関する)[[開集合|開部分集合]]と呼ばれる。
 
== 定義 ==
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: <math>\forall V\in\mathcal{T}, f(x)\in V,\,\exist U\in\mathcal{T}, x\in U\colon U\subseteq f^{-1}(V)</math>
: <math>\forall V\in\mathcal{T}, f(x)\in V,\,\exist U\in\mathcal{T}, x\in U\colon f(U)\subseteq V</math>
やはり後者は逆像の代わりに像を用いた言い換えである。これは、{{math|''X'', ''Y''}} が距離空間のときには、任意の近傍を考える代わりに {{math|''x''}} および {{math|''f''(''x'')}} をそれぞれ中心とする{{仮リンク[[球体|開球体|en|open ball}}]]全体の成す[[近傍系]]を考えるというのと同じことであって、このとき、写像の連続性は[[距離空間]]の文脈における通常の ε-δ を用いた[[連続函数]]の定義と同じであることが確かめられる。一方、一般の位相空間では近さや距離の概念を使わずに議論しなければならない。
 
とは言え、終域 {{math|''Y''}} が[[ハウスドルフ空間|ハウスドルフ]]ならば、{{math|''f''}} が一点 {{math|''a''}} において連続であるための必要十分条件を、{{math|''x''}} を {{math|''a''}} に限りなく近づけるときの {{math|''f''}} の極限が {{math|''f''(''a'')}} であること、と述べることができることには注意。
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== 同相写像 ==
連続写像は開集合の逆像が開集合となる写像であったが、それと対称的に「開集合の像が開集合となる」写像は{{仮リンク|[[写像と閉写像|en|open map}}開写像]]と呼ばれる。実は、開写像 {{math|''f''}} が[[逆写像|逆]]を持てばその逆写像は連続であり、連続写像 {{math|''g''}} が逆を持てばその逆写像は開写像である。位相空間の間の[[全単射]]な連続写像 {{math|''f''}} に対して、その逆写像 {{math|''f''<sup>&minus;1</sup>}} は必ずしも連続でない。連続な逆写像を持つ連続[[全単射]]は[[同相写像]]と呼ばれる。
 
連続全単射が[[コンパクト空間]]を定義域に、かつ[[ハウスドルフ空間]]を終域に持つならば、それは同相である。