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明朝体は主に印刷において、本文書体として使われ、また、比較的小さいサイズでの使用が多い。一方、そのデザイン上の特徴を生かして、大きいサイズでも使われる。また、特に太いウェイトのものは、コントラストが高くインパクトが要求される見出しや広告などの場面で使用されることも多い。
 
20世紀終盤には[[ゴシック体]]で本文を組む雑誌等も増えてはいるが、それ[[教科書]]で使う「[[教科書体]]」以外の書籍はほとん、殆ど明朝体の独擅場と言える。よって、フォントを制作・販売する企業(古くは活字母型業者、のちには写植機メーカー、そしてフォントベンダー)は、ほぼ必ずラインナップの中核に明朝体を据えている。そうしたことから、明朝体は活字文化の象徴としてとらえられることもあり、かつては明朝体で組まれた文章・紙面とは、すなわち印刷所を経由してきたものであった。
 
だが近年の[[パーソナルコンピュータ|パソコン]](や[[ワードプロセッサ|ワープロ]])の普及により状況は変わっている。パソコンで文字を扱うに際しても明朝体の[[フォント]]が[[オペレーティングシステム|OS]]に付属するため、そういった機器・ソフトウェアを有する誰しもが明朝体で組まれた文書を作成・印刷できるようになっている。一方で、[[ウェブブラウザ]]など、もっぱら画面上で文字を扱う場合には、明朝体はあまり用いられず、字画のよりシンプルなゴシック体が広く用いられる。これは、画面の[[解像度]]の制約により、「うろこ」など明朝体独特の装飾がギザギザに表示されて可読性を損ねるためである。